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Yahoo! Data Xrossとは
2023年4月17日、ヤフー株式会社(以下、Yahoo! JAPAN)は、トレジャーデータ株式会社(以下、トレジャーデータ)と連携し、データクリーンルーム「Yahoo! Data Xross(ヤフー・データ・クロス)」の提供を開始しました。
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「Yahoo! Data Xross」は、顧客データ活用サービス「Treasure Data CDP」内に格納された企業が保有するデジタル広告やメール配信、アプリプッシュ通知の履歴などの顧客データと、Yahoo! JAPANが保有する購買意向や興味関心などのオーディエンスデータを連携し、セキュアでシームレスな分析を実現します。
「Yahoo! Data Xross」を活用することで、企業は顧客インサイトの抽出や分析結果を基にした広告配信を行うことができます。また、これまでYahoo! JAPANが提供できていなかった実購買データやオフラインコンバージョンに対する広告貢献の可視化ができる世界を目指しています。
Yahoo! Data Xross提供の背景
昨今のサードパーティークッキーの規制や「改正個人情報保護法」の施行、iOS14.5における計測環境の変化などにより、企業はプライバシー保護を前提としたマーケティング活動が求められています。さらに、企業は自社サービスを通じて顧客との接点を増やし、サイロ化した顧客データを統合・分析・活用することで、顧客とのエンゲージメントを強化することが必要不可欠になっています。
Yahoo! Data Xrossの特長
プライバシー保護を最重視した環境かつクッキーレスに対応したデータ活用
「Yahoo! Data Xross」は、プライバシー保護を最重視した安全な環境で「Treasure Data CDP」内の顧客データを取り扱います。従来のクッキーベースに代わる顧客IDベースの分析により、統計的な顧客インサイトの抽出や広告効果の計測が可能です。分析結果は統計データとして扱われるため、個人を特定することなく閲覧できます。
企業の担当者自身による分析や検証を可能にし、マーケティングDX推進を後押し
「Treasure Data CDP」内で、企業の担当者自身がYahoo! JAPANが保有するデータを用いた分析や検証を行えます。双方のデータを活用することで、顧客理解を深め、マーケティングDXの推進を後押しします。
データの活用や収集で継続的かつ効果的なマーケティングを実行
「Yahoo! Data Xross」と企業の顧客データを活用して顧客理解を深めることで、企業は自社の事業に直結したマーケティング手法を再定義でき、継続的で効果的な広告配信や計測、分析を行うことができます。将来的な見込み顧客層へのリーチや獲得も可能になるほか、見込み顧客層の統計データを利用することで、企業は自社の顧客データを拡大・強化することができます。
今回の発表についてのコメント
「Yahoo! Data Xross」は2022年7月に開催された「Yahoo! JAPAN MARKETING CONFERENCE 2022」にてサービスの概要が発表されました。
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カンファレンスでは、データをクロスするだけでなく、企業のマーケティングをトランスフォーメーションする、という意味を込めて「Yahoo! Data Xross」という名称が付けられた、と述べられています。
Yahoo! JAPANのデータを最大限活用するには、企業はデータを集約し整備することが必要になります。サイロ化されたデータを統合して分析を行い、マーケティングをトランスフォーメーションするには、部署間の連携も必要不可欠になるでしょう。「Yahoo! Data Xross」の利用は、データ活用におけるスタート地点であり、それぞれの企業戦略に沿った施策の実行が期待されます。
余談にはなりますが、ヤフー・データソリューションはTwitterアカウントを開設しており、日々Yahoo! JAPANのビッグデータを用いた分析結果を投稿しています。Yahoo! JAPANのビッグデータをより身近に感じることができますので、フォローをおすすめします。
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