2018年5月17日(木)、Googleは消費者のユーザーエクスペリエンスをより良くするための施策として、スピーディーなランディングページへの遷移を実現させる並行トラッキングへの移行と、セキュアなページ閲覧のためのhttpsへの移行を促す記事を発表しました。
Faster, safer and better ad experiences for consumers(Inside AdWords)
この記事の中で、並行トラッキングへの移行期日が2018年10月30日と明示されました。また、Google Chromeが2018年7月からhttpのページを”安全でない”とマークすることに関連して、httpsへの移行のためのステップを示しています。
並行トラッキングへの移行について
並行トラッキングの概要については2017年10月の記事を参考にしてください。
Google AdWordsで新たなトラッキング方法として「並行トラッキング」を発表
2018年5月9日にも並行トラッキングに関するニュースが出たばかりですので、並行トラッキングへの移行に対する動きが加速しているように見受けられます。
AdWordsの並行トラッキングが全アカウントで利用可能に
今回の発表では、AdWordsの全アカウントが2018年10月30日までに並行トラッキングへ移行しなければならないとされています。
これから並行トラッキングへの移行を検討される場合には、移行中に計測が途切れることのないよう、また移行後にレポーティング業務が滞ることのないよう、計画的に移行を進めたいところです。
並行トラッキングへ移行できる状態になっているようでしたら、以下を参考に並行トラッキングへ移行してください。
並行トラッキングを使用する(AdWordsヘルプ)
httpsへの移行について
まず、httpsって何?という方はこちらのコラムをご覧ください。
コラムいまさら聞けないhttpとhttpsの違い
Googleは2018年2月8日にChrome 68(2018年7月リリース予定)でhttp接続をしているサイトに”安全ではない”と表示すると発表しています。
A secure web is here to stay(Google Security Blog)
今回の発表では、Chrome 68以降の近い将来に、http接続しているサイトでは警告表示されることになると言っています。
これを受けてAdWordsでは以下の対応を進めるとのことです。
1.2018年6月11日の週から、ランディングページでhttpsをサポートしている場合、リンク先URLがhttpで設定されていてもhttpsへ自動リダイレクトするようになります。
AdWords による HTTPS への自動リダイレクト(AdWordsヘルプ)
2.バージョン履歴機能を使うことにより、ランディングページURLをhttpからhttpsに変更しても広告のパフォーマンスを引き継ぐことができるようになっています。
バージョン履歴について(AdWordsヘルプ)
3.この発表(2018年5月17日)の数週間後から、ランディングページURLがhttpで設定されている広告主に対して、AdWordsから注意を促すお知らせを送るそうです。
これらの動きを見ると、Googleにおけるhttpsへの移行に対する優先度はかなり高いと見受けられ、対応期限が延長されるとは考えにくいですから、まだランディングページをhttpsに移行できていない場合には、大急ぎで対応する必要があるでしょう。