2021年4月14日、ヤフー株式会社は検索広告のマッチタイプにおける「絞り込み部分一致」を終了し、「フレーズ一致」へ統合することを発表しました。本アップデートは、2021年6月~7月頃の実施を予定しているとのことです。
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Yahoo!広告 検索広告のマッチタイプにおける「絞り込み部分一致」を終了し、「フレーズ一致」へ統合
Yahoo!広告 検索広告では、これまではキーワード登録時に完全一致、フレーズ一致、部分一致と部分一致の拡張機能である絞り込み部分一致を選択することが可能でした。今回の変更により、従来の絞り込み部分一致の提供が終了し、絞り込み部分一致の動作がフレーズ一致と統合され、新しいフレーズ一致として動作するようになります。
また、既に入稿済の絞り込み部分一致キーワードは、2021年6月頃から新しいフレーズ一致として動作します。2021年7月頃には、従来の絞り込み部分一致キーワードの新規作成ができなくなるとのことです。そのため、今後新規作成するキーワードはフレーズ一致にすることが推奨されています。
従来のマッチタイプと新しいフレーズ一致の動作
従来のマッチタイプのおける絞り込み部分一致は、語順に関係なく、登録キーワードが検索クエリーに含まれていた場合に広告が表示され、フレーズ一致は検索クエリーと登録キーワードの語順が一致した場合に広告を表示されていました。
※従来のマッチタイプについて
一方で、新しいマッチタイプにおけるフレーズ一致は、以下の場合に広告が表示されます。
・語順に関係なく、指定のキーワードが含まれていた場合
・指定したフレーズ(複数の語句)と完全に一致するフレーズで検索された場合
・指定したフレーズの前後に他の語句を入れて検索された場合
・類似パターンに当てはまる場合
※新しいフレーズ一致について
また、従来の絞り込み部分一致で広告表示できていた内容で、新しいフレーズ一致への統合後に広告が表示されないパターンが発生するとのことです。以下のように、語順が変わることで意味が異なる検索クエリーの場合、統合後のフレーズ一致では広告が表示されません。語順が入れ替わっても意味が通じる検索クエリーの場合は、統合後のフレーズ一致でも広告が表示されます。
※新しいフレーズ一致で広告が表示されないパターン
その他、絞り込み部分一致のキーワードで部分一致と混在してキーワード登録している場合(例:航空券 +ハワイ)は、2語ともに新しいフレーズ一致の扱いになります。
今後の対応と広告運用者が考えること
本アップデートは2021年2月にGoogleが発表したマッチタイプのアップデートと同様の内容と考えられます。
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Googleが先んじて発表した2月時点では、マッチタイプの仕様変更によりトラフィックが変化する可能性があるため、それらに備えて対象キーワードや検索語句の確認、部分一致とスマート自動入札の併用、除外キーワードの設定などいくつか注意すべき点が推奨されていました。
Yahoo!広告でも同じように対応していく必要がありますが、キーワードの登録方法や自動入札への対応など、細かいレベルでGoogle 広告と対応する点が異なることも想定されます。本アップデートが適用される前からキーワードのマッチタイプや入札戦略について再考し、アップデート後のパフォーマンスを観察しながら柔軟に対応できるよう、前もって準備することをお勧めします。
※Yahoo!広告 検索広告「マッチタイプの変更について」資料ダウンロードはこちら