【この記事のポイント】
プライバシー保護や利便性向上を目的に、「アドパーソナライズセンター」を発表
ユーザーは、ディスプレイ広告に利用されるパーソナルデータをカスタマイズできるように
「興味・関心に基づく広告の表示頻度」と「利用されるユーザー情報」を設定可能に
2023年7月12日、ヤフー株式会社は、ユーザーのプライバシー保護や利便性向上を目的に、広告に利用されるパーソナルデータの設定ができる「アドパーソナライズセンター」をリリースすることを発表しました。
※参考リンク:
アドパーソナライズセンターとは
アドパーソナライズセンターは、ディスプレイ広告に利用されるパーソナルデータの利用範囲をユーザー自身が自由に設定できる新しい機能です。広告のインフォメーションアイコンやプライバシーセンターなど、さまざまなページからアクセスできるようになるとのことです。
アドパーソナライズセンターでは以下の設定が可能になります。今後も順次機能が追加される予定です。
- 興味・関心に基づく広告の表示頻度
ユーザーの興味・関心に基づく広告の表示頻度を減らすかどうかを設定できます。
- 利用されるユーザー情報
広告表示に利用されるユーザー情報(性別、年齢、属性等)を設定できます。
これまでYahoo! JAPANでは、「広告の最適化設定」機能で、ユーザーの行動履歴情報を広告の配信に利用させない設定が可能でした。アドパーソナライズセンターは、Yahoo! JAPAN IDでログインしているユーザーのみが設定でき、Yahoo! JAPANサービスの行動履歴が対象となるため、リリース後は以下の図のようになります。
※「広告の最適化設定」の名称は、リリース後「行動ターゲティング広告の設定」に変わります。
アドパーソナライズセンターの設定画面がユーザーに公開されるのは2023年7月26日、アドパーソナライズセンターでの設定が広告配信に反映されるようになるのは2023年8月23日の予定とのことです。
広告配信への影響
ユーザーが、興味・関心に基づく広告の表示頻度を減らしたり、属性情報を広告に利用しない設定にした場合、ユーザーが制限したデータを利用したターゲティング広告の対象ユーザーへの配信頻度は減少します。また、オーディエンスリスト作成時は、アドパーソナライズセンターの設定状況は加味されないため、オーディエンスリストのユーザー数と配信実績に乖離が生じる可能性があります。
今回の発表についてのコメント
ヤフー株式会社が行ったアンケートによると、広告に利用されるデータを自分自身でコントロールしたいと答えた人は7割以上となっており、ユーザーのプライバシー保護やデータ利活用への意識が高まっていることがうかがえます。(*1)
出典:
*1:https://marketing.yahoo.co.jp/blog/post/2023071230427658.html?sc_e=twtr
今回のリリースにより、ユーザーはより詳細に広告に利用されるデータをコントロールできるようになり、ユーザー体験は向上するでしょう。広告主は、配信対象が減少する可能性があるため、どのような変化が表れるか見ておくことをおすすめします。
今後もYahoo!広告の動向に注目し、いち早く情報をお届けしてまいります。
本記事が、皆さまの広告運用のお役に立てば幸いです。