公開日:2023年6月6日
更新日:2024年7月10日
目次
YouTube 広告とは
YouTube 広告とは、動画共有サービス「YouTube」に配信できる動画広告のことです。YouTubeの検索結果ページや、動画の再生前後、再生中に広告を配信することができます。ユーザーの年齢や性別、興味・関心などのターゲティング機能を活用することで、自社ターゲット層への認知向上や売り上げアップが狙えます。
YouTube 広告の仕組みと課金形態
YouTube 広告には「予約型」と「運用型」の配信方式があります。予約型は事前に広告枠を買い付けることで確実に広告を配信する方式で、運用型はオークション形式で広告を配信する方式です。課金形態は四つあり、それぞれ課金ポイントが異なるので、配信目的に応じて使い分けましょう。
課金形態 | 課金ポイント |
クリック課金 | 広告がクリックされるごとに課金 |
インプレッション課金 | 広告が表示されるごとに課金 |
広告視聴課金 | 広告が30秒間(30秒未満の広告の場合は最後まで)視聴されるか、30秒経つ前に動画が操作されるごとに課金 |
時間課金 | 広告が配信される時間ごとに課金 |
YouTube 広告の特徴
YouTube 広告の特徴は三つあります。
- 幅広いユーザー層にアプローチできる
YouTubeの月間利用者数は世界で25億人(*1)、日本では7100万人(*2)を超えています。近年は年配の利用者数も増えており、年代を問わず日常的に利用されています。そのため、年代・性別に関係なく幅広いユーザー層に広告を配信できます。
※出典:
*1:statista, April 2024(出典は全て2024年5月30日閲覧)
*2:Think with Google, 2023年5月
- 動画でメッセージを伝えられる
「音」や「動き」を組み合わせた動画で、商品・サービスを訴求できます。テキストや画像での広告と比較して、動画は膨大な情報を伝えることができます。「商品の魅力」や「サービスの必要性」を分かりやすく伝えることができるでしょう。
- 詳細なターゲティングができる
Googleが保有するデータを利用して詳細なターゲティングができます。年齢や性別などのユーザー属性や、興味・関心などの項目で広告の表示対象を指定できます。正しくターゲットを設定することで、広告の効果を高めることができるでしょう。
YouTube 広告のフォーマット
利用できる広告フォーマットは七つあります。
広告フォーマット | 動画の長さの上限 | 課金形態 |
スキップ可能なインストリーム広告 | 上限なし |
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スキップ不可のインストリーム広告 | 15秒
※インドなどの一部の国は20秒 |
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インフィード動画広告 | 上限なし |
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バンパー広告 | 6秒 |
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アウトストリーム広告 | 上限なし |
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マストヘッド広告 | 上限なし(パソコンのみ30秒)
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YouTube オーディオ広告 | 15秒
※ベータ版プログラムの参加者は30秒 |
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スキップ可能なインストリーム広告
※画像引用元、参考リンク:スキップ可能なインストリーム広告|Google 広告ヘルプ
動画の長さの上限 | 上限なし |
課金形態 |
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利用可能な入札戦略 |
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掲載場所 | YouTubeおよびGoogle 動画パートナー上のWebサイトやアプリで配信される動画の再生前後または再生中 |
特徴 | 再生開始から5秒が経過すると、広告をスキップできる |
利用シーン | 認知向上から販売促進まで幅広い目的で利用できる |
スキップ不可のインストリーム広告
※画像引用元、参考リンク:スキップ不可のインストリーム広告|Google 広告ヘルプ
動画の長さの上限 | 15秒
※インドなどの一部の国では20秒 |
課金形態 |
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利用可能な入札戦略 |
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掲載場所 | YouTubeおよびGoogle 動画パートナー上のWebサイトやアプリで配信される動画の再生前後または再生中 |
特徴 | 広告をスキップできない |
利用シーン | スキップができないため、認知向上の目的で利用する |
インフィード動画広告
※画像引用元、参考リンク:インフィード動画広告|Google 広告ヘルプ
動画の長さの上限 | 上限なし |
課金形態 |
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利用可能な入札戦略 |
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掲載場所 |
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特徴 | サムネイル画像とテキストで構成。広告をクリックすると動画が再生される。 |
利用シーン | 情報収集しているユーザーに広告を表示することで、比較検討を促進できる。 |
バンパー広告
※画像引用元、参考リンク:動画広告フォーマット|Google 広告ヘルプ
動画の長さの上限 | 6秒 |
課金形態 |
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利用可能な入札戦略 |
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掲載場所 | YouTubeおよびGoogle 動画パートナー上のWebサイトやアプリで配信される動画の再生前後または再生中 |
特徴 | 広告をスキップできない。 |
利用シーン | スキップができないため、認知向上の目的で利用。スキップ不可のインストリーム広告に比べて、インプレッション単価は安くなる傾向がある。 |
アウトストリーム広告
※画像引用元、参考リンク:動画広告フォーマット|Google 広告ヘルプ
動画の長さの上限 | 上限なし |
課金形態 |
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利用可能な入札戦略 |
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掲載場所 | Google 動画パートナー(モバイルのみ) |
特徴 | 音声なしで再生が開始され、広告をクリックすると音声が流れる。 |
利用シーン | YouTubeを利用しないユーザーに広告を配信できるため、リーチを拡大して認知向上をしたい場合に利用できる。 |
マストヘッド広告
