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Googleがショッピング体験を向上させる9つの新機能を発表
Googleは、2022年9月28日(水)に、同日開催されたSearch Onイベントにおいて、ショッピング体験を向上させる9つの新機能を発表しました。
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「shop ◯◯」検索
米国では、「shop」という単語の後に探しているアイテムを続けて検索すると、その商品に関連する商品、リサーチツール、近隣の在庫のビジュアルフィードにアクセスできるようになります。また、モバイルでは、ショッピング可能な検索体験をアパレルだけでなく、すべてのカテゴリーとより多くの地域に拡大しました。デスクトップでも近日中に提供開始予定です。
Shop the look
Googleでアパレルを購入する際、「Shop the look」機能を利用すると、コーディネート画像と同じアイテムを揃えることがしやすくなります。例えば、画像にあるように、ボンバージャケットを探しているとします。このツールは、ボンバージャケットとそれ以外のアイテムの画像と、それらを購入できるショップの選択肢を、すべて検索結果内で表示します。
トレンドになっている商品を見る
トレンド商品は、カテゴリー内で今人気のある商品を表示する検索の新機能で、最新のモデル、スタイル、ブランドを発見するのに役立ちます。今秋から米国で提供開始予定です。
3D商品画像の生成をAIで大幅に効率化
3D画像は、静止画よりも1.5倍近くの人々の関心を集めているとしており、今年初め、Googleは家庭用品を3D画像で見れるようにしました。近い将来、Googleで検索する際に、スニーカーをはじめとする靴の3D画像を見ることができるようになると説明しています。多くの企業がすでに3Dモデルを活用しているものの、その制作には、何百枚もの商品写真と高価な技術が必要であり、費用と時間がかかります。そこで、このプロセスをより効率的かつ費用対効果の高いものにするために、機械学習を使い、これまで数百枚必要だったスニーカーの360度回転画像ですが、わずか数枚の静止画で自動化できるようになりました。この新技術は、今後数ヶ月のうちに利用可能になる予定です。
購入ガイド機能
多くの情報を駆使して自分に合った商品を選択する負荷を軽減すべく、新しい購入ガイド機能では、信頼できるさまざまな情報源から集めた、そのカテゴリーに関する有益な情報をすべて一箇所で見ることができます。例えば、マウンテンバイクを購入する場合、サイズ、サスペンション、重量、素材に関する情報が表示されます。このような情報を使うことで、安心して調べ、より早く決断することができます。購入ガイド機能は最近米国で開始され、新しいカテゴリーも近日中に追加される予定です。
Googleアプリのショッピングに関するページインサイト
Googleアプリの新しいページインサイト機能を利用すると、今見ているウェブページや調べている商品について、その長所や短所、レビューなど、購入の際の役に立つ情報をまとめて表示します。また、最もお得な商品を見つけるために、値下げ情報の通知を受け取る設定ができます。ページインサイトは、今後数カ月のうちに米国で提供開始される予定です。
ショッピングパーソナライゼーション
ユーザーのこれまでの買い物傾向をもとに、よりパーソナライズされたショッピング結果が表示されるようになります。さらに、自分の好みを直接伝えるオプションや、パーソナライズされた結果を簡単にオフにするためのコントロールも用意されます。例えば、Googleで買い物をする際、一度好みのジャンルとブランドを選択するだけで、次回以降、そのジャンルをより多く表示することができます。たとえば、「レディース」ジャンルとブランド「Cuyana」を選択すると、次回メッセンジャーバッグなどを購入する際に、Cuyanaと類似のブランドのレディースメッセンジャーバッグが表示されます。また、パーソナライズされた結果を表示したくない場合や好みが変わった場合は、「About this result(この検索結果について)」パネル、この機能を簡単に調整したりオフにしたりすることができます。ショッピングパーソナライゼーションは、今年後半に米国で提供開始される予定です。
ショッピングフィルター機能の更新
検索結果上部に表示されるショッピングフィルター機能が新しくなり、リアルタイムの検索トレンドに基づいて動的に調整されるようになりました。たとえば、ジーンズを買うときに「ワイドレッグ」や「ブーツカット」のフィルタが表示されるのは、現在人気のあるデニムスタイルだからです。ダイナミックフィルタは、現在、米国、日本、インドで利用可能で、将来的にはさらに多くの地域で利用できるようになる予定です。
GoogleアプリのDiscoverで商品提案が表示されGoogle Lensも連携
GoogleアプリのDiscoverを使用すると、購買履歴や他の人が検索した商品に基づいて、提案されたスタイルを見ることができます。たとえば、ヴィンテージスタイルが好きなら、すぐに人気のヴィンテージルックのおすすめクエリが表示されます。気になるものをタップして、Google Lensを使えば、どこで買えるかの選択肢を見ることができます。
今回の発表についてのコメント
まずは米国提供される機能がほとんどですが、順次日本を含め他地域への展開はされていくと思われますのでリリースが待たれるところです。ユーザーがより商品を選びやすくする機能から、マーチャントの商品をより魅力的に見せる機能まで、機械学習、AIを駆使した新機能ラッシュという感じですね。昨年からGoogleやソーシャルメディア各社を中心に、ショッピングの窓口の覇権争いは激化しており、Googleは特に本丸の検索を大幅にショッピングフレンドリーにしてきています。この動きはスローダウンすることは当面ないと思われます。数年先の検索結果、そしてユーザーの検索ビヘイビアも大幅に変わっているのではないかと想像させるような大変魅力的なテクノロジーショーケースでした。今後の進化にますます注目していきたいと思います。