目次
- 1 Yahoo!広告の2021年主要アップデートまとめ
- 2 自動入札タイプ「ページ最上部掲載」の追加
- 3 レスポンシブ検索広告の提供開始
- 4 マッチタイプにおける「絞り込み部分一致」が終了、「フレーズ一致」へ統合
- 5 検索連動型ブランディング広告の提供開始
- 6 「コンバージョン価値の最大化」など、新形式の自動入札タイプが提供開始
- 7 ディスプレイ広告(運用型)にて、ブランド認知キャンペーンの予算下限値変更
- 8 ディスプレイ広告(運用型)にて、各種ターゲティング機能の改善
- 9 一部レポートでの複数アカウント集計が可能に
- 10 自動運用ルール機能の提供を開始
- 11 カスタムリスト作成におけるメールアドレス連携の仕様変更
- 12 ディスプレイ広告(運用型)にて、カルーセル広告が提供開始
- 13 ディスプレイ広告(運用型)にて、LINEアプリへの広告配信開始
- 14 ディスプレイ広告(運用型)にて、新形式のリンク先URL機能追加
- 15 ディスプレイ広告(運用型)にて、新しい自動入札タイプの提供開始
Yahoo!広告の2021年主要アップデートまとめ
2021年は、昨年に引き続き新型コロナウイルスに振り回された一年でした。最近ではワクチン接種も一段落し、一日の新規感染者数は低い数値で推移していることもあり、少しホッとしています。
さて、今年もYahoo!広告において、非常に多くのアップデートがありました。運用者の工数を削減しつつ、広告の配信成果向上に期待が持てるような内容も多くありました。この機会に、ぜひチェックしてみてください。
自動入札タイプ「ページ最上部掲載」の追加
2021年4月7日、新たな自動入札タイプ「ページ最上部掲載」が追加されました。以下の三つの項目を指定することで、検索結果の「掲載位置」で指定した位置に対して「目標のインプレッションシェア」で指定した割合で広告を表示できるように、「入札価格の上限」を超えないように入札単価が調整されます。
- 掲載位置
- 目標のインプレッションシェア
- 入札価格の上限
広告を上部に掲載すると視認性が高まり、クリック率、コンバージョン率の上昇が期待できるため、ぜひ活用したいですね。
※参考リンク:
レスポンシブ検索広告の提供開始
2021年5月12日、レスポンシブ検索広告の提供が開始しました。
タイトルを3~15本、説明文を2~4本、レスポンシブ検索広告のアセットとして入稿することで、ユーザーの検索クエリー、広告文との関連性、掲載面のサイズなどに応じて、アセット内のタイトル、説明文がさまざまな組み合わせで配信される広告です。表示位置の固定やキーワードの自動挿入機能などの埋め込み関数、広告表示オプションも使用できます。
詳細は以下の記事にも記載していますので、ぜひ確認してみてください。
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マッチタイプにおける「絞り込み部分一致」が終了、「フレーズ一致」へ統合
2021年の6月から7月にかけて、マッチタイプにおける「絞り込み部分一致」が終了し「フレーズ一致」へ統合されました。また「フレーズ一致」の動作も拡大しています。
従来の「フレーズ一致」では、検索クエリーと登録キーワードの語順が一致した場合に広告を表示していましたが、新しい「フレーズ一致」では、この語順による制限が撤廃されています。
当該アップデートにより「フレーズ一致」がより多くの検索クエリーにリーチできるようになったことで、細かくマッチタイプを使い分ける必要性が低下し、運用工数の削減が期待できます。ただし、下記のように検索クエリーと登録キーワードの語順が入れ替わることで意味が変わる場合には広告が表示されませんのでご注意ください。
- 検索クエリー:「新幹線 東京 から 大阪」
- 登録キーワード:「新幹線 大阪 から 東京」
詳細は以下の記事にも記載していますので、ぜひ確認してみてください。
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検索連動型ブランディング広告の提供開始
2021年4月9日、検索キーワードに連動して検索結果の上部に大型のバナー広告が掲載可能な、検索連動型ブランディング広告の掲載が開始しました。従来のテキストのみの訴求と比較して、より視覚的なアプローチが可能な広告です。
Image(検索連動型ブランディング広告):Yahoo!広告 媒体資料(リンククリック後、資料のDLが開始されます)
登録可能なキーワードに関しては、以下のような制限がありますので、ご注意ください。
- 申し込みの際に、広告対象のウェブサイトのURLに基づいて、購入可能なキーワードを提案されるため、その中から選択
- 提案されるキーワードは自社の企業名・ブランド名・商品名・サービス名など固有の名称
- キーワードの一致方式として「キーワードと完全に一致する」または「キーワードから始まる」のいずれかを指定
