2015年7月9日、SEOツールを提供する Searchmetrics は、数百万のキーワードを元に商品リスト広告(PLA)と通常の AdWords 検索連動型広告を比較したレポート「Google Shopping & AdWords: The 10 Most Important Players」を発表しました。
リンク:Google Shopping vs AdWords Study | Searchmetrics
リンク:A new study released today
このレポートによると、PLAでは引き続き eBay が、検索連動型広告では Amazon が、それぞれ小売の最上位広告主であるようです。「AdSense for Shopping」の最初のパートナーでもある Walmart も、eBay に肉薄するほど商品リスト広告を活用していることが分かります。
<商品リスト広告(PLA)の表示回数ランキング>
<検索連動型広告の表示回数ランキング>
「eBayの判断に学ぶ、大規模Eコマースの広告運用トレンド」(別サイト)という記事でも指摘していますが、eBay は数年前から検索キーワードに連動する AdWords 検索連動型広告の投資を大幅に削減し、商品フィードのデータベースである Google Merchant Center に連動する AdWords 商品リスト広告への投資を強烈に強めています。
一方、Amazon は商品フィード連動のプラットフォーマーとして商品リスト広告(≒Googleショッピング)は競合にあたるため、フランスなどの一部の国を除き商品リスト広告には参入してきていません。
日本では消費税表示の問題やデータフィードへの対応の遅れなどの様々な理由によって「商品リスト広告が高騰している」という話を聞くことはありませんが、アメリカでは商品リスト広告のオークションはかなり高騰していますので、2015年の現在では、どちらが費用対効果がよいのかは正直分かりません。
おそらくは、AかBか、という二元論的なところに解答はなく、技術や環境の変化に適切にキャッチアップしながら、それぞれの会社の事情に合わせて最善を組み合わせていく、ということに成長の糸口があるのかもしれません。各社の戦略が垣間見れるレポートです。