Criteoは、Microsoft Advertisingが提携を発表
2024年7月11日に、Criteoは、Microsoft Advertisingとリテールメディア領域において、戦略的提携を発表しました。
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提携の内容
提携の内容としては、大きく2つあります。
まず第1に、Microsoft AdvertisingのデマンドをCriteoの225のリテールメディアパートナーに開放します。
背景としては、リテールメディア市場が急成長し、プレーヤーが急増したことによる市場の断片化が挙げられます。GroupMの調査によると、リテールメディアは広告業界で最も急成長している分野のひとつであり、2026年までに世界の広告費は1,500億ドルを超えると予想されています。しかし、世界中のマーケティング担当者の93%が、市場の断片化を大きな課題として挙げています。
187の市場で500,000以上存在するMicrosoft Advertisingのアクティブな広告主は、単一の広告プラットフォームからCriteoのリテールメディアネットワークへの効率的な出稿が可能になります。
第2に、Microsoft Advertisingは、Criteoを優先的なオンサイトメディアパートナーとし、Criteoのマネタイズ技術をMicrosoft Advertisingの小売業クライアントに拡大することで、より統合されたリテールメディア・エコシステムを構築する意向です。
これらのコラボレーションは、2024年後半に展開される予定です。
さらに、Criteoはまた、Microsoft Advertisingの生成AIや、AIを活用したリテールメディアクリエイティブスタジオなどを活用する可能性も模索しています。
Criteoのチーフ・レベニュー・オフィサーであるブライアン・グリーソン氏は、次のように述べています。
Microsoft Advertisingとの関係を拡大することで、ブランドがリテールメディアを購入しやすくなり、小売企業がメディアソリューションへのデマンドを拡大できることを嬉しく思います
Microsoft Advertisingのグローバル・パートナーシップ&リテールメディア担当バイスプレジデントであるリン・キョルソ氏は、次のように述べています。
Microsoft AdvertisingとCriteoは、スケール、シンプルさ、革新性によってエコシステム全体を強化し、リテールメディアに新たな道を切り開くことができます。リテールメディアとパフォーマンス広告のリーダーであるCriteoとの統合を進められることを嬉しく思います。
今回の発表についてのコメント
これは大型の提携ですね。すでに多くのリテールメディアが存在する中で、ブランドにとって断片化は大きな課題で、出稿管理の一元化は大きなメリットとなります。注目すべきはさらに一歩踏み込んだ提携で、双方の手持ちの技術を融通し合うようなものになっています。Microsoftは独自のリテールメディアソリューション(旧PromoteIQ)を持っているので、Criteoのマネタイズ技術というのはAIの部分なのか、どのような活用形態となるのか、非常に興味深いところです。