2017年8月29日(日本時間で8月30日)、Google は広告のローテーション設定のアップデートを発表しました。
参考:
本アップデートより、2017年9月下旬から広告のローテーション設定が「Optimize:Prefer best performing ads」(以下「最適化」とする)と「Do not optimize:Rotate ads indefinitely」の2つに変更されます。つまり、既存の「無期限にローテーション」はそのまま継続され、「クリック重視で最適化」と「コンバージョン重視で最適化」は「最適化」に統合、「均等にローテーション」は廃止されました。
最適化
新しい「最適化」設定では、オークションごとの固有のシグナル(キーワード、時間帯、デバイス、ロケーション..etc)を使用して最適化し、広告グループ内で最も多くのクリック数が獲得できると予測される広告を優先的に配信します。広告の数が多いほどより関連性の高い広告が表示される可能性が増え、クリック数が増加する可能性が高くなるため、広告グループごとに3~5本の広告を入れることを推奨しています。
クリック数ではなくコンバージョン数を優先したい場合は、AdWords スマート自動入札(以下スマート自動入札とする)を使用します。スマート自動入札は、コンバージョンの可能性に基づいて入札単価を調整し、コンバージョンを促進する可能性の高い広告を優先的に表示します。スマート自動入札を使用している場合、Google AdWordsは自動的に「最適化」のローテーション設定が適用されます。
参考:
無期限にローテーション
「均等にローテーション」は廃止されましたが、既存の「無期限にローテーション」はそのまま継続されます。現在のキャンペーンが「無期限にローテーション」設定を使用している場合、アップデート後も変更はなく、それ以外の設定を使用している場合、自動的に「最適化」設定に変更されます。
広告グループレベルで設定可能
これまでの広告のローテーション設定はキャンペーンレベルでのみ設定可能でしたが、本アップデートより、広告グループレベルで広告ローテーションの設定が可能となります。つまり、1つのキャンペーンで複数のローテーション設定を使用することができ、より細かい運用が可能となります。
2017年8月14日(日本時間で8月15日)に発表されたユニバーサルアプリキャンペーン(UAC)のアップデートと同じように、本アップデートでも自動化とともに運用のシンプル化にも注力していることが見受けられます。Googleが人工知能(AI)を積極活用する「AIファースト」を掲げるように、今後ますます自動化とともにシンプル化は促進され、マーケッターは手作業に時間を割くのではなく、より多くの時間を分析に割くことができるのだと思います。