Microsoft 広告、生成AIやオーディエンス広告関連のアップデートを発表(10月アップデート)

Microsoft 広告、生成AIやオーディエンス広告関連のアップデートを発表(10月アップデート)

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Microsoft 広告について掘り下げる連載「Microsoft 広告アカウントマネージャーに聞く」。第6回では2023年9月に発表されたMicrosoft 広告のアップデート内容についてお伝えしました。第7回では2023年10月3日発表のアップデート内容と9月末に発表された生成AI関連の話題をお伝えします。

コメント:
日本マイクロソフト株式会社
Microsoft 広告事業本部
カスタマーソリューションディレクター 桑野将人さん
アカウントディレクター 生田翔さん

※参考リンク:

 

オーディエンス広告の機能アップデート

オーディエンス広告では、ユーザーの興味やシグナルに基づいてターゲティングを行い、MSNやMicrosoft Edge、Outlook.com、Microsoftが保有するネットワークなどに広告を配信できます。

10月アップデートでは、四つのアップデートが紹介されています。

コンバージョンを目的とした自動入札

コンバージョン数を目的指標とした自動入札がリリースされました。
利用できるようになる入札戦略は二つです。

  • コンバージョン数の最大化
  • 目標コンバージョン単価

これらの入札戦略ではリアルタイムで入札単価が調整されるため、手動入札よりも高いパフォーマンスが期待できます。

Microsoft カジュアルゲームが配信面に追加

Windowsが搭載されているパソコンで遊ぶことのできるMicrosoft カジュアルゲームがオーディエンス広告の配信面に追加されました。
2023年10月現在、二つのゲームに対して広告を配信できます。

  • Microsoft Treasure Hunt
  • Microsoft Jigsaw

2024年までにすべてのMicrosoft カジュアルゲームで広告が配信される予定とのことです。Microsoft カジュアルゲームはMicrosoft Treasure HuntとMicrosoft Jigsawを含む全6ゲームが提供されており、現在広告が配信されていない四つのゲームに対しても広告が配信されるようになります。

  • Microsoft Mahjong
  • Microsoft Ultimate Word Games
  • Microsoft Solitaire Collection
  • Microsoft Minesweeper

【Microsoftよりコメント】

2023年10月時点、日本ではリリースされておりません。

Microsoft 365が配信面に追加

オーディエンス広告の配信面に、Microsoft 365の無料版モバイルアプリが追加されます。追加スケジュールは以下の通りです。

  • 2023年10月:米国(Androidのみ)
  • 2024年1月:EU(Androidのみ)

Microsoft 広告で動画広告とCTV広告が配信可能に

Microsoft 広告から動画広告やCTV広告を配信できるようになりました。

※参考リンク:

HuluやMaxなどのストリーミングプラットフォームや、MSNやWall Street JournalなどのWebサイトに動画広告が配信されます。

なお、2023年10月現在、日本市場では提供されていません。

 

ホテルキャンペーンは宿泊キャンペーンへ

ホテルキャンペーンは、ホテル価格広告とプロパティプロモーション広告を管理するキャンペーンタイプです。

Microsoft 広告ではこれまで旅行に焦点を当てて機能の強化を行ってきましたが、ユーザーの幅広い宿泊ニーズに対応するため、「ホテル」という表現を改めることになりました。

2023年10月3日から「ホテルキャンペーン」は「宿泊キャンペーン」、「ホテル」という表現は「プロパティ」に変更されました。
なお、2023年10月現在、日本市場ではホテル価格広告のみ提供されており、利用するにはアカウントマネージャーへの問い合わせ、または登録フォームでの申請が必要です。

※参考リンク:

 

バーティカル広告が検索パートナーネットワーク全体に展開

特定の業種に特化した広告フォーマットであるバーティカル広告の配信面に、検索パートナーネットワークが追加されました。自動車広告、ツアー&アクティビティ広告はすでに検索パートナーネットワークへ配信することができていましたが、今回のアップデートでクレジットカード広告と不動産プロモーション広告が加わりました。

今後、プロフェッショナルサービス広告においても検索パートナーネットワークが配信面に追加される予定とのことです。

 

PMAXは引き続きオープンβ版で提供中

2023年7月26日、Microsoft 広告の新しいキャンペーンタイプであるPerformance Max(PMAX)がローンチされました。引き続きオープンβ版の利用申請を受け付けており、利用するにはMicrosoft 広告のアカウントチーム、もしくはサポートに問い合わせる必要があります。

※参考リンク:

 

また、すでにリリースされているアップデートについても紹介がされています。

  •  オーディエンス広告を利用できる地域の拡大
  •  予測ターゲティング

※参考リンク:

 

生成AI関連のアップデート

Bing ChatやAds for Chat APIなど、生成AIに関連する発表もありました。

※参考リンク:

Compare & Decide Ads(比較&決定広告)

Microsoft 広告では、2023年2月以来、会話形式でテキスト広告やショッピング広告、マルチメディア広告、ホテル価格広告、不動産プロモーション広告などの表示をテストしてきたとのことです。

今回、新しい会話形式の新しい広告フォーマットである比較&決定広告が発表されました。
Bing Chatで質問すると、回答内容を要約しメリット・デメリットを比較して表示されます。以下の例では、複数のメーカーやモデルの自動車の比較が表示されています。

この新しい会話形式のフォーマットでは、小売や旅行、自動車などのフィードデータを持つ業種での利用が想定されています。
比較&決定広告は2024年初頭にクローズドβ版として提供される予定です。

Ads for Chat APIがSnapchatとAxel Springerに搭載

Microsoftは2023年5月、新しい広告ソリューションである「Ads for Chat API」を発表しました。

※参考リンク:

今回、Ads for Chat APIの最初のパートナーであるSnapchatとAxel SpringerのサービスにAds for Chat APIが搭載されたことが発表されました。SnapchatではMyAIチャットボット、Axel SpringerではHey_に組み込まれます。

Microsoft 広告でCopilotが利用可能に

Microsoft 広告でCopilotが利用可能になりました。Copilotは、自然言語会話と生成AIを用いて、推奨事項の取得やヘルプへの迅速なアクセスなど、Microsoft 広告上での操作を簡素化します。

Microsoft 広告のCoplilotにおける最初の取り組みでは、広告での訴求内容や検索傾向に基づいた画像の推奨など、キャンペーン作成におけるプロセスを支援します。また、アセットライブラリの画像を基に新しい画像を生成することもできるようになるとのことです。

数か月以内にオープンβ版がリリースされます。

画像引用元:https://about.ads.microsoft.com/en-us/blog/post/september-2023/transforming-search-and-advertising-with-generative-ai

 

今回の発表についてのコメント(星野)

今回の発表では、入札、ターゲティング、クリエイティブのすべてにおいてアップデートがありました。主なアップデートとして、入札においてはオーディエンス広告でコンバージョン数を目的指標とした入札戦略の追加、ターゲティングにおいてはMicrosoft カジュアルゲームなどの配信面の追加、クリエイティブにおいてはCopilotを通して提供される推奨案があります。これらの機能向上は、オーディエンス広告の利用を後押しするのではないでしょうか。より短い時間で高い成果を実現するためにはこれらの機能の活用が不可欠です。
機能を理解した上で積極的に活用していきたいですね。

以下のリンクから、過去の連載をご確認いただけます。

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