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カスタムインテントオーディエンスへの移行
Googleは、オーディエンスキーワードをカスタムインテントオーディエンスに移行することを発表しました。2018年11月から広告主が自ら移行の設定ができる機能を公開する予定で、2019年1月に自動的にアップグレードされます。
今回の移行時、Google 広告のアルゴリズムは、広告グループ内の既存のユーザーキーワードを分析して、類似のインテントを持っている、カスタムインテントユーザーを探します。この移行の結果として、パフォーマンスがわずかに向上する可能性が高くなるとの事です。
カスタムインテントオーディエンスとは
カスタムインテントオーディエンスは、オーディエンスキーワードの進化系であり、パフォーマンスの向上、規模の拡大、オーディエンス管理の簡素化、自動作成されたオーディエンスの推奨を使用するオプションなど、オーディエンスキーワードよりも多くのメリットが提供されています。
新しくキャンペーンを作成する場合、オーディエンスキーワードではなくカスタムインテントオーディエンスを使用する事が推奨されております。
自ら移行を行う場合
Google 広告で11月から広告主自ら移行する機能が公開されると、オーディエンスキーワードのターゲティングを使用している広告グループとキーワードのうち、カスタムインテントオーディエンスに変換できるものが表示されます。アップグレードすると、オーディエンスキーワードに戻すことはできませんのでご注意ください。2019年1月以降、対象となる残りの広告グループはすべて自動的にアップグレードされます。広告主自ら移行する機能の使用はオプションですが、一度アップデートした広告グループやキーワードは、1月の自動アップグレードでは対象外となります。
またGoogleは、最適化の観点からオーディエンスキーワードとカスタムインテントのオーディエンスを同じ広告グループに追加しないように警告しており、同一広告グループに追加されている場合、広告配信が停止されるとの事です。
移行対象ではない広告グループ
オーディエンスキーワードを含むすべての広告グループは、次の場合を除き、移行の対象となります。どちらのケースもオーディエンスキーワードを設定はしているものの、実際の配信にはあまり影響が及んでいないケースと考えられます。
- オーディエンスのキーワードターゲティングが非常に幅広く、それを削除してもトラフィックレベルに大きな影響がないと判断された場合、移行される代わりに、それらのオーディエンスキーワードターゲティングが削除されます。
- オーディエンスターゲティングも設定されており、それがキャンペーンのリーチに大きな影響を与えていると判断された場合は、既存のオーディエンスターゲティングは維持され、キーワードのターゲティングのみ削除されるか、コンテンツターゲットに変更されます。
移行時の入札価格における注意点
モニタリング機能を使用している場合は、入札単価調整比を使用しているかどうかによってターゲティングが移行される可能性があります。
- 入札単価調整を使用していない場合は、モニタリングターゲティングは削除されます。
- 入札単価調整を使用している場合は、入札単価がオーディエンスグループごとに異なるため、広告グループ内のすべてのオーディエンスに平均有効入札単価が適用されます。
- オーディエンスキーワードの入札単価がキーワード単位で設定されている場合、効果的なオーディエンスの平均入札単価が、カスタムインテントオーディエンスセグメントの新しい入札単価に適用されます。
自動作成のカスタムインテントオーディエンス
Googleでは機械学習技術を使用して既存のキャンペーンを分析し、意図したインプレッションのユーザー候補を自動的に作成します。これらのユーザー層は、特定の商品やサービスを調査しているユーザーが閲覧するコンテンツに含まれる最も一般的なキーワードとURLに基づいています。
たとえば、既存のキャンペーンの分析結果から、スポーツ用品のウェブサイトにアクセスしたユーザーは、雨の日のトレーニングシューズを積極的に調査していることがわかります。Google 広告では、このようなニッチな顧客層に到達するプロセスを簡素化する新しい「防水トレイルランニングシューズ」カスタムインテントオーディエンスを自動作成することができます。これらのオーディエンスは常にリフレッシュされるため、時間の経過とともにパフォーマンスが向上する可能性があります。
カスタムインテントオーディエンスがリリースされた当初、自動作成機能は日本では未対応の状況でした。現在は、日本語も対応言語の1つに含まれているため、今回のオーディエンスキーワード移行に伴い、積極的に活用していきたい機能だと思います。