Google広告データマネージャーを発表
Googleは、2023年10月11日、同社ブログにおいて、新しい効果測定機能であるGoogle広告データマネージャー(Google Ads Data Manager)を発表しました。
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Google広告データマネージャーとは
Google広告データマネージャー(Google Ads Data Manager)は、「Cookieサポートの廃止」と「データ制約の深化」の中で機能するよう設計されたもので、企業がファーストパーティデータを接続できる新しい広告測定ツールです。
Googleによると、ブランドや広告代理店は、顧客情報の構築や保管に多くのテクノロジーを使用しているため、そのデータをマーケティングキャンペーンで使用することが困難になっている。Google広告データマネージャーは、Googleタグによるユーザーインタラクションや、ウェブサイト外で発生した売上など、あらゆることを効率的に測定するものとしています。
セールスフォースなどのCRMやLyticsのようなCDP、その他Shopify Audiences、ActiveCampaignやPipedriveが現時点でのパートナーとして挙げられており、開発中のコネクターまたはZapierを通じて接続できるようになる模様です。ローコード・ノーコードで接続できるので、マーケティングでデータを使用するための作業負荷を軽減することができます。初期テストでは、Google広告のユーザーがファーストパーティデータをリードの拡張コンバージョンに効率的に取り込むことができるようになり、より精緻なコンバージョンの測定につながっていることがわかりました。
Google広告データマネージャーは、2024年初頭にGoogle広告で一般的に利用可能になる予定です。この時点では、多数のパートナーツールのデータを、リードの拡張コンバージョンとカスタマーマッチで活用するのを簡素化する見込みで、その後は、他の広告プロダクトやキャンペーンタイプにも拡張する予定です。
今回の発表についてのコメント
ChromeのサードパーティCookieサポート廃止が2024年に迫っていることで、ポストクッキー後のデータ制約された世界が現実味を帯びてきており、ファーストパーティデータの活用は不可避になっています。その中で、活用が難しいデータを誰でも簡単に、効率的に使えるようにする機能をタイムリーに出してくるところはGoogleらしいと思います。ただ、これまでもプラットフォームネイティブな測定機能は出てきましたが、便利である反面、どうしても特定のプラットフォームに限定されたものになってしまうのがデメリットとしてあります。
今後の注目点は、以下が考えられます:
- どの程度幅広く顧客の環境に対応できるようになるか(接続パートナーのカバレッジ)
- 他社プラットフォームも同様な機能で追随してくるか
- プラットフォームに共有したくない部分のデータを効率的に省くことができるか(前処理が発生しないか)
- データ利用前に適切なユーザー許諾を取っているか