【この記事のポイント】
視聴回数の最大化を目的とする動画視聴キャンペーンがリリース
スキップ可能なインストリーム、インフィード、YouTube ショートを横断して動画広告を配信可能に
TrueView インストリームと比較して視聴回数増加や費用削減の事例も
Googleは2023年9月28日(米国時間)、動画視聴キャンペーンを全世界にリリースしたことを発表しました。
※参考リンク:
目次
動画視聴キャンペーンとは
動画視聴キャンペーン(以下、VVC)とは、一つのキャンペーンでスキップ可能なインストリーム、インフィード、YouTube ショート(以下、ショート)に対して動画広告を配信する、視聴回数の最大化を目的とした新しいキャンペーンです。
YouTubeの複数のフォーマットを横断するキャンペーンであることから、適切なタイミングで適切な場所でユーザーに動画広告を配信し、効率的に広告効果を高めることが期待できます。
動画視聴キャンペーンの事例
Googleによれば、VVCは視聴回数の最大化を目的としたスキップ可能なインストリームと比較して、平均で視聴回数が最大40%増加、視聴単価が30%安く*なったとのことです。
*出典:Google、内部データ(2023年1-2月)
ワーナー・ブラザース・コリアは、新作映画「ボーンズ アンド オール」のチケット販売プロモーションにVVCを活用しました。TrueView インストリームと比較して、視聴回数が33%増加し、費用が36%削減されるなど、視聴回数の増加やエンゲージメントの促進に効果がありました。
各フォーマットの視聴の定義
動画視聴キャンペーンは、複数のフォーマットで動画広告を配信します。各フォーマットで視聴の定義が異なりますので注意が必要です。
スキップ可能なインストリーム
30秒以上の動画広告の視聴
動画広告が30秒以上視聴された場合に視聴としてカウント
30秒未満の動画広告の視聴の定義
動画広告が最後まで視聴された場合に視聴としてカウント
インフィード
10秒以上の動画広告の視聴
サムネイルがクリックされた場合に視聴としてカウント
動画広告が10秒以上自動再生された場合に視聴としてカウント
10秒未満の動画広告の視聴
サムネイルがクリックされた場合に視聴としてカウント
動画広告が最後まで視聴された場合に視聴としてカウント
VVCとは別のキャンペーンであるインフィード動画広告では、広告がクリックされた場合に視聴回数としてカウントされます。一方、VVCではインフィードで動画が10秒以上(10秒未満の動画広告の場合は最後まで)自動再生された場合に、視聴としてカウントされます。視聴の定義が異なりますのでご注意ください。
YouTube ショート
10秒以上の動画広告の視聴
サムネイルがクリックされた場合に視聴としてカウント
動画広告が10秒以上自動再生された場合に視聴としてカウント
10秒未満の動画広告の視聴
サムネイルがクリックされた場合に視聴としてカウント
動画広告が最後まで視聴された場合に視聴としてカウント
動画視聴キャンペーンの注意点
ショートのみへの配信はできない
VVCでは、すべてのフォーマットに合った動画を用意しなくても広告を配信することができます。例えば、スキップ可能なインストリームやインフィード用の動画のみで配信することが可能です。
ただし、YouTube ショート広告については、スキップ可能なインストリームとインフィード用の動画を設定した時のみ利用可能です。
各フォーマットのセーフゾーン
Googleは、横向き動画、縦向き動画のセーフゾーンを公開しています。
行動を促すフレーズやボタンなどの要素は、フォーマットやキャンペーン、画面によって異なる場所に表示されることがあります。ですので、セーフエリア内にロゴや商品、字幕などの要素を配置するようにしましょう。
今回の発表についてのコメント
VVCがリリースされたことで、認知・視聴・獲得を目的とするキャンペーンでYouTube ショートへの配信が可能になりました。
認知:動画リーチキャンペーン(VRC)
視聴:動画視聴キャンペーン(VVC)
獲得:動画アクションキャンペーン(VAC)
上記のキャンペーンが登場するまでは、TrueView インストリーム、Bumper、インフィードなど、フォーマットを指定する形での広告配信が主流でした。ここにショートが加わったことで、フォーマットではなく目的を起点とするキャンペーンの再設計が加速したのではないでしょうか。Google AIを活用することで複数の面を横断して目的指標を最大化することが可能になったのかもしれません。
なおVVCは、動画アクションキャンペーンではオプトアウトできない動画パートナー面をオプトアウトすることが可能です。各キャンペーンの特徴を理解した上で設定を行いたいですね。
動画視聴キャンペーンは、Google Marketing Live 2023(以下、GML2023)で発表されたトピックの一つです。
※参考リンク:
2023年9月20日(米国時間)には、同じくGML2023で紹介されたレスポンシブ検索広告における生成AIを活用した自動アセット作成機能が発表されました。
※参考リンク:
GML2023で紹介された機能が続々とリリースされています。Unyoo.jpでは引き続き、Google 広告をはじめとする媒体の最新情報を紹介してまいります。