【この記事のポイント】
SpotifyはSpotify Ads Analytics(SpAA)の提供を開始(日本は対象外)。
広告主はSpotify広告でより多くの効果測定ができるように。
広告主とパブリッシャーの両者がリアルタイムでコンバージョントラッキングとアトリビューションを測定できるように。
SpAAはPodsightsと改称したもので、無料で提供予定。
2023年6月13日(米国時間)、SpotifyはSpotify Ads Analytics(SpAA)の提供を開始しました。
SpAAにより広告主はSpotify広告でより多くの効果測定ができるようになり、また、広告主とパブリッシャーの両者がリアルタイムでコンバージョントラッキングとアトリビューションを測定できるようになります。また、以前よりPodsightsを利用しているユーザーは、新たにSpAAをインストールする必要はなく、ログインするだけでアクセスすることができます。
参考リンク:
Spotify Ads Analytics (SpAA)発表の背景
SpotifyがStreaming Ad Insertion(SAI)を立ち上げた際に、ポッドキャスト広告に初めてインプレッションレベルのインサイトが導入されました。広告主はダウンロードデータに頼るのではなく、インプレッション、ユニークリーチ、フリークエンシーといった標準的なデジタルレポートに加えて、Spotifyの1stパーティデータを活用した独自のオーディエンスインサイトやクリエイティブパフォーマンス指標にアクセスできるようになりました。
2022年、SpotifyはPodsights(ポッドキャスト広告のCV計測・効果測定ツール)を買収し、Spotifyおよびデジタルオーディオ広告業界全体の広告主が抱える測定上の課題を解決しましたが、効果測定をより強化させ次のステップに進むべく、PodsightsをSpotify Ad Analyticsと改称し無料での提供を開始するとしています。
SpAA 無料提供の背景
Spotifyはデジタルオーディオ広告の効果を簡単に測定できるようにすることで、デジタルオーディオ広告業界全体の成長をサポートしたいとしています。そのため、SpAAをすべてのユーザーに無料で提供することを決定しました。
また、Spotifyは計測から得られるデータや基礎知識をあらゆる規模の企業が利用できるようにするだけでなく、世界で最も人気のあるオーディオストリーミングサービスであることによって得られた専門知識を提供することが重要だと考えているとのことです。
SpAAの機能
広告想起、認知度、検討度などを評価するためのSpAA上のダッシュボードを通じて、Spotifyブランドリフトレポートが作成できるようになりました。
また、Spotifyピクセルに機能を追加し、Spotify広告の全てのフォーマットでオンラインアトリビューション並びにコンバージョントラッキングのデータを得られるようになりました。
Spotifyは2022年末よりSpAAの機能に関するテストをしており、最近ではGrammarlyやShopifyなどの広告主と提携し、ストリーミングオーディオ広告のパフォーマンスを測定しています。
テストユーザーからは、レポーティングにおける無駄を省けることや、異なるメディアタイプの全体的な影響を簡単に理解できるようになった、という反響があるとのことです。
SpAAの提供国
オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、メキシコ、ニュージーランド、スペイン、英国、米国のSpotify広告利用者がSpotify Ad Analyticsを使用できます。
詳しくはこちら:https://ads.spotify.com/en-US/news-and-insights/introducing-spotify-ad-analytics/
今回の発表についてのコメント
世界だけでなく、日本においてもデジタルオーディオ広告市場は規模を拡大しており、今後もさらに伸びていくと見込まれています。
残念ながら今回の発表で対象国に日本は含まれていませんでしたが、日本での提供開始となり効果測定の課題が減れば、出稿を検討する広告主や出稿する広告主も増え、市場規模の拡大が予測以上に加速する可能性も考えられますね。
今後も業界状況とともに動向を注視し、動きがありましたら記事をアップロードしてまいります。