Amazon広告、Pinterest等のオフサイトへの広告配信開始を発表

Amazon広告、Pinterest等のオフサイトへの広告配信開始を発表

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【この記事のポイント】

Amazon広告のスポンサープロダクト広告でPinterest等のオフサイトへの広告配信が可能に

スポンサープロダクト広告を利用中の広告主は、新たなアクションなしでオフサイトへ広告配信が可能


Amazonは2023年8月16日(米国時間)、スポンサープロダクト広告でPinterestやBuzzFeed等、オフサイトへの広告配信を開始することを発表しました。

※参考リンク:

スポンサープロダクト広告でオフサイト配信が可能に

スポンサープロダクト広告は、Amazon内の検索広告です。商品に関連するキーワードを設定し、関連する語句が検索された際に広告を表示することができます。これまではオンラインストアであるAmazon内で広告を表示するのみでしたが、今回の発表によりオフサイト(Amazon外)に広告を配信できるようになりました。
具体的なサイト・アプリは以下の通りです。

  • Pinterest
  • BuzzFeed
  • Hearst Newspapers
  • Raptive
  • Lifehacker
  • Mashable

2023年4月27日(米国時間)、PinterestはAmazonと複数年に渡るパートナーシップの締結を発表しました。PinterestはAmazonとパートナーシップを結ぶまで、サードパーティのプラットフォーマーに広告枠を解放していませんでした。今回のスポンサープロダクト広告でのPinterestへの広告配信は、パートナーシップの取り組みの一つと見られます。

※参考リンク:

 

スポンサープロダクト広告のこれまでの取り組み

Amazonはスポンサープロダクト広告がAmazonを利用するユーザーと広告主に役立つものになるよう、機械学習アルゴリズムの改善を通して様々な取り組みを行っています。

  • 広告の関連性の改善
  • ターゲティングパラメーターに新たな商品属性の追加
  • 入札管理の強化
  • 商品ページ等の新しい掲載枠の追加

これらの取り組みにより、新商品を探したり類似商品を比較するユーザーにリーチできるようになりました。

 

スポンサープロダクト広告の利用条件

すでにスポンサープロダクト広告を利用している広告主は、新たなアクションなしでオフサイトへの広告配信が可能です。オフサイトで配信されるスポンサープロダクト広告をクリックすると、Amazonの商品ページに遷移します。商品の在庫がある場合にのみ、広告が表示されます。

これからスポンサープロダクト広告を利用を考えている場合は、利用条件があることにご注意ください。スポンサープロダクト広告を利用できる広告主は以下の通りです。

  • 大口出品者
  • 取引会社
  • 書籍の取引会社
  • Kindle Direct Publishing(KDP)の著者
  • 代理店

また、広告を掲載するには商品がカテゴリーに属し、おすすめ商品の資格を満たしている必要があります。
※参考リンク:https://advertising.amazon.com/ja-jp/solutions/products/sponsored-products

 

今回の発表についてのコメント

オムニチャネルのマーケティングソリューションを提供するSkaiの最高製品責任者Guy Cohen氏は「当社が最も期待していることは、広告主様が関連性の高い広告を利用して効率的にリーチを拡大すると同時に、パフォーマンスを包括的に追跡して、最終的にAmazonのストアを通じてビジネスインパクトを与えることができるようになることです」と述べています。オフサイトへの広告配信、ならびにPinterestとのパートナーシップの成否を分けるのは、Cohen氏が述べているようにビジネスインパクトを与えられるかどうかではないでしょうか。

これまで、リテールメディアにおけるオフサイトへの広告配信は、事業者が保有するIDに紐づくユーザーに対して、プラットフォーマーが保有する広告配信枠へ広告を配信するのが主流でした。この配信方法では、事業者とプラットフォーマーが保有するユーザーのIDをマッチさせる必要があり、配信対象となるユーザー数の担保も課題の一つでした。今回の発表で広告の配信が可能になるPinterestのユーザーは、探索の過程で検索を行います。検索をベースに広告を配信することができるので、IDのマッチングによるユーザー数の確保は課題になりにくいと思われます。

Pinterestでは一般ワードの検索が中心です。Pinterestでインスピレーションを発見し商品を知り、Amazonでその商品を購入するというユーザーの行動が予想されますので、Pinterest・Amazon・ユーザー・広告主のすべてのステークホルダーに利益のある取り組みになるのではないでしょうか。今後のAmazon、ならびにPinterestの動向に注目です。

※参考リンク:

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