2023年4月17日(米国時間)、Googleは検索広告 360(以下、SA360)の旧世代版が2024年初頭に終了することを発表しました。
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目次
発表の詳細
Googleは2022年初頭に新世代版SA360を発表しています。今回の発表では、これまで未定となっていた旧世代版SA360の終了時期が明言されました。旧世代版の機能のサポートは2023年中に段階的に終了されます。Googleは旧世代版を使用している利用者に対し、2023年中に新世代版に移行することを呼びかけています。
終了スケジュール
新世代版SA360へのアップグレード対象となり、移行推奨日が決まり次第、旧世代版SA360上で移行を促す通知が届きます。移行日は、通知に表示される移行推奨日、もしくは2024年1月30日以前の日付に設定することが可能です。
利用者向けに通知されたメールでは、旧世代版から新世代版への移行は通常6時間程度かかる想定であることが記載されています。
アップグレード後も旧世代版へアクセスは可能ですが、2024年2月から4月の間に終了する予定です。
新世代版SA360の特長
すでに発表されている新世代版SA360の機能を紹介します。
使い慣れたインターフェース
新世代版SA360は、多くの広告運用者が使い慣れているGoogle 広告の管理画面に似たインターフェースを搭載しており、キャンペーンの管理等をストレスなく行うことができます。
他検索エンジンのサポート強化
新世代版SA360では、Yahoo!広告の動的検索連動型広告やクイックリンクオプションのスケジュール設定、さらには、Microsoft 広告のレスポンシブ検索広告、電話番号表示オプション、ローカル在庫広告、カスタマーマッチ等の機能が追加でサポートされます。
オークション分析レポートやP-MAX、ファインド広告の利用
新世代版SA360は、Google 広告のオークション分析レポートやP-MAX、ファインド広告を利用できます。
新しいキャンペーンビルダー
新世代版SA360の新しいキャンペーンビルダーのテンプレートは、データフィードを用いた広告配信の自動化機能を提供しています。
パフォーマンスセンター
新世代版SA360では、検索エンジン・キャンペーン・期間を横断して、シームレスに予算を管理できます。また、検索エンジンを横断した予測値の算出や複数のキャンペーングループ間のプランニング等、機能拡充を進めています。
今回の発表についてのコメント
旧世代版SA360から新世代版への移行は、自動で行われるものではなく利用者側で移行設定が必要な大規模なアップデートです。新基盤への移行は、今後のさらなる機能拡張を見据えての動きと捉えることができるかもしれません。新世代版SA360は検索広告の統合管理機能がより一層強化された一方で、P-MAXやファインド広告等の管理できるキャンペーンタイプの幅も広がりました。P-MAXはGoogle 広告における注力キャンペーンの一つであり、新世代版でサポートすることからもその力の入れようが伺えます。
他媒体に目を向けると、Microsoftは2022年9月、Microsoft 広告だけでなく、Google、Facebook、Instagramなど他プラットフォームへの広告配信を管理するマルチプラットフォーム機能を備えたスマートキャンペーンの提供を米国で開始しました。
※参考リンク:
https://www.atara.co.jp/unyoojp/2022/09/microsoft-multiplatform/
Googleがこれまで圧倒的に支配してきた領域にMicrosoftが進出してきたことを受け、Google Marketing Platformのプロダクトの一つであるディスプレイ & ビデオ 360を含めた統合管理ツールの進化から目が話せません。
Google Marketing Platformにおけるプロダクトにおいては、SA360のほかにもGoogle アナリティクスの移行も期限が迫っています。常に進化するGoogleプロダクトを最大限活用するためにも、日々のアップデート情報のキャッチアップは不可欠です。