2021年3月8日、ヤフー株式会社は消費税に関する広告掲載基準を変更することを発表しました。消費税転嫁対策特別措置法の失効に伴い、2021年4月1日より総額表示(税込価格の表示)が義務付けられ、その法令に沿って広告掲載基準が変更されます。広告掲載基準の適用開始日も2021年4月1日です。
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消費税転嫁対策特別措置法とその失効とは
国税庁の定めにより、消費者に商品の販売やサービスの提供を行う課税事業者は、値札やチラシなどにおいて、あらかじめその取引価格を表示する際に、消費税額(地方消費税額を含みます)を含めた価格を表示する「総額表示」を義務付けられています。
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ただし、2014年(平成26年)4月・2019年(令和元年)10月の消費税率の引上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保及び事業者による値札の貼り替え等の事務負担に配慮する観点から、総額表示義務の特例として、2013年(平成25年)10月1日から2021年(令和3年)3月31日までの間、「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置」を講じていれば税込価格を表示することを要しないとされていました。
この「消費税転嫁対策特別措置法」が2021年(令和3年)3月31日いっぱいでその効力を失うこととなり、事業者が消費者に対して商品の販売や役務の提供などを行う場合、いわゆる小売段階の価格表示をするときには総額表示が義務付けられます。価格表示の例は財務省ホームページからも確認することができます。
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Yahoo!広告の広告掲載基準の変更内容
上記の法令に沿って、Yahoo!広告の広告掲載基準「第3章 6. 消費税に関する表示」が以下の通り変更されます。
現基準
6. 消費税に関する表示
消費税転嫁対策特別措置法で定められた期間においては、同法で定められた表示 を遵守して
ください。以下のような表示となる広告は掲載することができません。
(1) 消費税の転嫁を阻害する表示
(2) 税込価格と誤認される恐れのある税抜価格の表示
新基準
6. 消費税に関する表示
価格表示については、消費税法で定められた表示を遵守してください。
上記により、法令に沿った価格表示(税込価格の表示)をしていないクリエイティブおよびリンク先サイトは掲載不可となるため注意が必要です。税込み価格の表示方法も、以下の通りです。
※税込み価格10,780円(消費税10%)の表示例
今回はヤフー株式会社による広告掲載基準に関する変更の発表でしたが、国内取引におけるすべての価格表示で総額表示(税込価格の表示)を遵守する必要があります。総額表示への対応がまだ済んでいない方は、早めに準備を進めていきましょう。