Microsoft 広告について掘り下げる連載「Microsoft 広告アカウントマネージャーに聞く」。第15回では宿泊キャンペーンのアップデートについてお伝えしました。第16回では2024年2月6日発表のアップデート内容をお伝えします。
※参考リンク:
拡張コンバージョンが全市場で提供開始
Microsoft 広告は、アメリカとヨーロッパの市場で拡張コンバージョンをβ版として提供しています。今回のアップデートで、今後数週間のうちに全市場に対して拡張コンバージョンが提供されることが発表されました。
拡張コンバージョンでは、ユーザーのプライバシーを守りながら、メールアドレスや電話番号等のファーストパーティデータを用いてコンバージョン測定機能を補完します。
これにより期待できるのは、以下のとおりです。
- コンバージョンの計測精度向上
- デバイス間のアトリビューションもシームレスに計測
- ユーザーのプライバシーを守った計測
拡張コンバージョンを利用するには、コンバージョンアクションの設定画面で拡張コンバージョンの設定項目を行う必要があります。
拡張コンバージョンは、オンラインのコンバージョンとオフラインのコンバージョンで設定の方法が異なります。
- オンラインコンバージョン:タグをWebサイトに設置
- オフラインコンバージョン:ファーストパーティデータをハッシュ化しアップロード
設定についての詳細は、下記ヘルプページからご確認ください。
※参考リンク:
LinkedInのプロフィール情報を基にしたターゲティングがローンチ
アメリカ・カナダの市場において、購買意向の強いユーザーへのターゲティングとして、企業規模と職種が利用可能になりました。このターゲティングには、LinkedInのプロフィール情報が活用されます。
企業規模と職種のターゲティングは、オーディエンス広告やコネクテッドTV広告で利用可能です。今後、提供市場の拡大や収入のターゲティングの追加が予定されています。
※画像出典元:https://about.ads.microsoft.com/en-us/blog/post/february-2024/enhanced-conversions-and-other-updates-for-february
【Microsoftよりコメント】
LinkedInターゲティングは将来的に日本でも展開予定です。
その他のアップデート
その他に以下のアップデートが発表されました。
- キャンペーン作成のUIが簡素化
- ホテルセンターのサブアカウント停止の延期
- レスポンシブ検索広告においてキャンペーン・広告グループごとにアセットの実績を確認可能に
今回の発表についてのコメント(星野)
今回のアップデートにより、拡張コンバージョンでは計測精度、LinkedInのプロフィール情報を用いたターゲティングではターゲティング精度の向上が見込まれます。拡張コンバージョンは広告主のコンバージョンデータを用いる点、LinkedInはMicrosoftが保有するデータを用いる点において、サードパーティデータに依存しない形で広告の配信精度を向上させる取り組みと言えるでしょう。
Google Chromeにおいては、サードパーティCookieサポート廃止が1%のユーザーに対して開始されました。こうした動きからわかるように、サードパーティデータに依存しない形での広告配信の期待が高まっています。
Unyoo.jpでは、引き続きMicrosoft 広告のアップデートに注目して参ります。