IAB UpFrontsイベントでYouTubeに関する新機能を発表
YouTubeは、5月17日(火)に米国で開催されたIAB UpFrontsイベントで、新しいフリークエンシーキャップ機能とライブ配信関連機能を発表しました。
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YouTubeは、今年初めて、毎年恒例のBrandcastイベントをIAB NewFrontsからUpfrontの週に移し、開催しました。同社は、火曜日の夜、ブロードウェイのインペリアル・シアターの会場を利用し、マーケッターに向けたプレゼンテーションの一部として、いくつかの新機能を発表しました。
YouTube Frequency
一つ目が、週間フリークエンシーキャップ設定を行える「YouTube Frequency」です。
今年2月にディスプレイ&ビデオ360でのフリークエンシーキャップ機能を発表し、YouTubeのアプリやHuluなどのライバル社のアプリなど、さまざまなスマートTVアプリで実行されている広告キャンペーンをカバーしました。今回発表されたYouTube Frequencyは、YouTubeのスマートTVアプリ上だけでなく、モバイルおよびデスクトッププラットフォーム全体で表示される広告をカウントする独自の補完的なツールです。従来はキャンペーンごとにフリークエンシー上限を設定していましたが、新しいソリューションでは毎週上限を設定できるようになりました。
YouTubeのコメント:「YouTubeならではのソリューションとして、1週間のフリークエンシーゴールを能動的に設定し、リーチを補完することができるようになりました。YouTubeの比類なき視聴者リーチと最先端の機械学習機能を組み合わせることで、広告主は、視聴者が1週間に広告を何回見るかを最適化できるようになります。これは、広告費の効率化だけでなく、視聴者にとってより良い体験となることを意味します。」
共同ライブ配信
二つ目が、「共同ライブ配信」です。今年の後半には、2つのチャンネルが一緒にライブ配信や共同ホストを行うことができるようになり、1つのライブショッピングストリームでコミュニティを一体化させることができるようになる予定です。
ライブ・リダイレクト
また、三つ目が「ライブ・リダイレクト」です。これにより、クリエイターは自分のチャンネルでショッピングのライブストリームを開始し、視聴者をブランドのチャンネルにリダイレクトしながら、ファンが視聴を続けられるようにすることができます。
今回の発表についてのコメント
YouTube Frequencyは、コネクテッドTVの長引く問題の1つである、視聴者がある視聴セッションで同じ広告をたくさん見てしまうという問題を解決する可能性のあるツールです。しかしながら、これは単に機能の提供であり、実際設定を行うかはどうかは広告主や広告代理店の良識に委ねられていると言っても過言ではありません。試行錯誤を通じ、キャンペーン毎に適切な配信設定を行なっていくことが求められます。
ライブ配信についてはいよいよ各社本腰を入れて開発を加速してきた感があります。共同ホストは実際実施されているケースは多かったので利便性が高まりますし、よりクリエイター間、クリエイターとブランド間のコラボレーションが増える可能性があります。TikTokを筆頭に、クエリエイター獲得も加熱しているので、その観点からのアップデートでもあるかと考えられます。