ユーザーに好まれ、記憶に残るHigh Impact 広告で業界に旋風を巻き起こすVAAS(2024年10月にフリークアウトにより子会社化)。従来の広告モデルに捉われない手法で、さまざまな企業やパブリッシャー(媒体社、メディア)から注目を集めています。Cookieレス時代に対応するソリューションや、パブリッシャーとの密接な連携による高付加価値なサービスなどについて、同社のシャオ シャオミンさんと佐藤友幸さんにお話を伺いました。
話し手
株式会社VAAS
代表取締役
シャオ シャオミンさん
佐藤友幸さん
聞き手
アタラ株式会社
代表取締役CEO
杉原剛
目次
ユーザーに好かれて目を引く、そして持続的に進化するHigh Impact 広告を展開
杉原:まずは自己紹介をお願いいたします。
佐藤:2020年より株式会社VAASを運営しています。事業の概要は、広告主、広告代理店、およびパブリッシャーに向けてHigh Impact 広告の販売・導入支援を行っています。主な取引先は、国内および外資系の広告代理店、大手媒体社、海外のソリューション提供会社などです。
シャオ:私は大学で情報工学を専攻、卒業後はファクトリーオートメーションのエンジニアとして、プログラミングやハードウエアやソフトウエアの開発をしていました。1999年末にシリコンバレーを訪れたところ、ドットコムブームがきており、その勢いに感化されて2000年に転職。日本でDoubleClick Japanに入社しました。そこから、Overture、Right Media、AudienceScience、MOATと、アドテク企業を何社かわたって2017年に独立しました。
杉原:デジタルマーケティング業界の中でも、それぞれがとがった分野をわたってきましたよね。
シャオ:はい。まずディスプレイ広告のアドサーバー、次にリスティング広告、その後アドエクスチェンジが生まれ、アドネットワークからRTBベースの広告取り引きの転換に従事しました。その後DMPやVerificationなどのソリューションのAPACでの拡販を米国やシンガポールから担当し、そして独立へと向かいました。
佐藤:私もシャオとほぼオーバーラップしています。1998年にDigital Equipment Corporation(日本DEC)でSystem Engineerとしてキャリアを開始しました。在籍中に吉本興業のECサイト構築を担当し、Webの世界に興味を持ちました。その後、DoubleClick Japanに転職して、そこでシャオと出会います。シャオがOvertureに転職し、その後、声を掛けていただいてOvertureに入社しました。実は入社時の面接は杉原さんに実施していただき、その後、杉原さんのチームに所属しました。
その後、シャオと同じくRight Mediaに移籍し、シャオはニューヨークでAPACを担当、私は日本マーケットでの会社の立ち上げを担当しました。その後、AudienceScience、Maxifier/MediaMathにて同じく日本マーケットでの立ち上げを、またGroundTruthという位置情報マーケティングの会社では、VPとして営業・オペレーション周りのマネージメントや電通との資本を伴う業務提携関連の仕事を担当しました。
またGoogleに在籍時は、日本でのプログラマティック環境の利用促進を目的に、電通と電通PMPの立ち上げに注力していたこともあります。
杉原:ありがとうございます。では、VAASについて教えてください。
佐藤:VAASは、広告を通じて「圧倒的なブランディング効果をもたらす」を会社の理念にしています。
具体的には、まず扱う広告がユーザーに嫌われない広告であることが必須です。次に、興味を引くクリエイティブであること。さらに飽きられないために、常に新しいものを提供していくこと。それに加えて、高品質なメディアと高品質のクリエイティブを組み合わせることによって、この理念が実現できると思っています。
当社は設立から5年を迎え、日本国内では自動車メーカー、飲料・消費財メーカー、テクノロジー企業、B2Bサービス、ECサイトの誘導など、グローバルに名を連ねるクライアントをしっかりとサポートしてまいりました。これらのクライアントは、高品質な広告クリエイティブをお持ちであり、弊社のHigh Impact広告を通じて、その魅力を最大限に引き出すことが可能です。また、クオリティの高いクリエイティブとパブリッシャーのプレミアム感が相乗効果を生み出し、非常に良好なユーザー反応を得ることに成功しています。