※画像引用元、参考リンク:YouTube マストヘッド|Google 広告ヘルプ
動画の長さの上限 | 上限なし(パソコンのみ30秒) |
課金形態 |
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利用可能な入札戦略 |
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掲載場所 | YouTubeのホームフィードの上部 |
特徴 | 音声なしで再生が開始される。利用する際は、Googleの営業担当者を通じて広告枠を購入する。 |
利用シーン | 短期間でサービスの認知向上をしたい場合に利用する。 |
YouTubeオーディオ広告
※画像引用元、参考リンク:https://support.google.com/google-ads/answer/12920511?hl=ja
動画の長さの上限 | 15秒
※ベータ版プログラムの参加者は30秒 |
課金形態 |
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利用可能な入札戦略 |
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掲載場所 |
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特徴 | YouTubeがバックグラウンドで再生されているときなどに再生される。シンプルなアニメーションを表示することも可能。 |
利用シーン | 動画広告よりも制作費用を低く抑えられるため、少ない費用でリーチを拡大したい場合に利用する。 |
縦向き動画広告
※画像引用元、参考リンク:スクエア動画や縦長の動画を使ってモバイル ユーザーにアプローチする
掲載場所 |
※アプリ キャンペーン、P-MAX キャンペーン、動画キャンペーンで利用可能 |
特徴 | スマートフォンの縦向き使用時にフルスクリーン表示されるため、視認性が高い。 |
利用シーン | スマートフォンユーザーによるエンゲージメントを促す場合に利用する。Instagram、X、TikTokにも流用できる。 |
YouTube 広告のターゲティング手法
YouTube 広告は、ユーザーの性別・年齢・地域・興味関心などでターゲティングして広告を配信することができます。ターゲットや目的に応じて、さまざまな配信機能が用意されています。
オーディエンスターゲティング
ターゲティングの種類 | 内容 |
年齢 |
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性別 |
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子どもの有無 |
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世帯収入 |
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詳しいユーザー属性 |
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特定のトピックに高い関心を示すユーザー
(アフィニティ セグメント) |
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具体的なキーワード、URL、アプリに高い関心を示すユーザー
(カスタムセグメント) |
ターゲットが関心を持っている
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ライフイベント |
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特定のテーマに対して、積極的に情報収集しているユーザー
(購買意向の強いセグメント) |
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リターゲティング
(データ セグメント) |
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コンテンツターゲティング
※コンバージョン獲得が目的のキャンペーンでは、今後コンテンツターゲティングは利用できなくなると発表されています
ターゲティングの種類 | 内容 |
プレースメント |
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トピック | 選択したトピックに関連する動画、チャンネル、Webサイトに広告を表示
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キーワード | 指定したキーワード(単語やフレーズ)に基づいて、ユーザーが関心を持ちそうな動画、チャンネル、Webサイトに広告を表示 |
デバイス |
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その他のターゲティング
ターゲティングの種類 | 内容 |
地域 |
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言語 | ユーザーが理解できる言語を指定 |
曜日・時間帯 |
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他媒体との比較
他媒体と比較するとYouTube 広告は、年代問わず幅広いユーザー層にリーチできることが特徴です。また、広告をスキップできないフォーマットも用意されているため、確実に広告を見てもらうことができます。
YouTube 広告 | Facebook広告 | Instagram広告 | |
国内の月間アクティブユーザー数 | 7100万人(*3)(2023年5月時点) (2022年10月時点) |
2600万人(*4) (2019年7月時点) |
3300万人(*5) (2019年3月時点) |
ユーザー層 |
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メリット |
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デメリット |
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出典:
*3: Think with Google, 2023年5月
*4: CNET Japan, 2019年7月8日
*5: Meta ニュースルーム, 2019年6月7日
*6: 総務省情報通信政策研究所「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書」(令和4年8月)
YouTube 広告の費用感
YouTube 広告は、予算に合わせて配信できます。予算は最低でも月額10万円程度を見込んでおき、初めて配信する場合は1日の平均予算を少額に設定するといいでしょう。動画を制作する場合は、制作にかかる費用も確保しておきましょう。
まとめ
YouTube 広告は、動画で商品・サービスの魅力を伝えることができます。目的に応じて適切な機能を選択することで、商材・サービスの認知向上や売り上げ・集客力アップを効率よく行うことができます。また、テレビ画面でYouTubeを視聴するユーザーへの広告配信や縦型ショート動画のYouTube ショートへの広告配信の機能も強化されており、今後の動向が期待されます。
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※この記事の内容は、公開時点の情報をもとに作成しています。