Facebook、売上高210億ドル超えで前年同期比25%増
2019年第四四半期(10−12月:以下「Q4」)の決算報告によれば、今期の売上高は210.8億ドル、1株あたりの利益は2.56ドルでした。
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Q4も Facebook は規制当局の要求やマイナス報道に直面し、逆風にさらされる四半期となりましたが、売上高は前年同期比 +25%と粘り強さを見せ(前期比では +19%)、創業以来初となる200億ドルの大台を突破しています。
売上高自体は非常に好調な四半期となりましたが、営業利益率が前年同期の46%から42%へと低下しました。対前年比でヘッドカウントを26%増加させていることもあり、主にプライバシー対策面で経費が膨らんだことが痛手となりました。
地域別の売上高ではアジア太平洋地域が前年同期比 +33%と最も大きな伸びを見せ、次いでその他地域が +28%、ヨーロッパ地域が +24%、北米地域が最低の +21%に留まっています。
売上高の構成比としては北米地域とヨーロッパが抜きん出ていますが、マーケットが成熟してきている北米・ヨーロッパ地域に比べアジア太平洋地域はその成長率からもポテンシャルがあることを示しています。
MAUが25億人に到達目前、DAUも順調に増加
まず月間アクティブユーザー数(Monthly Active Users:以下「MAU」)ですが、前期比 +2.0%で24.98億人と増加しました。スキャンダルが発覚した2018年Q1から停滞気味だった北米地域もQ4で100万人増加させ、売上でも最も高い成長率をマークしたアジア太平洋地域が前期比で最も伸長し前期比 +2.5%で10.4億人としています。
次に1日あたりのアクティブユーザー数(Daily Active Users:以下「DAU」)ですが、MAUとほぼ同じ成長率で前期比 +2.2%の16.57億人としました。
DAUでもアジア太平洋地域が最も伸びた地域となり前期比 +2.2%の6.41億人、重要マーケットである北米地域とヨーロッパ地域もそれぞれ +100万人、+600万人と増加させています。
なお、毎日の利用率(DAU/MAU)の推移も66%と一定の数値で高止まりしています。
総ユーザー数もおよそ29億人へ増加
Q4の決算報告から、「Family Daily Active People (DAP)」、「Family Monthly Active People (MAP)」という指標で Facebook ファミリーの総ユーザー数が改めて発表されるようになりました。
まずMAPに関しては28.9億人と緩やかではあるもののその強大な存在感を四半期ごとに増しており、DAPもMAPに対する比率が78%と非常に高い数値を維持したままボリュームを増やしていることが分かります。
なお、毎日の利用率が Facebook 単体に比べ高くなっていますが、これはメッセンジャーアプリの WhatsApp や Instagram が引き上げているものと考えられます。
今後もしばらくの間はジャーナリストと規制当局の監視の下厳しい状況が続くことが予想されますが、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は発表の中で「Facebook のコミュニティとビジネスは成長を続け、好調な四半期だった。関心を持つ人々同士の繋がりを助けるサービスの構築に引き続き注力する」とコメントしており、この局面をいかに乗り越えるのか、今後も注目したいと思います。