ユーザーからの評価も良好 VAAS High Impact 広告とは
杉原:では本日のメインテーマ、VAASのHigh Impact 広告について教えていただけますか。
佐藤:実際の画面を見ていただきましょう。
▶︎サンプル広告
佐藤:コンテンツの周りがHigh Impact 広告になります。私たちは、“DOOC”、デジタル・アウト・オブ・コンテンツのような感じで、コンテンツの中ではなく、コンテンツの外で勝負するところに注力しています。モバイル版もあります。
モバイル広告市場は多くの競合が存在し、差別化が難しい状況です。その中で、私たちのモバイル広告の大きな特徴は、ユーザーの画面スクロールに合わせて三つの広告パネルが順に表示され、動画ファイルが含まれている場合には各パネルでシームレスに再生が継続する点です。これにより、限られたモバイル画面の領域でもユーザーの行動を妨げることなく、動画を通じた効果的なコミュニケーションを実現することができます。
杉原:国内大手の某価格比較・レビューサイトにこの形式の広告を出したとのことですが、御社が配信しているのですか。
シャオ:はい。弊社が配信しています。さらに本媒体では初めての第三者配信タグを活用したHigh Impact 広告の配信だと聞いています。
佐藤:しかもこれはベタ貼りです。課金方式が昔懐かしいCPD(Cost Per Dayの略。1日あたりの広告コスト)ですね。実際には、他の広告主もこのように独占して配信したい、との要望は少なくはないです。ただ、多くの媒体ではCPD形式のメニューがなくなってしまっており、クライアントの要望に即座に応えるのが難しくなっています。
シャオ:昔は通じた話が、今は通じなくなっているんですよね。
佐藤:他にも、新しい広告モデルを展開しています。ページを開くと画面領域の80%を占める静止画または動画が表示され、スクロールすると、さらに動画が小さなウィンドウで追随しながら継続再生するものです。ぱっと見、ユーザーやパブリッシャーからの評価が悪そうに見えますが、実はユーザーへのアンケートでは良い結果を得ています。
われわれが提供しているHigh Impact 広告のフォーマットは、海外のソリューションベンダーを活用しているものもありますし、VAASとして独自開発を行っているものもあります。
なぜHigh Impact広告が好評なのか
佐藤:High Impact広告を、なぜ広告主が使ってくださっているのか。背景として一つ目に「購買の意思決定は価格よりもブランドの評価が重要」ということが、リサーチとして上がっていることがあります。
もう一つは、やはりアテンションの重要性です。これは近年よく取り上げられていますが、広告を配信しても単に「見える(Viewable)」のではなく、認識してもらわなければ意味がないということです。そのために、やはりアテンションが取れるような高品質なクリエイティブ、魅力的なフォーマット、プレミアムな配信面の組み合わせが必要になっていくと考えています。
三つ目のポイントは、JAA(公益社団法人日本アドバタイザーズ協会)が5月に発表した「社会問題化するデジタルメディア上の詐欺広告に対する緊急提言」が示す社会的環境です。この提言では、各プレーヤーに対し、次のような対応が求められています。
■プラットフォーマー
自社サイトのコンテンツや取り扱う広告、および広告掲載先のメディアの品質管理に責任を果たすべきである。■テクノロジーパートナー、メディア
問題のあるメディアが存在しないよう注力すべきである。■アドバタイザー
自社の広告が、どのメディアに掲出され、どこに費用が使われているか認識し、不適切なメディアへ資金が流れないように最大限の注意を払う。■エージェンシー、パートナー企業
アドバタイザーの広告が、本来意図していない広告掲出場所に掲載されることのないよう、ブランドを毀損しない適切なサービスを提供する。
出典:公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会「社会問題化するデジタルメディア上の詐欺広告に対する緊急提言」2024年5月17日より一部抜粋
