2023年3月27日(米国時間)、Microsoftはオーディエンス広告の入札戦略に関するアップデートを発表しました。
入札戦略で手動CPCを使用しているオーディエンスキャンペーンにおいて、2023年4月28日までに入札戦略が拡張クリック単価(eCPC)へ自動で移行され、以降はオーディエンスキャンペーンでは手動CPCが選択できなくなります。
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目次
Microsoft 広告の入札戦略タイプ
現在、Microsoft 広告では以下の入札戦略タイプがあり、選択できるものはキャンペーンに応じて異なります。
詳しくは公式ヘルプページをご参照ください。
https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/56786/1
- 拡張クリック単価
- 手動 CPC
- 手動 CPM
- 手動 CPV
- クリック数の最大化
- コンバージョン数の最大化
- 目標コンバージョン単価制
- 目標インプレッション シェアによる入札
- 目標広告費用対効果
今回の変更対象である手動CPCは、オーディエンスキャンペーンのみで使用できる入札戦略でしたが、今回のアップデート完了後にはオーディエンスキャンペーンにおいても選択不可となります。
アップデート内容
2023年4月24日以降、新規作成するオーディエンスキャンペーンでは手動CPCが利用できなくなります。既存キャンペーンのうち、手動CPCで設定されているキャンペーンは、2023年4月28日までにeCPCへ自動で変更されます。
Microsoftが今回の発表記事に記載しているeCPCのメリットは以下の通りです。
拡張クリック単価のメリット
- eCPCでは、広告グループの入札額を設定すると、リアルタイムで入札額が自動で調整され、コンバージョンの可能性を高めることができる。コンバージョンの可能性が高いと判断されたオークションでは入札額が高くなり、コンバージョンの可能性が低いと判断されたオークションでは入札額が低くなる。
- 設定している基本入札額がベースの入札額となるものの、パフォーマンスを最大化し、より多くのコンバージョンを獲得するためにオークション時に入札額が最適化される。
- eCPCを使用する場合、平均CPCは設定した基本入札額を超えることはない。
- eCPCは、検索クエリや入札単価調整、場所、デバイス、広告の見出し・説明文など、さまざまなシグナルを使用して、ベストな結果となるように機能する。
- eCPCは、入札管理ツールによって設定された基本入札額を、調整適用前の起点となる入札額として常に使用する。
Microsoftによると、オーディエンスキャンペーンでeCPCを利用した広告主はCPAが18%改善し、CPCは7.5%改善したという結果が出ているとのことです。
eCPCへの移行スケジュール
手動CPCからeCPCへの移行は2023年4月24日に開始され、新規でオーディエンスキャンペーンを作成する際は入札戦略のオプションに手動CPCが表示されなくなります。
今回の移行対象となるのは、手動CPCを使用しているオーディエンスキャンペーンであり、手動CPCの動画広告キャンペーンや手動CPV、手動CPMを使用しているオーディエンスキャンペーンは対象外となります。
今回の変更にあたっての推奨事項
今回の変更にあたり、必須なアクションではないものの、最適化のために以下の対応が推奨されています。
- コンバージョントラッキングとeCPCの併用
- オフラインコンバージョンデータを毎日アップロード(オフラインコンバージョンに依存している場合)
- コンバージョンのアトリビューションを「ラストタッチ」に変更
今回の発表についてのコメント
Microsoftは今後もMicrosoft Audience Networkの自動入札のために更に投資し、数ヶ月の間にtCPAやコンバージョン数の最大化などの自動入札戦略を追加でリリースする予定とのことです。広告主、運用者にとって自動化が進むことのメリットは多くあるかと思いますので、日本の広告市場において今後ますますシェアを拡大していくことも期待できますね。4月のアップデートのまとめも発表されていましたので引き続きMicrosoft 広告の動向には注視してまいります。