Microsoft広告が日本での展開を開始
マイクロソフト コーポレーションは、2022年5月31日(火)、日本におけるMicrosoft広告ビジネスを開始し、日本国内のすべての広告代理店とブランドが、検索広告とネイティブ広告を利用できるようになったことを発表しました。
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Microsoft広告 では、インテント (意図・動機)、人口統計、行動、プロファイルのデータを統合し、深いオーディエンスインテリジェンスを構築しており、これにより、マーケティング担当者はより効率的に消費者にリーチすることができるとしています。
- Microsoft広告のユーザーは、マイクロソフトの傘下にある検索エンジン、ニュースパブリッシャー、ブラウザ等の利点を活用できるほか、Microsoft Audience Network、Microsoft Search Network、PromoteIQ を通じて、フルファネル型の広告オプションに直接アクセスすることができる。
- Microsoft広告を活用することで、購買力が高く、広告へのエンゲージメント度が高く、オンライン購入の可能性が高い10億を超えるオーディエンスにリーチすることができる。
- オンラインで消費する可能性が平均的なオンラインユーザーと比較しても15%高いオーディエンスとつながることができる。
- 2022年末までに、Microsoft広告のユーザーは、世界150カ国以上で広告を出稿することが可能になる。
Microsoft Advertising担当コーポレート バイス プレジデントのロブ・ウィルク氏は「私たちは、Windows PCの普及率が非常に高い日本で、Microsoft広告 を展開できることを光栄に思います。日本は戦略的に重要な市場であり、日本の代理店やデジタルマーケティング担当者と直接協業し、マイクロソフトのプロパティによって拡大するオーディエンスにリーチするための高品質な広告体験を提供します。」と述べています。
今回の発表についてのコメント
突然の発表で驚きましたが、上記のロブ・ウィルク氏は最近の海外イベントで、Microsoftの広告事業の復活をアピールしています。というのも、広告事業の売上は1.2兆円超えているのです。Microsoft Advertisingに含まれるプロパティは単体で見ると、他のプラットフォームと比較すると目立ってなかったからかもしれませんが、合算だとApple、Amazonを超えています。そもそもMSNなどの時期から考えても歴史は長いですし、検索エンジンとしてGoogleと競争しつづけているのはBingだけです。そしてXandr、Activisionもあって今後も増える可能性は大いにあります。やはりプラットフォーム分散期でもありますし、Microsoft自体も好機と見て満を持しての「再参入」となったのかと思います。
「オンラインで消費する可能性が平均的なオンラインユーザーと比較しても15%高いオーディエンスとつながることができる。」としていますが、これもMSN時代から言われていたことで、PCの初心者ユーザーが多いのが背景にあるという理解です。高齢者のソーシャル利用は増えていますし、その関連性もあるかもしれません。
筆者としてはPromoteIQの言及があった点が気になります。PromoteIQは小売業向けのマーケティングソリューションで、昨今ではリテールメディアの構築を下支えするプラットフォームとしてKrogerやThe Home Depotなどの大手小売業者に活用されています。日本ではまだ少ないリテールメディア構築ソリューションの一端を担うことになるのか、注目したいと思います。
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