現在のオープンエクスチェンジにおいてこれを実現するには、多くのプレーヤーが関わるため非常にチャレンジングです。さらに、RTBで購入した広告枠では、パブリッシャーに問題がなくても、並行して配信される広告に際どい内容が含まれることがあり、その管理が難しいという現実があります。
私たちが展開するHigh Impact広告は、こうしたリスクを可能な限り回避することに注力しています。キャンペーン方式は純広告配信を基本とし、パブリッシャーと密に連携を図ることで「この広告枠を非表示にしてほしい」「このサプライヤーの広告を停止できないか」といった具体的な調整を行っています。こうすることで、安全な広告環境を構築することができ、結果、高いパフォーマンスに結びついていると思っています。
また、私たちのサービスでは、ブランドリフト調査を必ず付けています。すでに100件近くのブランドリフト調査を延べ2万人を超えるパネリストに対して行っており、認知・好意度・検索意向・来店意向・購入意向、全て5ポイント以上の効果を表しています。特筆すべき点としては、フォーマットの好感度です。88.3%のユーザーが「好感が持てる」または「気にならない」と回答しています。
その理由は、先ほどご覧いただいたとおり、コンテンツの外側に広告が表示されること、そしてその広告自体が非常に高品質であることにあります。さらに、ユーザーが閲覧しているパブリッシャーと広告の親和性が非常に高い点も大きな要因だと考えています。
20歳から69歳の男女1,000人を対象に、動画広告への接し方について調査した興味深いリサーチ結果があります。その中の「動画広告についてどう思いますか?」という質問では「好感が持てる」「気にならない」と答えた人が全体の35.8%でした。これに対し、弊社の広告フォーマット「BIG HEADER広告」(デスクトップで媒体訪問時に、画面の80%を使って動画や静止画、またはその組み合わせで配信)を用いたキャンペーンでの調査では「好感が持てる」「気にならない」と回答した割合が男性で76.6%、女性で80.1%に達しました。
私たちは、ユーザーのインターネットアクティビティをどれだけ邪魔せず、かつそのコントロールをユーザーに委ねることを重視して商品開発に取り組んでいます。
パブリッシャーの価値を高める広告の実現 ユーザーにはよりよい体験を、広告主には安全な環境を提供
杉原:では今後の展望をお聞かせください。
まず、広告本来の姿である「感情や想像力を刺激する芸術作品の創造」に挑戦し「ブランドや商品と人々との絆を深める体験」を提供したいと考えています。この「体験」を届けたい相手は、インターネットユーザーのみならず、広告主、広告代理店、パブリッシャーといった全ての関係者です。
このビジョンを実現するために、ユーザーにはより良いエクスペリエンスを、広告主には安全でいつでも配信状況を確認できる環境を提供し、さらにユーザーに評価されるクリエイティブを共に創り上げたいと考えています。
そして、パブリッシャーに対しては、その価値を高める広告を提供したい。“コンテンツ・イズ・キング”の世界観を実感していただきたい、という思いで取り組んでいます。
昔ながらの手売りに戻る、それがCookieレス対策にもなる
シャオ:また、私たちの商品はオーディエンスターゲティングを行う必要がありません。ブリーフィングでいただいたオーディエンスにマッチするサイト、もしくはそのサイトのサブカテゴリーを選定・配信しています。
また、キャンペーン開始前のポイントの一つとして、広告主・パブリッシャーでの事前承認を行っています。与件の段階で「こういう広告主さんで、この商品のキャンペーンが入ります」と、事前にパブリッシャーに承諾していただきます。クリエイティブのMock-upが作成されると、再度承認を取得します。また広告主においても、弊社から提案したドメインを承認していただいたり、広告主にて既に候補媒体が選定されている場合は、そのパブリッシャーと調整を行ったりしています。つまり昔の手売りに近いです。
杉原:手売りですね。売り方も、プロセスも、プログラマティック以前の時代に戻った感じがすごくしますね。
佐藤:戻しています。当初のDoubleClickに戻りましたね。
杉原:そこが衝撃でした。
シャオ:このご時世に手売りです。
