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Google 広告のキャンペーン単位のコンバージョン設定が利用可能に
Googleは2019年6月6日(木)に、Google Marketing Live 2019で発表した「キャンペーン毎に最適化させるコンバージョンを選択できる機能」が全てのアカウントで利用可能になったことを発表しました。
※参考:Google Marketing Live 2019 キーノートスピーチで発表された機能まとめ
執筆時点では、検索キャンペーンとディスプレイキャンペーンのみで利用可能です。動画キャンペーンは、2019年後半に設定可能になる予定です。
設定には、大きく3つの方法があります。詳しくは以下のGoogle 広告ヘルプを参照ください。
複数のコンバージョンアクションの選択も可能
キャンペーン毎に最適化させるコンバージョンを複数設定することが可能です。その場合は、「コンバージョンアクショングループ」を作成または選択する必要があります。
設定方法の基本的な流れは、単体のコンバージョン設定を有効にする時と同様です。複数のコンバージョンアクションを選択した時に、「コンバージョンアクショングループ名」の設定をする作業が加わります。
キャンペーン単位でコンバージョン設定する際の注意点
まずはアカウント単位で正しくコンバージョン設定を実施
ビジネスに異なる価値をもたらすコンバージョンアクションが複数ある場合、キャンペーン単位のコンバージョン設定を使用するのではなく、まずはアカウント単位で必要なコンバージョンアクションを[コンバージョン列に含める]で設定をすることが推奨されています。
そして、データを損失することなく効果的に最適化できるように、各アクションに異なるコンバージョン値を割り当て、「目標広告費用対効果」または「コンバージョン値の最大化」の入札戦略を使用することが理想です。
例えば、ECサイトで「購入」と「会員登録」をコンバージョンアクションとして設定していた場合、キャンペーン単位で「購入」をコンバージョンアクションとして設定する前に、アカウント単位で「購入」と「会員登録」それぞれに最適なコンバージョン値を設定し、そののちに「目標広告費用対効果」または「コンバージョン値の最大化」で最適化を図る方法が推奨されています。
仮にキャンペーン単位で「購入」のみを設定した場合、「会員登録」を促せたであろうユーザーに対してはモニタリングも最適化もされないため、ビジネス全体の売上の減少につながる可能性があります。
コンバージョンアクション変更時は、徐々に目標を更新
機械学習ベースの入札モデルでは、コンバージョン設定に変更が加えられた場合の最適化に時間がかかります(アカウント単位でもキャンペーン単位でも同様)。
コンバージョン設定を使ってキャンペーン単位でコンバージョンアクションを変更する場合は、徐々に目標を更新する必要があります。これにより、意図しない形で費用に変動が生じるのを防げます。
先ほどと同じECサイトを例にした場合、「購入」に最適化されるように設定していたキャンペーンのコンバージョン設定を「会員登録」のみに変更する際には、キャンペーンの費用をおおむね安定した状態に維持するため、すぐに目標コンバージョン単価を大幅に引き下げるのではなく、徐々に引き下げることが理想です。
提供できるデータは可能な限りGoogleに渡した方が、機械学習を促進することができます。自動最適化を進めるうえで、アカウント単位のコンバージョン設定を使用するか、キャンペーン単位のコンバージョン設定を使うかは、慎重に検討する必要があります。
Google Marketing Live 2019では、キャンペーン単位のコンバージョン設定の機能以外にも多くの機能が発表されています。それらの機能が、実装可能になるのが楽しみですね。