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YouTube広告に関する2つのアップデート
Googleは、2019年7月22日と7月23日に動画広告に関する以下2つのアップデートをそれぞれ発表しました。
1. TrueViewアクションキャンペーンの配信先をGoogle動画パートナーへ拡大
2. YouTubeのマストヘッド広告でインプレッション単価制を正式ローンチ
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それぞれのアップデートについて、以下で詳細をみていきたいと思います。
1. TrueViewアクションキャンペーンの配信先をGoogle動画パートナーへ拡大
TrueViewアクションキャンペーンはダイレクトレスポンスに特化した動画広告で、「目標コンバージョン単価」もしくは「コンバージョン数の最大化」を入札戦略として選択可能です。スキップ可能なインストリーム広告フォーマットのみ利用可能で、以下画像の通り配信先ネットワークは「YouTube動画」のみとなっています。
参考:
今回のGoogleの発表によれば、今後数ヶ月間かけてTrueViewアクションキャンペーンにおいてGoogle動画パートナー(ディスプレイネットワークの動画パートナー)が配信先として選択可能になるとのことです。
アウトストリーム広告はもちろんのこと、TrueViewアクションキャンペーンではないインストリーム広告やバンパー広告ではGoogle動画パートナーへの広告配信がすでに可能で、かつデフォルトで配信先ネットワークとして選択されていますが、これがTrueViewアクションキャンペーンにも拡大されるかたちとなります。
Image Source: Google 広告ヘルプ
参考:
英文校正ツールを提供するGrammarlyは、TrueViewアクションキャンペーンの配信先としてGoogle動画パートナーを追加したことにより、以前と比較して8%低いCPAでツールのインストール数を20%増加させることに成功したとのことです。すでにYouTube動画で実績のあった同カテゴリの製品を積極的に調べているユーザーにYouTube外でリーチできたことが功を奏したのでしょう。
2. YouTubeのマストヘッド広告でインプレッション単価制を正式ローンチ
マストヘッド広告は、YouTubeのホーム画面最上部に掲載される予約型の動画広告です。これまで、マストヘッド広告は一国につき一社の広告主が、固定の一日の費用(cost-per-day (CPD))でのみ購入することが可能でしたが、2019年2月にインプレッション単価制の試験導入(ベータ版)が開始されていました。
参考:
今回、ベータ版の成功を受けて、マストヘッド広告におけるインプレッション単価制の正式ローンチが発表されました。化粧品ブランドのL’ORÉALは、ドイツにおけるデジタル戦略の一環としてベータ版のテストに3ヶ月間参加し、本テストを担当したiBeautyのUwe Roschmann氏は以下のように語っています。
Adding additional targeting options on top of the reach and awareness that a YouTube Masthead drives has been an ideal match to the media strategy of two of L’ORÉAL’s fragrance brands, Diesel and Cacharel, where demographics and audience segmentation play a major role in driving results.
マストヘッド広告がもたらす最大限のリーチと認知にターゲティングオプションを追加することは、デモグラフィックとオーディエンスセグメントがパフォーマンスに直結するL’ORÉALの2つの香水ブランド、DieselとCacharelのメディア戦略に非常にマッチしました。
マストヘッド広告は引き続き予約型の動画広告となるため、実施を検討する際はGoogleの営業担当者に問い合わせる必要があります。
今回の2つのアップデートは、配信先や入札方法・ターゲティングの選択肢を増やすことで、広告主の動画広告への投資をさらに加速させる狙いが見て取れます。キャンペーンの目的や現状の課題をしっかりと把握したうえで、これら新機能を有効活用したいですね!