詳細は以下の記事にも記載していますので、ぜひ確認してみてください。
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「コンバージョン価値の最大化」など、新形式の自動入札タイプが提供開始
2021年9月28日、自動入札タイプについて下記の変更がありました。
- 新たに「コンバージョン価値の最大化」を追加
- 「コンバージョン単価の目標値」→「コンバージョン数の最大化」のオプション設定
- 「広告費用対効果の目標値」→「コンバージョン価値の最大化」のオプション設定
今後、新しく追加される「コンバージョン価値の最大化」の仕様については、現状、次のように説明されています。
合計コンバージョン価値が最も高くなるように入札単価を自動で調整しながら予算を消化します
下記二点の変更による自動入札の機能自体には変更はありません。
- 「コンバージョン単価の目標値」→「コンバージョン数の最大化」のオプション設定
- 「広告費用対効果の目標値」→「コンバージョン価値の最大化」のオプション設定
詳細は以下の記事にも記載していますので、ぜひ確認してみてください。
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ディスプレイ広告(運用型)にて、ブランド認知キャンペーンの予算下限値変更
2021年1月28日、スマートフォンブランドパネル枠、スマートフォン Yahoo!ニュースプライムカバー枠(Web版)に配信できる、ブランド認知キャンペーンの日予算の下限値が変更になりました。
従来は、入札価格に応じて設定可能な日予算の下限値が変わる仕様でしたが、当該アップデートにより、入札価格によらず、一律5万円の設定が下限値となりました。
配信成果を確認の上、ブランド認知キャンペーンの日予算金額を再検討してみてはいかがでしょうか。
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ディスプレイ広告(運用型)にて、各種ターゲティング機能の改善
2021年2月24日、下記三つのターゲティングを対象に、各種機能改善がありました。
- サーチキーワードターゲティング
- サイトリターゲティング
- プレイスメントターゲティング
- 一つの広告グループに複数のリストが設定可能に
従来は一つの広告グループに対して、配信・除外それぞれ一つまでしかターゲティングリストを設定できませんでした。当該アップデートにより、配信・除外あわせて10件まで設定できるようになりました。
- リストごとに入札価格調整率が設定可能に
上記の「一つの広告グループに複数のリストが設定可能」となるアップデートに加え、広告グループに設定したターゲティングリストそれぞれに入札価格調整率を設定できるようになりました。各ターゲティングの一覧画面やレポートでもターゲティングリストごとの成果が確認できるようになっているため、それらを参考に、ターゲティングリストごとに入札の強弱をつけることが可能です。
- プレイスメントターゲティングに「除外専用リスト」が追加
1アカウント一つのみ、登録URL数最大1万件の「除外専用リスト」が作成可能となりました。これにより、以前はプレイスメントリストを使用して1,000件までの除外設定でしたが「除外専用リスト」を使用することで、より多くの配信除外設定が可能になりました。
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一部レポートでの複数アカウント集計が可能に
2021年4月14日、MCCアカウント配下の検索・ディスプレイ広告アカウントを最大三つまで指定して「コンバージョン経路レポート」と「横断リーチレポート」が集計可能となりました。
上記レポートを使用し、複数アカウントを横断した分析を行うことで、間接効果を把握し、予算配分などに活用できそうです。
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自動運用ルール機能の提供を開始
2021年6月7日、ディスプレイ広告にて、キャンペーン、広告グループ、広告に対して、あらかじめ指定した時間に配信のオン・オフが自動実行される自動運用ルールが提供開始されました。
上記の自動運用ルールにより、例えば、お休み期間に特定の広告を配信開始・停止したいといった場合に、管理画面に入り手動で設定するといったことが不要となります。
詳細は以下の記事にも記載していますので、ぜひ確認してみてください。
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カスタムリスト作成におけるメールアドレス連携の仕様変更
2021年6月30日、ハッシュ化していないメールアドレスもインポートすることが可能となりました。ただし、その場合のデータ数の上限は10万件となります。
