【この記事のポイント】
MicrosoftはUETタグでインサイトを発見できる「UETインサイト」を発表
UETインサイトはMicrosoft 広告においてダッシュボードの形で提供され、4指標を確認できる
UETインサイトの利用でシグナルが追加され配信精度が向上する
2023年7月3日以降、自動アップデートにより既存のUETタグでUETインサイトが順次有効化
2023年5月29日(米国時間)、Microsoftはユニバーサルイベントトラッキングタグ(以下、UETタグ)でインサイトを発見できる機能「UETインサイト」を発表しました。
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アップデートの内容
UETインサイトは、Microsoft 広告においてダッシュボードの形で提供されます。このダッシュボードで、以下の指標を確認できるようになります。
- Webサイトへの合計訪問者数とページごとの訪問者数
- 国とデバイスごとのセッションの内訳
- クイックバック(Webサイトに数秒滞在したユーザー)
- Webサイトでの滞在時間
これらのデータは非サンプリングデータでリアルタイムに表示されます。
Microsoftが公開したダッシュボードのサンプル画像から、UETタグの選択や日付の変更、ディメンションのフィルタリングができることが推測できます。
また、UETインサイトを利用することでシグナルが追加され、以下のような配信精度向上にも寄与します。
- ターゲティング精度の向上
- アドフラウドの検出
- コンバージョン損失の削減
なお、追加されるシグナルは以下の6つです。
- ページの読み込み遅延
- クリックとスクロール
- 購入カートの詳細
- カート放棄の詳細
- ブラウザベースのシグナル
- JavaScriptのブラウザエラー
アップデートのスケジュール
■2023年6月28日まで
何らかの理由でUETインサイトを無効にしたい場合、2023年6月28日までにオプトアウトフォームでの申請が必要です。フォームでは、オプトアウトの対象として「特定のUETタグ」「マネージャーアカウントに関連するすべてのタグ」のどちらかを選択できます。
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■2023年7月3日から
自動アップデートにより、既存のUETタグでUETインサイトが順次有効化されます。管理画面のUETタグの設定画面からUETインサイトを無効にすることも可能です。また、これ以降に作成されるUETタグは自動的にUETインサイトが有効になります。
今回の発表についてのコメント
UETタグはコンバージョンのトラッキングやリマーケティングを行う上で、必要不可欠な機能です。今回のアップデートで、UETタグで計測しているデータをより利活用しやすくなります。Google アナリティクスと比べると確認できるデータは限られていますが、管理画面上でスピーディーに主要な指標を確認できるのはありがたいことではないでしょうか。今後の利用状況によっては、ダッシュボード上で確認できるデータの拡充も期待できるかもしれません。
Microsoft 広告はコンバージョン目標の設定も容易に行うことができます。UETタグを一度Webサイトに埋め込めば、タグマネージャーやサイト上での変更を必要とせずに、基本的なコンバージョン目標の設定が行えます。今回のアップデートを含め、Microsoft 広告の管理画面で各種設定や指標の確認を完結させられるのは、運用者にとって喜ばしいことだと思います。
2022年の5月に日本で再始動したMicrosoft 広告ですが、再始動から丸一年が経ちました。機能面のアップデートが頻繁に行われているMicrosoft 広告に引き続き注目していきます。