オーディエンスによるターゲティングの強化
2017年5月1日(月)、Google はAdWords の検索連動型広告において類似ユーザーを、ショッピング広告においてカスタマーマッチが使用可能になることを発表しました。
参考:
この変更は段階的に各アカウントに反映されていく予定ですが、日本でのスケジュールについては今のところ未定です。
1. 検索向けの類似ユーザー機能の追加
これまで、検索広告向けリマーケティングリスト(以下RLSA)は下記の2通りの設定を行うことが可能でした。
1-1. 入札単価のみ
1-2. 掲載先の絞り込みと入札単価
参考:
1-1. 入札単価のみ
これまでRLSA を使用したことのない方は、1-1 の機能を利用することをお勧めします。ユーザーリストを設定し、入札単価調整比を0% のままに設定することで、これまでの入札に影響を与えずにユーザーリストごとのパフォーマンスを管理画面から確認することができます。
如実にパフォーマンスに差が出る場合は入札単価調整比を設定するのも良いですが、ユーザーリストごとのパフォーマンスも加味して入札を自動で調整するスマート自動入札機能を利用しても良いでしょう。
参考:
1-2. 掲載先の絞り込みと入札単価
検索クエリの種類そのものが少ない金融業界では、「クレジットカード」や「自動車保険」などのいわゆるビッグワードのクリック単価は数千円まで高騰しており、予算や獲得効率の観点から常に1位掲載を狙うのは難しい状況でした。
これまで、そのようなビッグワードに対してはRLSA の1-2 の機能を利用して、サイト訪問者のみをターゲティングして1位掲載を狙うなどの運用が広く行われてきました。
今回の類似ユーザー機能の追加によって、サイト訪問者だけでなく、サイト訪問者の類似ユーザーをターゲティングに追加することで、獲得見込みの比較的高いユーザーへリーチを拡大させることができるようになります。前述のような運用を行っている方は、この機会にぜひ類似ユーザーリストを作成し、設定することをお勧めいたします。
2. ショッピング広告でカスタマーマッチが利用可能に
これまで、カスタマーマッチはGoogle 検索 (注:検索パートナーでは使用不可)、YouTube、Gmail でのみで利用することが可能で、ショッピング広告では一部のアカウントでベータ版として提供されているのみでしたが、今回の更新によって、すべてのショッピング広告キャンペーンでカスタマーマッチが正式に利用可能になります。
参考:
EC サイトなどで、購入回数・金額などに応じてユーザーをランク分けしている場合、購入回数の多いユーザーと少ないユーザーで運用方針が異なるケースがあります。
例えば、購入回数・金額が多いロイヤルカスタマーに対しては、自然検索やブックマーク経由で購入する可能性があるため広告を出稿せず、逆に新規ユーザーやライトユーザーに関しては、入札を強めてでも購入を促したい、という広告主も多いかと思います。
このような場合、カスタマーマッチを使用することで、顧客データに基づいた広告出稿や入札単価調整をすることが可能になります。RLSA と同じく、まずはカスタマーマッチで作成したユーザーリストを設定し、ユーザーリストごとのパフォーマンスを確認してみることをお勧めいたします!