2020日3月10日、株式会社ビデオリサーチはテレビ視聴データをはじめとする同社保有のメディアデータおよびプロフィールデータと企業の持つマーケティングデータを統合して分析を可能とするソリューション「VR LINC」とビジネス管理プラットフォームであるDomoの連携を発表しました。
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DomoとVR LINCの連携でできることとは
VR LINCのコネクタがDomoに登場することによりデータ設備や準備などが短縮され、容易にビジュアライズ可能となりました。さらに同社の発表によるとDomo内のアプリケーションストア「Appstore」でのダッシュボードテンプレート提供に向けて、開発を進めているとのことです。そのため、DomoとVR LINCとの接続設定が完了すれば、提供されているダッシュボードですぐに分析が始められるということになります。
広告やアクセス解析、CRMのデータはすでにExcelからBIで分析する流れが一般的になりつつありますが、そこにテレビCMのデータを合わせて分析するというのは現状あまり普及していないと感じています。しかし、テレビCMのデータをBIで可視化することにより、テレビCMの投下量によってどの程度訪問者数やCVR、購入者数などが改善したかをリアルタイムに確認できるようになるため、次の施策を迅速に実施可能になります。
テレビCM、インターネット広告などすべてのマーケティングを統合的にプランニングする時代へ
以下の図では、GoogleがNielsenの調査を引用し、デジタルシフトによる米国のテレビ視聴者数の減少について指摘しています。2013年から2018年の5年間で18歳~49歳のユーザーにおける1週間のGRP(Gross Rating Point、延べ視聴率)は31%減少しています。
日本でも若年層を中心にテレビ離れが進んでおり、以前と違いテレビCMだけではユーザーへのリーチに限界があります。
2020年3月に電通が発表した「2019年 日本の広告費」においても、2019年の総広告費におけるメディア媒体別の構成比として、テレビメディアが26.8%であったのに対し、インターネット広告は全体で30.3%と、インターネット広告がテレビメディアを上回る結果となりました。
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さらに、インターネット広告媒体費の内訳を確認するとビデオ(動画)広告の成長率が前年比157.1%と大きく成長しています。
テレビでリーチできないユーザーに対してYouTubeなどの動画広告、SNSなどを利活用する状況は今後も加速すると思われます。そのため、これまで以上にテレビCMとインターネット広告を統合的に組み合わせてプランニングする必要性は高まるでしょう。加えて、それらを見たいタイミングで見ることができ、様々な視点で分析できるBIツールの活用もポイントになると言えます。DomoとVR LINCがコネクター接続可能となったことで、BIツール活用の垣根がより低くなるのではないでしょうか。