Yahoo!広告 ディスプレイ広告、レポートにリーチ関連の新規項目を追加
2021年6月15日、ヤフー株式会社は2021年6月23日にYahoo! ディスプレイ広告のレポートにリーチ関連の新規項目を追加することを発表しました。
参考リンク:
Yahoo!広告 ディスプレイ広告のレポート項目に、下記が追加されます。
- リーチ数(メジャードインプレッション)
- 平均接触回数(メジャードインプレッション)
また、上記変更にともない既存項目名称も変更されます。
- リーチ数 ⇒ リーチ数(ビューアブルインプレッション)
- 平均接触回数 ⇒ 平均接触回数(ビューアブルインプレッション)
ビューアブルインプレッションとは
ビューアブルインプレッションとは、実際にユーザーの視認領域に広告が表示された際のインプレッション数のことです。インプレッション数は広告の視認有無に関わらず1回としてカウントされるため、ビューアブルインプレッションの方が実際にユーザに広告を見られた回数に近い指標となります。
Yahoo! ディスプレイ広告では、下記をビューアビリティの基準としています。
メジャードインプレッションとは
メジャードインプレッションとは、ユーザーが見られる状態にあった(ビューアブル基準を満たしていた)インプレッション数のことです。掲載面によってはビューアブルインプレッション数が計測できない場合があるため、メジャードインプレッション測定率(メジャードインプレッション ÷ インプレッション数 × 100)やビューアブルインプレッション率(ビューアブルインプレッション数 ÷ メジャードインプレッション数)を算出して運用の参考にすると良いでしょう。
「インプレッション数」「メジャードインプレッション数」「ビューアブルインプレッション数」の関係は以下図のとおりです。
図からも分かりますが、リーチ数(ビューアブルインプレッション)とリーチ数(メジャードインプレッション数)の差異は、リーチ数(メジャードインプレッション)≧リーチ数(ビューアブルインプレッション)となり、ビューアブルインプレッションがメジャードインプレッションを上回ることはありません。
リリースの背景
ヤフー株式会社では、広告サービス品質向上のための取り組みを行っており、今回のアップデートはヤフー株式会社が独自に定義している「広告品質のダイヤモンド」における「ビューアビリティ(視認性)」に該当します。
参考:広告サービス品質向上のための取り組み
参考:広告品質ダイアモンドの取り組み
今回、ヤフー株式会社が資料に記載しているリリース背景としても、「よりビューアブルインプレッションの価値を認識していただけるように」と述べており、より透明性の高い広告効果を提供するための取り組みのひとつのようです。
Integral Ad Scienceが2020年上半期に実施した調査では、ビューアビリティをはじめ、アドフラウドやブランドリスクなどの広告品質において、日本は世界水準から大きく遅れをとっていると言われています。
参考:Integral Ad Science「メディアクオリティ レポート2020年下半期版」
広告運用者としては、広告が価値のあるインプレッションにつながっているかも重要な指標のひとつです。今後も適切な広告配信につながるよう、各プラットフォームの取り組みに期待したいですね。