2020年6月17日、Googleはスマートアシストキャンペーン(Smart campaigns)に関するアップデートを発表しました。
中小企業のビジネスオーナーたちは、オンラインの広告をできる限り簡単に、そして効率的に実施できる手段を求めているのではないでしょうか。そんな中小企業に向けて、Googleはスマートアシストキャンペーンを提供しています。これまでは、このキャンペーンが利用できる国は限られていましたが、利用できる範囲がGoogle 広告が使用できる150カ国に拡大されました。今回新機能も追加されています。本記事ではスマートアシストキャンペーンについての説明と、今回のアップデート内容について紹介いたします。
目次
スマートアシストキャンペーンとは
スマートアシストキャンペーンでは広告主様の目的に応じて、顧客からの電話問い合わせを増やしたり、店舗の客足を伸ばしたり、ウェブサイトでのアクションを促進したりすることができます。通常の広告キャンペーンでは入札戦略や広告表示オプション、キーワードなど設定事項が多くありますが、スマートアシストキャンペーンではこれら設定がすべて自動で行われるため、Google 広告に詳しくない中小企業の広告出稿のハードルが下がります。
わずか15分程度で設定でき、設定後は目標に基づいた広告の改善や掲載結果の測定が継続的に行われ、測定結果はダッシュボードで分かりやすく表示されます。このキャンペーンを利用することで、広告に費やす工数が削減でき、最も重要なビジネス運営に時間を割くことができるのです。
また、検索ネットワークだけでなく、ディスプレイネットワークでも実施されます。ディスプレイネットワークでの出稿を避けたい場合はオプトアウトフォームで申請する必要があり、その場合は反映に1週間程度かかります。
新規アカウント開設の手順
ほとんどのGoogle 広告新規ユーザーは、スマートモードでGoogle 広告の利用を開始します。Google 広告はスマートモードとエキスパートモードがあり、スマートモードがこのスマートアシストキャンペーンを指します。もし詳細に広告を設定したい場合はエキスパートモードに切り替える必要があります。
切り替える手順としては以下のとおりです。
1.Google 広告アカウントにログイン後、右上のツールアイコンをクリック
2.[エキスパートモードに切り替える] を選択します。
エキスパート モードに切り替えると、Google 広告のすべての機能にアクセスして、Google 広告のすべてのキャンペーンタイプ(検索、ディスプレイ、動画、アプリ、ショッピングなど)を作成できます。ここでの注意点は、一度「エキスパート モード」に切り替えると、スマートモードに戻せないことです。継続的な改善のための管理ができない場合はスマートモードにしておいたほうが良いでしょう。
新機能
アプリ内サインアップ機能:モバイルアプリから直接サインアップができるように
これまではPCでの操作が必要でしたが、AndroidまたはiOSの Google 広告モバイルアプリから、直接スマートアシストキャンペーンに登録して、広告を掲載できるようになりました。このアプリ内サインアップは現在、米国、カナダ、オーストラリア、イギリス、イタリア、フランス、スペイン、オランダ、日本での利用に限られていますが、他の国でも順次利用できるようになります。
プロモートピン機能:Googleマップのプロモートピンで、潜在的な顧客の関心を集める
毎月10億人を超える人々がGoogleマップを使用しており、マップの存在は世界的に大きなものです。その影響力のあるGoogleマップのプロモートピンは、四角形のピンを表示させることで、ユーザーがマップを使用するタイミングで事業を目立たせるのに役立ちます。また、集配などの特定のサービスやその他の独自のサービスを強調することもできます。2020年9月まで、プロモートピンからのクリック、通話、または販売に対する費用は発生しません。
スマートアシストキャンペーンを利用している広告主であれば、Google マイビジネスのプロフィールをプロモートピン機能に活用できます。今後数週間のうちにすべての広告主が利用できるようになるとのことです。
広告ステータス確認機能:Google検索で直接広告の掲載結果を簡単に確認
広告のステータスを効率的に確認したい場合は、Google検索で直接ステータスを確認できるこの機能が役立ちます。簡単な検索で、スマートアシストキャンペーンのステータス、掲載結果、見込み顧客に広告がどのように表示されるかなどの情報をすぐに確認できます。
手順としては、まずGoogle 広告で使用するGoogleアカウントにログインします。次に、Google で「広告を確認」または「Google 広告」を検索します。この機能は今後数週間以内でスマートアシストキャンペーンを利用中の全ての広告主が利用できるようになります。
キーワードのテーマ機能:広告を細かく制御できるように
見込み顧客にリーチするのに役立つキーワードを探すことは骨が折れるものです。しかしキーワードのテーマ(旧「製品とサービス」)を使用すれば、そのビジネスと関連するフレーズを検索している見込み顧客に広告を出せるようになります。キーワードのテーマは変更したり削除したりもできるので、簡単に管理できます。このキーワードのテーマ機能は、数週間以内に全スマートアシストキャンペーンユーザーが利用できるようになります。
Covid-19環境下において、消費者は遠出ができず、地元スーパーでの買い物やレストランのテイクアウト利用が増えました。人々がローカルビジネスの魅力を再発見した今だからこそ、中小企業に意味のあるアップデートになるのではないでしょうか。