Google 広告のアトリビューションモデルにおけるファーストクリック、線形、減衰、接点ベースが廃止
Googleは、2023年4月6日(米国時間)に、アトリビューションモデルに関するアップデートを発表しました。2023年6月以降、Google 広告で、ファーストクリック、線形、減衰、接点ベースのアトリビューションモデルが廃止されます。
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変更の背景
現在、Google 広告の新規コンバージョンのアトリビューションモデルはデフォルトでDDAが適用されています。Google 広告によると、現在最も使用されているアトリビューションモデルはデータドリブンアトリビューション(以下、DDA)で、ルールベースのアトリビューションモデルは使用率が低下しています。今回廃止される「ファーストクリック、線形、減衰、接点ベース」の使用率は3%未満となっています。この状況を受けて、使用率が低い4種類のアトリビューションモデルを廃止するとのことです。
変更スケジュール
■2023年6月
Google 広告において、ファーストクリック、線形、減衰、接点ベースのアトリビューションは、新規コンバージョンアクションで選択、既存コンバージョンアクションで変更が不可能に。
■2023年9月
Google 広告において、廃止されるアトリビューションを使用しているコンバージョンアクションはDDAに切り替わり、管理画面内の概要ページやアトリビューションタブ内のモデル比較レポートなど、Google 広告のレポートから削除。
今回の発表についてのコメント
今回の発表では、アトリビューションモデルの廃止はGoogleアナリティクス4も対象であることも伝えられました。Googleの@adsliaisonのツイートによると、2023年5月以降、Googleアナリティクス4で廃止対象のアトリビューションモデルを使用している場合、新しいコンバージョンアクションはそれらのモデルで機能しない、とされています。
※参考リンク:
Google 広告は、数年にわたって複数回、アトリビューション関連のアップデートを行ってきました。
※参考リンク:
■2020年
Google 広告、アトリビューションレポート画面刷新を発表
https://www.atara.co.jp/unyoojp/2020/03/news_google-ads_attribution-report-renewal/
Google 広告、アトリビューション関連の複数のアップデートを発表
https://www.atara.co.jp/unyoojp/2020/10/attribution-updates/
■2021年
Google 広告、レスポンシブ検索広告のデフォルト化と、アトリビューション レポートの対象範囲が拡大
https://www.atara.co.jp/unyoojp/2021/03/attribution-reports-and-responsive-search-ads/
Google 広告、ラストクリック以外のアトリビューションモデルがYouTubeとディスプレイ広告にも対応
https://www.atara.co.jp/unyoojp/2021/08/attribution-model-for-youtube-and-display-ads/
■2022年
Google 広告、データドリブンアトリビューションの機能追加と広告タイプの拡大を発表
https://www.atara.co.jp/unyoojp/2022/12/google-data-driven-attribution-simulation-tool/
今回のアップデートにより、DDAをベースとした計測や広告配信への移行がさらに進むと言えるでしょう。廃止されるアトリビューションモデルを使用しているアカウントでは、アトリビューションモデルがDDAに自動移行されることで、レポーティングに影響を及ぼす可能性があります。予期せぬトラブルを防ぐためにも、自動移行を待たずしてDDAへの移行を検討してみてはいかがでしょうか。