App Store検索広告がいよいよ日本上陸
2018年7月25日(米国時間)、AppleはiOS向けアプリストア「App Store」にて検索結果に表示されるアプリ広告「Search Ads」の提供を日本でも開始すると発表いたしました。
Androidではアプリストア「Google Play」の検索結果や「おすすめのアプリ」欄などに広告を表示できる「ユニバーサルアプリキャンペーン(UAC)」が既に日本でも浸透していますが、日本においてスマートフォンのシェア率が圧倒的に高いiOS向けにアプリストア検索広告が利用できるインパクトは大きく、アプリ広告主・代理店にとって見逃せないニュースでしょう。
Apple Search Adsは検索結果に対し広告枠は1つ、検索クエリに対するアプリの関連性と入札額の組み合わせによってオークションの勝敗が決定します(セカンドプライスオークション)。
広告枠は薄いブルーの背景となることと「広告」アイコンが付与される点は共通ですが、表示形式は複数ある中から効果が高いと判断されたもので表示されます。
プランは「Basic」と「Advanced」の2種類があります。
・「Basic」…予算と最大インストール単価(CPI)のみを指定するとクリエイティブ・ターゲットが自動生成・配信される。インストール単価(CPI)型。2018年8月23日午前2時以降から利用可能
※予算は5,000米ドル(約55万円)/月が最大設定可能金額で、これ以上の規模は「Advanced」での実施となる
クリエイティブはアプリケーションの名称、サブタイトル、説明、プレビュービデオ、スクリーンショットなどを使用して生成されるため、以下の「App Storeのメタデータに関するベストプラクティス」を併せて確認の上、改善も検討できると良いでしょう。
参考:
・「Advanced」…検索キーワードやマッチタイプ(完全一致と部分一致)、対象オーディエンス、クリエイティブを指定・作成可能。タップ単価(CPT)型。既にキャンペーン作成が可能なものの広告の配信は2018年8月2日午前8時~
オーディエンスはユーザータイプを新規/既存/広告主の別のアプリをダウンロードしているユーザー/全ユーザーの中から選択、デモグラフィックやiPhone/iPadの指定も可能です。
なお2種類両方を出稿することも可能ですがそれでオークション上有利になることはなく、同じアプリケーションのオークションで有効となる広告は1つだけ、どちらかしかインプレッションしません。
細やかなプライバシー配慮
Appleは「Intelligent Tracking Prevention(ITP)」機能を開発・提供したことでも話題になりましたがプライバシー配慮に特に注力しており、「privacy」ページでも安全性や透明性、ユーザーの選択意思に配慮していることを強くアピールしています。
Search Adsでは、マップ、Siri、iMessage、iCloudなどその他のAppleサービスの個人データは利用しません。また、デバイスに格納されている個人データを、ヘルスケア、HomeKit、Eメール、連絡先、通話履歴などのサービスや機能を介して利用することもありません。
→ユーザーがマップやSiriで調べた情報をデータとして利用することはできません
→この「追跡型広告を制限」機能をONにしている場合、Search Ads Advancedのキャンペーン管理ビューとCampaign Management APIではCVを計測・表示できるものの、モバイル測定パートナー(MMP)では計測ができません。
参考:
Appleは以前、「iAd」というiOS向けのモバイルアドネットワークを展開していましたが、2016年に撤退、それ以来広告事業に依存しない方針をとってきました。
しかしWall Street Journalによると再びアドネットワークを検討しているという噂もあり、今後の動きに目が離せなそうです!