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売上は堅調に増加、アナリストの予測を上回る
2017年第四四半期(10−12月:以下「Q4」)の決算報告によれば、今期の売上高は129.7億ドル、1株あたりの利益は2.21ドルで、アナリスト予想の125.5億ドル/1.95ドルを上回り、依然好調を維持しています。
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各地域で過去最高の売上をマーク
Q4は過去最高となったQ3の売上を26%増加させ、各地域で満遍なく伸長させました。前年同期比でも47%の増加となっています。
金額で大きいのはやはり北米地域で全体の約半分を占めますが、昨年同期比ではアジア太平洋とヨーロッパの成長率が大きく、アジア太平洋が +53% 、ヨーロッパが +57% と、ともに50%を超える成長を見せています(北米は+40%)。
MAUは増加率が加速、DAUはやや鈍化
売上は過去最高を更新し堅調な伸びを見せる一方、1日あたりのアクティブユーザー数(Daily Active Users:以下「DAU」)の増加率は若干減速しました。
特筆すべきは北米地域の DAU で、全地域初の前期比マイナス成長となっています。減少数としては70万人となり、要因は「バイラルビデオの表示を減らしたことにある」と CEO のマーク・ザッカーバーグ氏は語っています。
ちなみに、投稿の中では
「バイラルビデオの表示を減らしたことで Facebook での滞在時間を1日あたり約5000万時間減少させた」(意訳)
とコメントしており、現在はコンテンツの内容より “そのコンテンツがどれだけ意味のあるリアクションを発生させたか” を重視して優先順位付けをするよう指示しているとのことです。
月間アクティブユーザー数(Monthly Active Users:以下「MAU」)は DAU の前期比 +2.4% に対し +2.7% と若干上回りました。
それでも DAU/MAU はDAUの図の下にある通り 66% と高止まりしており、ユーザーの滞在時間はバイラルビデオ減少によって 5% 程度減少したものの、回帰率への影響は無く、利用頻度に関しては高水準を維持していると言えるでしょう。
地域別のARPUはヨーロッパと北米が大きく増加、アジアはなだらかな成長
地域別に見た ARPU(ユーザー1人当たりの売上:Average Revenue per User)はホリデーシーズンの影響が色濃く反映され、ヨーロッパ(+29%)と北米(+26%)が前期比で大きく増加しています。
アジアは上記2地域ほどの爆発力はないものの、着実に成長していることが分かります。
アルファベットの決算レポートでもお伝え致しましたが、通年で見ると2017年は合計406億ドルの売り上げとなり、Google のおよそ1/3まで猛追しています。
ユーザーの分布と ARPU からは依然アジアが売上増のカギになると思われますので、今後の展開が気になるところです。
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