公開日:2023年7月12日
更新日:2024年7月10日
本記事では、リスティング広告について、初心者の方でも簡単に分かりやすく解説します。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告とは、Googleなどで検索した際に、検索結果画面に掲載される広告のことです。広告をクリックしたユーザーを、自社サイトに誘導することができます。
リスティング広告は、以下のように呼ばれることもあります。
- サーチワード広告
- キーワード広告
- PPC広告
- ペイドリスティング
- 検索連動型広告
リスティング広告の特徴
掲載媒体
国内でリスティング広告を出稿できる媒体は、主に「Google 広告」「Yahoo!広告」「Microsoft 広告」の三つです。国内の検索エンジンシェア(2024年4月時点)は、Googleが80%ほど、Yahoo!は10%ほど、Bing(Microsoftの検索エンジン)は8%ほどを占めています。(*1)これからリスティング広告を始める方は、これら三つのどれかを利用するといいでしょう。
出典:
*1:Statcounter Global Stats
GoogleやYahoo!の検索以外にも、提携しているメディア(検索パートナー)の検索結果に掲載することもできます。
▼提携しているメディア
goo、BIGLOBEなど | |
Yahoo! | 朝日新聞デジタル、エキサイト、Bingなど(出典:https://www.lycbiz.com/jp/partner/adnetwork/yahoo/#anchorMedia) ※2022年11月現在 |
掲載エリア
リスティング広告は、検索結果画面の上部や下部に掲載されます。広告だと分かるように「広告」「スポンサー」などと表記されて掲載されます。
掲載フォーマット
リスティング広告のフォーマットは、テキストが主体で「広告見出し / タイトル」「説明文」「表示URL」の三つで構成されます。広告見出し(Yahoo!広告では「タイトル」)と説明文は、文字数や使用できる文字・記号に制限があります。また、使用できない表現(例:No1!、最安値など)もあるため、最新情報は各媒体の公式サイトからご確認ください。
課金形態
リスティング広告は、クリック課金です。クリック課金とは、ユーザーが広告をクリックしたら費用が発生する課金形態のことです。そのため、検索結果画面に表示されただけでは、費用は発生しません。
掲載の仕組み
リスティング広告は、ユーザーが検索するたびにオークションが行われ、掲載される広告が瞬時に決まります。オークションは以下の流れで行われます。
- ユーザーが検索を行うと、検索したキーワードと一致するキーワードが設定された広告が全て検出され、オークションの対象候補となる。
- 検出された広告のうち、別の国をターゲットとする広告やポリシー違反で不承認となっている広告などが候補から除外される。
- 残った広告の中で広告ランクが十分に高い広告が掲載される。広告ランクの高い広告がより上位に掲載される。
広告ランクは、主に入札単価と広告の品質から計算されます。
入札単価
入札単価は、1回のクリックに対して支払える上限額を指定したものになります。入札単価を上げることで、広告ランクを高めることができますが、1クリックあたりの費用が高くなる可能性があります。
広告の品質
広告の品質は、広告がユーザーにとってどれだけ有用なものかを表したものになります。広告のクリック率や、キーワードと広告との関連性、Webサイトの利便性などによって評価されます。
例えば、競合が自分よりも高い入札単価を設定している場合でも、広告の品質が高ければ、低い入札単価で競合よりも上位に広告を表示できる可能性があります。
リスティング広告のメリット、デメリット
リスティング広告の三つのメリット
購買意欲の高いユーザーに配信できる
積極的に検索をしている購買意欲の高いユーザーに広告を配信できます。例えば「都内 マンション 価格」で検索したユーザーに不動産の広告を配信することができます。
少額から配信できる
リスティング広告は、少額から配信開始できます。例えば、1000円だけ配信することも可能です。
成果を見て改善できる
リスティング広告は、リアルタイムに成果を確認することができます。そのため、成果の悪いキーワードへの配信を停止するなどの改善ができます。
リスティング広告の三つのデメリット
検索しないユーザーにはアプローチできない
ニーズや悩みが顕在化していない、検索を行わないユーザーに広告を配信することができません。ニーズが顕在化していないユーザーにアプローチするには、SNS広告などの別の方法を検討する必要があります。
運用コストがかかる
