Facebook広告の「関連度スコア」が廃止、新たな3つの指標に置き換え

Facebook広告、オーディエンスサイズの見積もり復活と広告代理アカウントの利便性向上を発表

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「関連度スコア」を廃止し、新たな3つの指標に置き換え

Facebookは2019年3月13日、広告指標に関する3つのアップデートを発表しました。 

  1. 「関連度スコア」を廃止し、新たな3つの指標に置き換え
  2. 「関連度スコア」以外にも合計7つの広告指標が削除・置き換え
  3. 「潜在的なリーチ」の計算方法を変更

 

Facebookの「関連度スコア」は広告の品質やターゲットユーザーとの関連性を示す指標で、広告を見たユーザーからのポジティブなアクション(クリック、アプリインストール、動画再生など)や、ネガティブなアクション(広告を[非表示にする]など)によって計算され、10段階の数字で評価されていました。 
今後数週間かけて以下3つの新しい指標が適用され、代わりに2019年4月30日以降「関連度スコア」は徐々に削除、置き換えられていきます。 

  • 品質ランキング:広告の品質がどのように評価されているか
  • エンゲージメント率ランキング:ターゲット層が同じ広告と比較した場合の予想エンゲージメント率の評価
  • コンバージョン率ランキング:ターゲット層と最適化の目的が同じ広告と比較した場合の予想コンバージョン率の評価

 

これらは「広告関連度診断」と呼ばれ、評価は数値ではなく「平均より上」「平均」「平均より下」という表記へ変更となります。 
「平均より下」はさらに、「平均より下(広告の下位35%)」「平均より下(広告の下位20%)」「平均より下(広告の下位10%)」と3段階に分けられ、合計5段階での評価となるようです。 

例えば、品質ランキングが平均より下(広告の下位20%)の場合、広告の感性品質は、ターゲット層が同じ広告の中で下位20%に位置します。つまり、ターゲット層が同じ広告のうち80%以上は、あなたの広告より品質評価が高いことを意味します。 
―ヘルプセンター「品質ランキングについて」より

ヘルプセンターに「広告関連度診断ランキングを上げることを最優先にはしないでください」と記載のある通り、これらは広告が目的を達成していない場合にどこを調整すると改善が期待できるかを判断するために使う指標です。 
それぞれを個別で利用するのではなく、組み合わせによって改善点の考察に利用することが推奨されます。 


これらの考え方はGoogle 広告の品質スコアと構成要素(推定クリック率、ランディングページの利便性、広告の関連性)に通じるものがあり、「平均より上」「平均より下」という表現もGoogle 広告と類似しています。 
やはり数値表記ではどうしても「8から10に上げるには」といった目的と手段を取り違えた改善策をとってしまう場合が避けられず、よりインパクトのある改善アクションを優先させるためには品質の表現を敢えて曖昧なものにする(数字ではなくす)必要があったのかもしれません。 
Google 広告においても繰り返し品質スコアについて「シグナルの一つに過ぎず、数字に囚われてはいけない」といった内容の解説が公開されていますが、Facebookは今回「広告がすでに目的を達成している場合は、必ずしも広告関連度診断を確認する必要はありません」とはっきり言い切っており、さらに潔さが感じられます。

広告がすでに目的を達成している場合は、必ずしも広告関連度診断を確認する必要はありません。広告のパフォーマンスは高いのに広告関連度診断ランキングが平均以下になることもありますが、それは問題ありません。その場合は品質ランキング、エンゲージメント率ランキング、コンバージョン率ランキングは気にせず、広告の目的に沿って最適化してください。 
―ヘルプセンター「広告関連度診断の活用方法」より

なお、「関連度スコア」と同様に「広告関連度診断」も500インプレッション以上の広告で確認できるようになります。

 

7つの広告指標が削除・置き換えに

2019年4月30日以降、「関連度スコア」以外にも合計7つの広告指標が削除されます。 
それぞれ別の指標への統合や変更となり、完全に確認できなくなるわけではありませんが、現在使用している方はご注意ください。対象は下記の7つです。
 

  • Offers Saved(保存したクーポン)
  • Cost Per Offers Saved(保存済みクーポンの単価)
  •  

    ⇒新指標「Post Saves」へ移行、広告が保存された回数も測定できるように 
     

  • Relevance Score(関連度スコア)
  •  

    ⇒上述のとおり削除、新しい「広告関連度診断」へ移行 
     

  • Messaging Replies(メッセージ返信)
  • Cost per Messaging Reply(メッセージ返信の単価)
  •  

    ⇒新指標「New Messaging Connections」「Messaging Conversations Started」へ移行、過去にメッセージを送ったことのある人との会話を除いて、”新しい会話”を測定するように。「Messaging Conversations Started」では過去7日間にビジネスにメッセージを送信していない利用者とのスレッド再開も含む 
     

  • Mobile App Purchase ROAS(モバイルアプリ購入ROAS)
  • Web Purchase ROAS(Web購入ROAS)
  •  

    ⇒「Purchase ROAS」に統合 

 


※2019年3月14日時点では日本語表示設定だと最新の情報が反映されていないため、英語設定でご覧ください

 

「潜在的なリーチ」の計算方法を変更

「潜在的なリーチ」は「広告セットのターゲットオーディエンスにおける利用者数の推定値」を示しており、以前は「Facebookの月間アクティブユーザー数」に基づいて計算されていました。 
今回のアップデートにより「過去30日間にFacebookに広告が表示されたユーザー」に基づく(募金キャンペーンなど広告が表示されない部分しか見ていないユーザーを除く)よう変更され、より厳密に広告のリーチを定義するようになります。

2019年2月に発表された「キャンペーン予算の最適化」機能のデフォルト化に続いて大きな変更ですが、より誤解が少なく実用的な変更であると言えるでしょう。今後も合理的なアップデートを期待したいと思います! 

参考:


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