また、ハッシュ化する際のソルト値も不要となりました。ただし、2021年12月頃(予定)にソルト値を使用してハッシュ化したインポート済のデータは使用不可となります。そのため、ソルト値を用いないデータ、あるいはハッシュ化していないデータをインポートしなおす必要がありますのでご注意ください。
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ディスプレイ広告(運用型)にて、カルーセル広告が提供開始
2021年7月27日、ディスプレイ広告(運用型)の下記キャンペーン目的にて、カルーセル広告の提供が開始されました。
- コンバージョン
- サイト誘導
- アプリ訴求
カルーセル広告イメージ
上記の画像のように、画像やテキストなどからなるカルーセルカードを最低2枚使用して、横長のバナー広告が配信できます。
一度に多くの訴求を行うことができ、各カルーセルカードに異なるリンク先が設定できるため、ユーザーにとって選択肢が増え、利便性も向上します。その結果、クリック率やコンバージョン率の上昇が期待できます。
詳細は以下の記事にも記載していますので、ぜひ確認してみてください。
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ディスプレイ広告(運用型)にて、LINEアプリへの広告配信開始
2021年10月13日、ディスプレイ広告(運用型)にて、広告タイプ「レスポンシブ(画像)」広告限定で、LINEアプリへの配信が開始されました。具体的な掲載面は、LINEアプリ内「LINE NEWS」のトップ、タブ、一部記事の詳細画面です。
広告タイプ「レスポンシブ(画像)」を入稿している場合は、自動的にLINEアプリへの配信対象となります。必要な場合は、プレイスメントターゲティングを用いてLINEアプリを配信除外することも可能ですので、ご検討ください。
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ディスプレイ広告(運用型)にて、新形式のリンク先URL機能追加
2021年10月21日、ディスプレイ広告(運用型)にて、新形式のリンク先URL機能として下記の四つが追加されました。
- 最終リンク先URL
- スマートフォン向けURL
- トラッキングURL
- カスタムパラメータ
これまではリンク先URLと表示URLを設定する必要がありましたが、最終リンク先URLを入稿すれば、表示URLが自動生成されるようになりました。また、下記五つのトラッキングURL用パラメータも追加されています。
- {lpurl}
- {lpurl+2}
- {lpurl+3}
- {unescapedlpurl}
- {escapedlpurl}
トラッキングURLやカスタムパラメータは、広告よりも上位のエンティティ(キャンペーンや広告グループなど)に設定でき、それらの設定は下位のエンティティにも反映されるため、以前よりも効率よく広告用パラメータの設定、管理ができます。
旧形式のリンク先URL機能は、2022年6月をめどに使用不可となり、それまでの間に最終リンク先URLへの変換機能提供開始と新形式のリンク先URL機能への強制変換が予定されています。
詳細は以下の記事にも記載していますので、ぜひ確認してみてください。
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ディスプレイ広告(運用型)にて、新しい自動入札タイプの提供開始
2021年11月10日、ディスプレイ広告(運用型)にて、新たに下記三つの自動入札タイプが追加されました。
- コンバージョン数の最大化:コンバージョン単価の目標値を設定せずに、指定した予算内でコンバージョン数を最大化する入札戦略
- クリック数の最大化:入札価格(クリック単価)を指定せずに、指定した予算内でクリック数を最大化する入札戦略
- 動画再生数の最大化:入札価格(動画再生単価)を指定せずに、指定した予算内で動画再生数を最大化する入札戦略
新たに追加された自動入札を活用することで、運用工数削減、目的とする行動の増加が見込めます。ただし、いずれの自動入札タイプも、指定した予算を最大限使用する方向性のため、各キャンペーンに設定する予算金額の適正値を見定めながらの運用になるかと思います。
詳細は以下の記事にも記載していますので、ぜひ確認してみてください。
※参考リンク:
2021年のYahoo!広告におけるアップデートの中でも、よりインパクトのあるものを厳選してお伝えしました。上記を参考に、今よりもっと工数を削減し、成果向上につながるものを少しでも取り入れていただけたらと思います。
2021年お疲れ様でした。2022年も「Unyoo.jp」にてYahoo!広告のアップデートを中心に記事を執筆しますので、どうぞよろしくお願いいたします。