YouTube広告とNielsenとのパートナーシップとは
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Googleは、2022年4月13日、同社ブログにおいてYouTubeのコネクテッドTV機能(以後YouTube CTV)に改善を加えたことを新たに発表しました。このアップデートにより、広告主はコネクテッドTVを含めた広告戦略の立案に役立つとしています。
- 18歳以上の人々の広告付きストリーミング視聴時間の50%以上は、コネクテッドTV上のYouTubeで行われている(Nielsen調べ)。
- YouTubeは広告主が視聴者にリーチするのにも役立っている一方、クリエイター番組から生放送まで、メディア、デバイスを横断して効果的にプランニング・測定する際の課題は多かった。
- GoogleはNielsenと提携し、YouTube CTVおよびYouTube TVのリーチが他のサービスと比較してどのように実現されているかを広告主が理解できるようにする。
- また、新しいツールにより、広告主はYouTube CTVがリーチする総視聴者数を測定し、より強力なコネクテッドTVの視聴体験を提供することができるとしている。
Neilsen TARへの対応とMMM
Googleは 昨年、Nielsen DAR(デジタル広告視聴率) と コムスコア・キャンペーン・レーティングス(CCR) においてYouTube CTVキャンペーンを他のメディアと並行して、より簡単に測定できるようにしました。
- 今年後半には、YouTube CTVとYouTube TVが米国のNielsen TAR(トータル広告視聴率)で含まれる予定。
- それにより、コネクテッドTV、PC、モバイル、リニアTVなど、すべてのプラットフォームにおけるYouTubeの在庫を重複排除し、YouTubeのリーチをリニアTVをより比較できるようにする。
- さらに、メディア・ミックス・モデル(MMM)データフィード内にCTVデバイスの指標が表示され、販売成果の測定やYouTube CTVへの投資効果に関するインサイトの共有に役立てることができる。
- GoogleがNielsenに委託したMMMメタ分析によると、YouTube CTVとリニアTVを測定した米国の消費財(CPG)業界でのMMM分析において、平均してYouTube CTVはTVより3.1倍の効果(1000IMPに対する売上増加総額)があるとしています(2021年)。
共視聴への対応
インターネット前の世代が情報を入手するのにテレビを囲んできたように、現在は友人や家族と一緒にYouTubeを視聴しています。Nielsenとの調査では、18歳以上の複数の視聴者がテレビ画面上で一緒にYouTubeを見ている割合は26%であるのに対し、リニアTVでは22%であることがわかりました。このように複数人で同じ画面を視聴することを「共視聴(co-viewing)」と呼ぶことがあるとのことです。共視聴を考慮することは、長年にわたりリニアTVの測定の中核にあったアプローチです。
- YouTube CTVで同じ行動をしている視聴者を測定し、リーチしている視聴者の全体像を正確に把握できるようNielsenのDARの広告レポートに共視聴の指標が含まれる。
- 2022年の第二四半期終わりまでに、グローバルで、Google 広告およびディスプレイ&ビデオ 360の分析および測定ツールにおいて共視聴の指標が追加される。
- YouTube CTVのすべての視聴者を考慮したリーチ、フリークエンシー、インプレッション指標を確認することができるようになるため、より正確なリーチ予測やキャンペーンレポート、YouTubeとその他メディアのリニアTVおよびコネクテッドTVでの比較など、投資判断に役立つとしている。
フリークエンシーコントロール
フリークエンシーコントロールの機能も追加されます。
- ディスプレイ&ビデオ 360で、YouTube、YouTube TV、その他のコネクテッドTVアプリをまたいだ形で広告のフリークエンシーを管理できるようになった。
- これにより、視聴者の広告疲れを誘発するリスクを低減し、同じ広告予算でより多くのリーチを確保することができるとしている。
今回の発表についてのコメント
今回の機能アップデートは、リニアTVの測定に寄せることで、広告主が求めてきた、より全体像を把握するニーズに応えるGoogleの取り組みの一環と考えられます。というのも、ここ最近YouTubeによる同様の機能改善は活発で、生活者の視聴様式の変化や、生活者の中に占めるYouTubeやコネクテッドTVの影響度から、広告主、業界団体、そしてGoogle、YouTubeも環境改善に本腰を入れてきた兆しかと思います。当然、効果測定や予算配分に与えるインパクトは小さくありません。ただ、この役立つと思われる「共視聴」指標をうまく使いこなせるかは、広告主や効果測定ツールを提供するベンダーの課題になりそうです。