リスティング広告は、純広告のように広告出稿をして終わりではなく、継続的に広告配信をする場合は、広告費や運用を行う人の人件費がかかります。予算や人的リソースの確保が必要になります。
広告運用の知識が必要
リスティング広告は、ターゲット設定や入札調整などを行う上で、広告運用に関する知識が必要になります。人材の確保や育成も必要です。
リスティング広告と他のWeb広告の違い
リスティング広告と他のWeb広告の違いを解説します。
SNS広告との違い
SNS広告とは、XやInstagramなどのタイムラインに配信する広告のことです。リスティング広告との主な違いは以下のとおりです。
リスティング広告 | SNS広告 | |
掲載エリア | 検索結果画面 | SNSのアプリ内(タイムラインやニュースフィードなど) |
掲載フォーマット | 主にテキスト | テキスト、画像、動画など |
ターゲット層 | 顕在層 | 潜在層 |
課金形態 | クリック課金 | クリック課金、インプレッション課金、動画視聴課金など |
アフィリエイト広告との違い
一般的なアフィリエイト広告とは、ユーザーが購入などのアクションを起こしたときに、初めて広告費が発生する成果報酬型の広告のことです。リスティング広告との主な違いは以下のとおりです。
リスティング広告 | アフィリエイト広告 | |
課金形態 | クリック課金 | 成果報酬型
※一部クリック課金などもあり |
月額固定費 | なし | ASP利用料がかかる |
リスティング広告の費用感
リスティング広告の費用相場は、事業規模や商品・サービスによって異なります。初めて広告を配信する場合は、月5~数十万円程度から開始し、成果が見えてきたら予算を増やすといった運用をするといいでしょう。
リスティング広告の始め方
リスティング広告の始め方について解説します。早ければ当日中の掲載開始も可能です。
ステップ1:アカウント開設
リスティング広告のアカウントは、Google 広告やYahoo!広告、Microsoft 広告のWebサイトから開設できます。アカウント開設には、連絡先などの情報を入力する必要があります。
ステップ2:支払い情報の設定
アカウント開設後、支払い情報の設定を行います。具体的には、登録した決済方法から自動で課金するかなどの支払い方式と、クレジットカード払いなどの決済方法を設定します。支払い情報を設定しないと、広告は掲載されないので注意しましょう。
ステップ3:配信設定
広告の予算、掲載期間、広告文など配信に必要な設定を行います。
ステップ4:審査・掲載開始
配信設定が完了し設定を保存すると、審査が開始されます。審査では、広告文などがポリシーに違反していないかなどの確認が行われ、Google 広告では1営業日以内、Yahoo!広告では約3営業日で審査が完了します。審査が完了すると、配信が始まります。
リスティング広告の運用のやり方
リスティング広告の運用方法は、二つあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合わせて選択するといいでしょう。
自社で運用する(インハウス運用)
一つ目は、自社で運用する方法です。広告代理店への手数料がかからない点や、自社にノウハウが蓄積する点がメリットです。一方で、運用者の確保や育成が必要になります。
広告代理店に依頼する
二つ目は、広告代理店に依頼する方法です。広告代理店のノウハウを活用することで成果を見込みやすい点がメリットです。一方で、一般的には広告費の15〜20%程度の手数料が発生します。
リスティング広告を成功させるための三つのコツ
誰に広告を見てほしいか考える
リスティング広告は、どのキーワードに広告を配信するか設定ができます。ターゲットを明確にすることで、広告費の無駄がなくなり、効果の高い配信ができるでしょう。
商品やサービスの強みを整理する
強みを整理することで、ユーザーに伝えたい内容が明確になります。広告文やWebサイトが魅力的になり、成果につなげることができるでしょう。
分析と改善を繰り返す
リスティング広告は、リアルタイムで成果を確認できます。キーワードや広告文などの修正を行うことで、パフォーマンスを改善できるでしょう。
まとめ
リスティング広告は、今まさに検索しているユーザーに商品・サービスの魅力を伝えることができます。少額から開始できるので、配信を検討してみてはいかがでしょうか。
アタラでは、専門知識が豊富なスタッフによる広告運用最適化サービスやコンサルティングを提供しています。現状のパフォーマンスにご不満の方や、リスティング広告を始めてみたいと思われましたら、ぜひご相談ください。
また、Unyoo.jpではGoogle 広告をはじめとしたプラットフォームの最新動向やコラムを日々発信しています。この機会にSNSアカウントのフォローをお願いします。