杉原:いろいろなことが回帰しているのは、やはりCookieの問題が一番起因していると思います。Cookieレス、みんな手だてがないわけです。パブリッシャーは特にどうすればいいのか、という話になっています。
私は「極論、純広告に回帰したほうがいいですよ」と言っています。とはいっても売れる人がいませんし、パブリッシャーもいろいろあるので「極論」と付けていますが。プログラマティックがあまりにも便利になり過ぎました。一部のパブリッシャー以外は、直売りの部隊もいません。
もともと広告主、デマンドサイドと、サプライサイドにはものすごく距離があります。今、こうなった状況の中では、デマンドサイドはサプライ、先ほどの提言の中にもあったとおり、自分の配信面にもっと責任を持とうと。しかし、お互い、サプライサイドもデマンドサイドのことも全然知らないという状況があります。いま一度、手を組んで理解しようよということだと思います。
私はデマンドサイドの人間なので、特に出面については驚くほど知りません。もっと知らなければと思っています。面を理解するだけでもだいぶ変わってくるのではないかと思います。
シャオ:あと、今おっしゃったように、広告主とパブリッシャーとの間に中間業者が多すぎて、お互い会話する機会もないのでは、と思っています。
杉原:そう、ないですよね。
シャオ:私たちは、基本的にパブリッシャーとは直接、広告主とは代理店を通じてコミュニケーションを取っていますし、広告主とのキックオフミーティングに参加することもあります。また広告制作においては、クリエイティブエージェンシーともキックオフミーティングを行っています。これにより、クリエイティブ制作時のビジュアルコンセプトや、Live環境に移行した際のクリエイティブ表現における認識のズレを可能な限り少なくすることを目指しています。
杉原:中間業者が見えないところでも、プログラマティックの少しネガティブな部分をカバーすることができているかもしれないですね。商品としてもそうですし、そのプロセスについてもです。
広告で感動を与えられなきゃ意味がない
佐藤:広告には感動を与える力が必要であり、それが私たちの理念の根底にあります。この考えは、会社設立の背景にも影響を与えています。
シャオ:この業界もいろいろな変遷を経てきていますが、広告の成果物というのは、やはりバナーじゃないですか。その裏でいろいろなシステム管理をしていますが、広告業界で自分に何が一番刺さるかというと、2018年まで11年間住んでいたニューヨークのタイムズ・スクエアです。通るたびに、やはり興奮します。
駅を降りると大面積の広告が広がっていて「うわ、これがアメリカ、タイムズ・スクエアだ」と、いつ行ってもワクワクするのです。広告主はいつも変わっていると思いますが、その面積があれば凝ったクリエイティブもできますし、クリエイターもいろいろな表現力が出せるクリエイティブを制作できるだろうなと思います。
その感動をWebで再現できると思ったのが、SKIN広告です。ユーザーの邪魔もせず、一番大きな面積を作れるのは、このフォーマットではないかなと。独立したらこういう広告に関わりたいねというのが、会社の発端にもなっています。
杉原:今年3月ニューヨークに行きましたが、私もやはりタイムズ・スクエアにはドキドキわくわくしましたね。
シャオ:一方で、現在、広告枠を増やせば収入が増えるという文化が根付いています。しかし、それが広告主のニーズに合致しているかは疑問です。トップバナーに広告が表示されるとインパクトがありますが、パブリッシャーが枠を増やすと、ユーザーの注意は必ず分散します。一部の外資系広告主は、Share of Voice(SOV、競合他社に対する広告出稿量やメディア露出量)を100%もしくはそれに近い環境を求めています。私たちは、その要望に応えるべく全力を尽くしています。
杉原:現在の環境を広告主は当然求めていないし、ユーザーもさすがにもう求めていない。
佐藤:そうですね。ユーザーは現在の環境に慣れすぎており、広告が視界に入らなくなっていると思います。ビューアビリティがあっても実際には見られていない可能性が高い。そのため、パブリッシャーとしては、広告枠を減らし、その分高い単価で質の高い広告を出稿する方向に少しでも貢献できればと考えています。
