提携発表後、第一弾目のソリューション
Google は、昨年 Salesforce.com との提携を発表しましたが、2018年1月17日に、その第一弾目となるソリューションを発表しました。Google Analytics 360 と、Salesforce Sales Cloud および Salesforce Marketing Cloud を使うことで、営業、マーケティングおよび広告のデータをシームレスに連携できるようになります。
Sales Cloud からの営業パイプラインデータ(リード、商談)は、Analytics 360 にインポートできるようになります。つまり、顧客がどのウェブ施策から実際に成約につながったかを一元的に管理できるようになります。
ウェブサイト上で購入や登録が完結するような場合でなく、まずはウェブサイト経由でリードが入ってきて、その後の営業活動で購入や契約が関係するようなビジネスの場合、その紐付けを行うのが難しかったわけですが、このソリューションを使うことで実現できるということです。イメージ図が掲載されています(クリックして拡大)。
Google Analytics 360ユーザー限定の機能
この連携ツールは Salesforce Sales Cloud Data Import というもので、Google Analytics のトラッキングIDをSalesforce のリードまたは商談に取り込むことで、その後、営業フェーズの進行状況を、定期的に Google Analytics にデータ更新することで実現します。
ただし、利用には一部制限があります。
- Google Analytics 360 ユーザーのみ
- Google Analytics プロパティ毎に最大500の日次アップロードまで
- Salesforce の標準のリードおよび商談オブジェクトのみをサポート。カスタムオブジェクトはサポートされません
今回のソリューションは「第一弾」と Google も伝えているため、今後も新しいソリューションが発表されていくことが予想されます。
Salesforce と Google の連携は実際は今回が初めてではなく、過去にもトライされましたが、広告とITの融合を両社とも推進しきれず、普及には至りませんでした。しかしながら、現在はIDベースのマーケティングが各方面から提唱されていることや、その構想をサポートする、広告とITを結びつけるインテグレーターが出現してきたことから、実際に活用される事例が出てくるか、注目していきたいと思います!