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検索とショッピングキャンペーンにおけるスマート自動入札の最適化対象として来店コンバージョンも選択可能に
Googleは2019年9月19日(木)、検索とショッピングキャンペーンにおけるスマート自動入札の最適化対象として来店コンバージョンも選択可能になったことを発表しました。
※ディスプレイと動画キャンペーンでは、来店コンバージョン数などは計測できるものの、最適化対象として来店コンバージョンを選択することはできません。
来店コンバージョンを含む最適化の詳細と海外での成功事例
来店コンバージョンを含む最適化において検索キャンペーンでは、入札戦略「目標コンバージョン単価」「目標広告費用対効果(ROAS)」「コンバージョン数の最大化」が利用可能です。ショッピングキャンペーンでは、「目標広告費用対効果(ROAS)」のみ利用ができます。
アカウント単位で最適化させるコンバージョンに来店コンバージョンを含めることは、想定外の挙動をするリスクがあるため慎重に進める必要があります。
検索キャンペーンでは、アカウント単位またはキャンペーン単位の最適化対象に来店コンバージョンを設定することが管理画面からできるため、まずはキャンペーン単位で導入することが推奨です。
一方でショッピングキャンペーンでは、アカウント単位であれば管理画面から最適化対象として来店コンバージョンを設定することが可能ですが、キャンペーン単位で設定する場合は、Googleの担当者まで連絡をする必要があります。
本機能の事例として、ヨーロッパ最大の家電小売業者であるMediaMarktが紹介されています。同社では、最適化させるコンバージョンにオンラインコンバージョンのみを選択していましたが、オンラインと店舗の両方のトラフィックを増やすという目的で、来店コンバージョンも含めました。その結果、テストキャンペーンの収益を113%増加させたとの事です。
来店コンバージョンを計測する方法
来店コンバージョンを計測できるのは、一部の広告主に限られています。来店コンバージョンを利用したい場合、利用条件を満たした上で、Googleの担当者まで連絡をする必要があります。
利用条件については、以下リンクをご参照ください。
コンバージョン値を設定して最適化を促進
入札戦略「目標コンバージョン単価」「コンバージョン数の最大化」では、「オンラインコンバージョン」と「来店コンバージョン」は同じ重要度で扱われます。
そのため来店コンバージョンを重視して最適化したい場合は、「オンラインコンバージョンの値」よりも「来店コンバージョンの値」を相対的に高くした上で、入札戦略「目標広告費用対効果(ROAS)」を利用することが推奨です。
「来店コンバージョン値」の設定方法として、Googleは以下2つの方法を紹介しています。
コンバージョン値を収益や売上などとして扱う場合
「来店コンバージョン値」=「店舗での平均コンバージョン率」×「店舗での平均購入金額」
として算出し、設定します。
コンバージョン値を収益や売上などとして扱うことができない場合
例えば自社で実店舗もECサイトも保有しており、実店舗に訪問するユーザーの方が、ECサイトに訪問するユーザーよりも2倍の価値があるとします。その場合、オンラインコンバージョンの値を「1」とした時、来店コンバージョン値を「2」として設定します。
来店コンバージョンにおける計測期間は、7日間が推奨
来店コンバージョンを含めたスマート自動入札を利用する場合は、来店コンバージョンの計測期間を7日間に設定することが推奨です。
成果を迅速に評価でき、ユーザー行動の変化に合わせて自動入札の最適化がされやすくなります。
平日と週末では購買行動が異なるため、計測期間を7日未満に設定することは推奨されません。
ただし自動車ディーラーなど購入サイクルが長い場合は、デフォルトの計測期間である30日間で設定することが推奨です。その場合、自動入札の最適化に時間がかかることに注意が必要です。
来店コンバージョンは導入ハードルがあるものの、今後より一層の機能改善が期待されるため、実店舗を保有している場合は活用したい機能です。今後、導入ハードルが低くなることも期待したいと思います。