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Google データポータルからLooker Studioへ
Googleは、2022年10月11日(北米時間)、LookerとGoogle データポータルを含むビジネスインテリジェンス製品群(Looker、Data Studio、人工知能(AI)、機械学習(ML)など)を統合すると発表しました。それに伴い、Google データポータルはLooker Studioという表記に変更となっています。
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Looker Studioは、セルフサービス分析を簡単に行うことができるよう支援するツールです。現在、800以上のデータソースと600以上のコネクターが提供されていて、数回クリックするだけで異なるソースのデータを探索できます。
Looker Studioは従来のGoogle データポータルの機能に加え、Lookerでモデリングされたデータを操作可能なインターフェースを開発する予定とのことです。現在はプレビュー段階ではありますが、Looker StudioからLookerのデータモデルへのアクセスが可能です。これにより、アドホックなデータソースからのセルフサービス分析と、Lookerで検証されモデリングされたデータの両方を簡単に組み合わせることができます。
Google データポータルと同様に、Looker Studioは無料で利用できます。また、ガバナンスやコンプライアンス要件にも対応するLooker Studio Proの提供が始まります。Looker Studio Proにアップグレードすると、新しい企業管理機能、チームコラボレーション機能、SLA(Service Level Agreement、サービス品質保証)を利用できます。さらには、データリネージとメタデータの可視化のためのDataplex統合を始め、企業ユーザーから要望のあった機能が順次提供されていくとのことです。
Lookerの新しい機能について
今回の発表によると、Lookerへ様々なデータソースから接続できるようにしていくとのことです。既に実現しているBigQueryや、Google スプレッドシートの統合も2023年前半にリリース予定です。これによりアナリティクス、ビジネスインテリジェンス、機械学習などを全て行えるオープンデータクラウドを実現します。
Lookerは今後、他の一般的なビジネスインテリジェンス製品とも接続できるようになります。TableauやPower BIなどの可視化ツールで、Lookerのデータを簡単に分析できるようになります。
さらに、Lookerはオープンプラットフォームであり続けることを強調しています。モデリングレイヤーからユーザーエクスペリエンスにまでパートナーシップを拡大していて、今回、Sisu Dataとの新しいパートナーシップも発表されました。
何か異常をデータが教えてくれることはよくありますが、その原因を突き止めるには、熟練したデータサイエンティストでも簡単にいかないことがあります。このパートナーシップにより、従来のアプローチよりも80%速く根本的な原因を見つけることができ、さらにそれを自動化することもできるようになるとのことです。
LookerをGoogle Cloudへ統合させた目的の1つが、Google Cloudのコアテクノロジーにビジネスインテリジェンス機能を加えることでした。その大きな一歩として、Looker (Google Cloud core)のプレビュー版が発表されました。このLookerの新バージョンはGoogle Cloud Consoleで利用でき、主要なセキュリティや管理サービスなど、中核となるクラウドインフラサービスと深く統合される予定です。
Lookerを使用した事例
発表記事には、Lookerを使った顧客事例が2例紹介されています。
中南米の小売業者 Mercado Libre の例
中南米で地理的に多様な従業員を抱える小売業者である Mercado Libreは、LookerとBigQueryを使用して、フルフィルメントの加速化を実現しています。2022年上半期だけで、出荷の79%を48時間以内に配送できました。
デジタルマーケティングの代理店 Wpromote の例
WpromoteはLookerとBigQueryを使用して、ビジネスのあらゆる場面で使用するインフラストラクチャを再構築しました。Wpromote の最高技術責任者である Paul Dumais 氏は、「私たちは、私たちのビジョンと実行能力だけが限界となる、天井のないシステムを構築したかったのです」と述べています。
Googleからの発表はこう締めくくられています。
「新しく統一されたLooker製品群は、データを最大限に活用し、顧客にとってより良い体験を提供することを支援します。Looker Studioを含むLooker製品群には、すでに毎月1,000万人以上のユーザーがアクセスしており、組織全体でデータの洞察をより身近なものにすることができます。」