Yahoo!広告、違反実績をふまえた広告審査を開始
2021年1月7日、ヤフー株式会社は、過去の違反実績をふまえた広告審査を開始することを発表しました。本アップデートの適用は2021年2月8日を予定しているとのことです。
適用以降、広告審査において「重大な違反表現」が認められた場合、違反表現を修正したとしても対象商品自体の広告掲載が拒否されます。対象商品になってしまうと、異なるアカウントや代理で広告掲載を申し込んでも掲載できません。
以下で詳細を説明します。
Yahoo!広告の広告審査厳格化の流れ
Yahoo!広告の審査は年々厳格化が進んでおり、担当者には常にキャッチアップが求められています。これまで審査が通っていた表現も、突如として通らなくなり、ヘルプを見返したりサポートに問い合わせたりする日々だと思います。
2020年においては2月27日と9月9日にYahoo! JAPAN広告掲載基準への変更が適用されていますが、特に2月27日のアップデート以降、業種・サービスによっては以前より広告掲載基準が厳しくなっています。
以下は掲載基準が変更となった発表を載せています。コンプレックスを刺激するようなユーザーにとって迷惑となる表現の規制や、医療や美容分野などでの掲載基準変更を通し、ユーザー保護の強化が図られていることが分かります。
※参考
また、2021年1月12日にも、ヤフー株式会社は「ユーザーからの意見に基づく広告掲載停止の運用開始」を発表しています。現在、Yahoo!広告は広告の品質向上およびユーザー保護への取り組みを段階的に拡大しているため、今後も掲載基準は厳しくなることは明らかです。
リスクが高いと判断された商品の広告掲載が不可に
本変更により、広告審査において「重大な違反表現」が認められた場合、当該審査対象の広告にて訴求する商品は、違反表現を訂正したとしても以降の広告掲載ができなくなります。また、配信中の対象商品にかかる広告掲載についても、Yahoo!広告の判断において停止されるとのことです。
違反表現にしたつもりはなくとも、デリケートな商材を扱う広告主や広告運用者は、日々審査に苦心されていることと思います。この発表の内容を見て、肝を冷やした広告運用者も多いことでしょう。しかし結論から言うと、真面目に広告出稿している広告主や広告運用者には大きな心配はいらないと思われます。
今回の発表で重要となるのが「重大な違反表現」の定義です。Yahoo!広告によると、以下の表現が「重大な違反表現」とのことです。
- 明らかな虚偽、誇大広告
- 重大な健康被害の恐れのあるもの
- その他「Yahoo! JAPAN 広告掲載基準」への重大な違反と当社が判断する表現
「明らかな」「重大な」の部分がどの程度を指すのかが最も気にかかるところではありますが、考慮漏れやミスによる違反でいきなり掲載停止になるとは考えにくく、明らかにモラルがない虚偽広告やコンプレックスを刺激したり、健康被害をもたらしたりするものでない限りは、重大な違反とみなされないはずです。
今回の発表では、曖昧な表現もあり、不安になった方もいるかと思います。しかし前述の通り、モラルを持って取り組んでいる方には恐れるものではないでしょう。引き続きユーザーの必要な情報を適切に届けていけるように、広告掲載基準がなぜあるのかを考えながら広告を作成していきたいですね。