YouTubeのターゲットフリークエンシー機能とは
Googleは、2022年11月9日(水)に、YouTubeのフリークエンシー管理機能の強化を発表しました。
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今回の発表で、YouTubeのターゲットフリークエンシー機能がグローバルに展開されました。これにより、広告主は視聴者に適切な広告体験を提供しながら、より正確なリーチとフリークエンシーに向けて最適化することができます。広告主は週4回までのフリークエンシー目標を設定することができ、Googleのシステムは希望するフリークエンシーで最大のユニークリーチに向けて最適化されます。
Googleは、2022年2月にディスプレイ&ビデオ360向けのフリークエンシー管理ソリューションを発表し、広告主がYouTubeやサードパーティネットワークで広告を目にする回数を管理できるようにしました。今回のターゲットフリークエンシーは現在はYouTubeのみの機能で、ディスプレイ&ビデオ360向けには今後対応する予定とのことです。
- ターゲットフリークエンシーキャンペーンでは、次の広告フォーマットがサポートされています:①バンパー広告、②スキップ可能な広告、③バンパー + スキップ可能な広告、④スキップ不可の広告
- ターゲットフリークエンシーキャンペーンでは共有予算の使用を推奨していない
- ターゲットフリークエンシーを使ってフリークエンシーを上げることは、Google 動画パートナー(GVP)では機能しない
- ターゲットフリークエンシーキャンペーンは、現時点ではオークションのみ(純広告はサポートされない)
- ターゲットフリークエンシーキャンペーンではGoogle定義のオーディエンスを使用可能。なお、カスタムセグメントはサポートされていない
- アルコールやギャンブルといったデリケートな広告で、ターゲットフリークエンシーを使用可能だが、平均フリークエンシーが低下する可能性がある
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今回の発表についてのコメント
発表されたブログではいくつかの興味深い数字が紹介されています。
- 米国のリニアテレビ視聴者数が2014年の1億世帯から2025年にはわずか4400万世帯に落ち込むと予測されている。リーチが減少するにつれて、視聴者がテレビで広告を見る回数が増加している
- ニールセンの調査によると、平均して、テレビの広告主のROIは、週6回のインプレッションを超えると41%減少した
- 推奨されるベストプラクティスに従ったYouTubeのターゲットフリークエンシーキャンペーンの95%が目標を達成
- GoogleはTriscuitと共同で、週2回のフリークエンシーで広告想起によるリフトがどの程度増加するかを調べる実験を行った結果、このキャンペーンでは、フリークエンシーを最適化しなかったキャンペーンと比較して、絶対的な広告想起の増加を93%も達成し、リフトしたユーザーあたりのコストは40%低く抑えられた
フリークエンシーキャップの考え方は以前からありますが、上限の見極めや、リーチを最大化する必要性の中で、これまでの仕組みですとキャップをかけるモチベーションにいたらなかったため、さほど運用されてこなかったですが、ユニークリーチに対して最適化が効くのであれば、今後は設定するケースも増えていく可能性はあるかと思います。