Cookieにはテクノロジーではなく広告の提案手法と出稿手法で対抗したい
杉原:では、改めて、御社として行っているCookieレスへの対策についてはいかがですか。
シャオ:私たちは、テクノロジーで解決するよりも広告の提案手法と出稿手法を重視しています。自社ブランドを重視する広告主は、出稿面に細心の注意を払います。そのため、私たちはブリーフィングに基づき、適切なドメインやサブドメインを探し提案しています。自動化が進めば、URLレベルでの最適化を目指したいと考えています。
佐藤:結局、Cookieの主な使われ方はオーディエンスターゲティングだと思います。私たちはこれまでのキャリアを通じて、どのようにオーディエンスセグメントが作られているかを十分に理解しています。例えば、自動車キャンペーンの場合、過去に自動車関連のページを訪れたユーザーをターゲティングするのではなく、その自動車のページを閲覧しているタイミングで広告を出稿することが最も効果的です。このタイミングが、該当ユーザーの自動車への関心が最も高まっている瞬間です。インターネット広告の原点に戻るアプローチですね。
そういった意味で、Cookieを使ったオーディエンスターゲティングではなく、面できちんとユーザーを捉えましょう、ということです。
杉原:逆張りですね。
シャオ:最初は、Cookieのことをあまり考えていなかったのですが、結果的にCookieレスにも対応できる形になっていました。
杉原:別にそれで設立したわけではないということですね。
シャオ:そうではないです。
杉原:結果的にCookieに対応できたわけですね。それは、先ほどのお話にあった売り方などの点で逆転の発想があったからこそですね。
業界を横断して見られる“二刀流”人材が求められる
シャオ:High Impact 広告はクリエイティブのリッチさに注目されがちですが、実際にはテクノロジーの理解、代理店業務の理解、パブリッシャービジネスの理解、そして各ステークホルダーとの適切なコミュニケーション能力が不可欠です。
そういう意味では、この三人はアドテク業界の化石みたいですよね(笑)。インターネット広告の初期からの知識を持ち、代理店ともパブリッシャーとも円滑に会話ができる。また、RTBに関わることでDSPやSSPについても熟知している。データを使わない理由を問われても、それに対する説明もできますね。
これら全てを網羅できる組織はなかなか稀有かなと。つまり、この商品をあらゆる側面で扱える組織は非常に限られているのではないでしょうか。
杉原:GoogleがChromeでのサードパーティCookieのサポート廃止を実質的に取りやめた状況もある一方で、プライバシー保護のためにサードパーティCookieを広告で使えなくするという流れは変わりません。ウォールドガーデン(膨大なユーザー数を持ち、IDにひも付く形で閉じた世界でデータが使われる巨大プラットフォームのこと)に予算がより寄っていくことは、確実です。しかし、今以上に競争過多になるため、おそらく持続しないと思います。こういったオープンインターネットでの新しいものは、回帰していくだろうとは思っていますが、こういう取り組みはすごくいいのではないかと思いました。
やはりデマンドサイド、サプライサイドだったり、間のデータだったり、経験がないとできません。お二人だったらデマンドサイド、サプライサイドの距離はおそらくないでしょうね。その先にあるそれぞれのパブリッシャー、あるいは広告主、場合によっては代理店をつなげるというのは、ミーティングで一緒に会話して、と簡単に言うけどなかなかできないし、やらないと思います。
シャオ:現在、私たちは日本のベンダーの中でも、広告主とパブリッシャーに近い位置にいる企業の一つだと思っています。
杉原:その距離の近さにキーポイントがあるとずっと思っていたのですが、お二人はもうすでに実現している。やはりそこだよねというので個人的に自信がつきました。でもそれをできる人が業界にいない、そこがまた課題ですね。
シャオ:業界の全体図を俯瞰できる人は、そう多くない気がします。私たちがやっているミッションコントロールを全部できるような方です。
杉原:それこそ、大谷翔平選手ではないですが、二刀流人材が本当に少ないです。
佐藤:まさに私たちがご一緒したいのは、二刀流人材ですね。
杉原:なるほど。本日はどうもありがとうございました。