YouTube広告、TrueView動画広告にTrueView for reachが登場

YouTube広告、TrueView動画広告にTrueView for reachが登場

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ユーザーへのリーチを重視したYouTubeのインストリーム広告

 
2018年4月2日(日本時間で4月3日)GoogleはTrueView動画広告の新たなフォーマットとしてTrueView for reachを発表しました。
 
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TrueView for reachは、他の動画の再生前、再生中、または再生後に動画広告が再生されるインストリームの形式を取り、ユーザーは視聴完了前に広告をスキップできます。一方で、入札戦略は広告視聴単価(CPV)ではなくインプレッション単価(CPM)となり、この点で従来のTrueViewインストリーム広告と大きく異なります。
 
ベータテストの結果も非常に良好で、対象となった84キャンペーンの9割において平均より20%近く高い広告想起のリフトがみられたとのことです。テストに参加したPepsi FranceのVanessa Tsangaratosは以下のように述べています。
 

TrueView for reach not only enabled us to achieve massive on-target reach, but delivered high completion rates on our 10 second video. Moreover, CPMs proved to be more competitive: we saw 30% lower CPMs on average compared to previous campaigns. This ultimately drove lower average costs on incremental reach points: -46% versus TV on specific target audiences.
 
TrueView for reachはターゲットへの大規模なリーチを獲得するだけでなく、配信した10秒動画で高い視聴完了率を実現しました。さらに、以前のキャンペーンと比較してCPMは平均で30%安価であったことから、CPMにおいても非常に競争力のあるものであることが分かりました。最終的には、リーチが一定数を越えるポイントにおいて平均コストはさらに安価となり、例えば特定のターゲットへのリーチという観点では、テレビCMと比較して46%も安価なコストでした。

 
 

エンゲージメントを伴ったリーチを獲得

 
これまでAdWordsの動画キャンペーンにおいて、CPMでの入札はバンパー広告のみ可能でした。2016年より提供開始となったスキップ不可の6秒以下というこのフォーマットは瞬く間に普及し、ある意味動画広告のデファクトスタンダードになりつつあるのではないでしょうか。
 
実際、Googleがグローバルで実施した最新調査によれば、87%のバンパー動画キャンペーンで広告想起において大きなリフトが確認され、調査対象となった全キャンペーンの平均値をとっても20%以上のリフトがみられたとのことですから、その効果の高さが伺えます。
 
バンパー広告について、Under ArmourのJim Mollica次のように述べています。
 

We’ve been using bumpers for almost two years to drive frequency among consumers who have engaged with us in the past. We use TrueView to drive engaged reach, and rely on bumpers to remind and drive product storytelling. For us, frequency is the core driver of impact, and bumpers consistently enables this with a high degree of efficiency and proven impact.
 
過去にエンゲージのあった消費者へのフリークエンシーを高めることを目的に、我々は2年近くバンパー広告を活用しています。エンゲージメントを伴ったリーチを獲得するためにはTrueView動画広告を活用し、バンパー広告はプロダクトのストーリーテリングを消費者に思い出させる役割です。我々にとって、フリークエンシーはインパクトを与えるという観点でコアな要素で、バンパー広告はこれを非常に高い効率性をもって継続的に実現しています。

 
一方、スキップ不可の6秒動画という点で、ユーザーのエンゲージメントを伴ったリーチをバンパー広告単体で実現することは難しく、上記のUnder ArmourのようにTrueView動画広告と併用するケースがほとんどかと思います。今回のTrueView for reachにより、広告主はリーチとエンゲージメントのバランスを取りながら動画キャンペーンを展開することができるでしょう。
 

YouTubeのメディアとしての存在感をより強固なものに

 
Marketing Landが報じるところによれば、TrueView for reachについてYouTubeの広報担当者は以下のように説明しています。
 

With TrueView for reach, we’re responding to customers’ requests for ways to optimize their TrueView buys based on different campaign objectives. We now have three options, based on the scenarios our customers request most often: TrueView for Views (standard), TrueView for Action and TrueView for reach. In all cases, ads can be skipped by the user after 5 seconds.
 
TrueView for reachを追加することにより、我々はキャンペーンの目的に応じてTrueView動画広告の購入方法を最適化したいという広告主からの要望に応えることができるでしょう。これにより、彼らからの要望が多いシナリオに基づいて、我々は次の3つのオプションを用意しています。標準的なTrueView動画キャンペーン、TrueViewアクションキャンペーン、そしてTrueView for reachです。いずれのキャンペーンにおいても、広告の再生開始から 5 秒が経過するとユーザーは広告をスキップできます。

 
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また、GoogleとIpsosが2017年に共同で実施した調査によれば、YouTubeやHuluといったオンライン動画プラットフォーム、FacebookやSnapchatといったソーシャルプラットフォーム上の動画広告は、テレビCMと比較してユーザーのアテンションを3倍獲得しやすいという結果が出ています。
 
こういった背景を踏まえると、ユーザーへのリーチをKPIとした動画キャンペーンにおいて、6秒以上の尺でCPMでの入札を可能にするTrueView for reachは広告主にとって非常に魅力的なプロダクトですし、YouTubeのメディアとしての存在感をより強固なものにするでしょう。
 
YouTube動画広告においてのカスタムインテントオーディエンス適用やTrueViewアクションキャンペーンなど、動画キャンペーンにおいてハイペースでアップデートを続けるGoogleの動向にますます目が離せませんね!
 
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