Twitter広告の運用は、リアルタイムなトレンドの渦に入ること

Twitter広告の運用は、リアルタイムなトレンドの渦に入ること:Twitter Japan株式会社

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Twitter Japanに広告運用のポイントを聞く

2011年にTwitter Japanとして日本向けの広告がリリースされて6年。年々広告売上が増加していて、グローバル全体の中でも10%以上は日本が占める成長をとげています。そんな中、あらためてTwitter広告で成果を上げていくために、どのような運用思考で向き合うべきなのか、現場で前線に立たれているTwitter Japan株式会社の田邊さん、高さんにポイントをお伺いしました。

 

今回の話し手:Twitter Japan株式会社の田邊慧子さんと高昊志さん

話し手:
Twitter Japan株式会社 クライアントアカウントマネージャー田邊 慧子さん
Twitter Japan株式会社 クライアントアカウントマネージャー高 昊志さん
聞き手:
アタラ合同会社 シニアコンサルタント清水一樹
※このインタビューは2016年12月に行われました。

清水:本日はありがとうございます。まずはお二人の自己紹介からお願いします。クライアントアカウントマネージャーはどういう役割なのでしょうか。

田邊:主に広告の運用をする方に対して、管理画面の使い方やこうしたらよくなるといった運用サポートをする立場です。代理店の方々、自社で運用されているお客様などに向けて運用の最適化のご提案を行っています。
担当させて頂いているお客様の業種別にチームが分かれており、私はパフォーマンス寄りのチームで、ターゲティングやキャンペーン設計を提案していくことが多いです。

清水:高さんはどのようなポジションですか?

高:僕も同じポジションで、業種が違い、どちらかというとブランディング寄りの広告主様が多いですね。
Twitterを利用する理由は認知を取る、商品を好きになってもらうなど、ブランディング目的が主です。それがそのまま広告運用にも落ちてくるのですが、パフォーマンスチームよりは日々の運用にかける時間が少なくなります。その分企画を提案したりなど、Twitterでこういう伝え方や、こんなキャンペーンができますなどと、プランニングの部分が比較的多いですね。

 

Twitter広告の運用手法とは?

清水:現在、Twitter広告としての日本の売上状況は言える範囲でいかがでしょうか。

高:具体的な売上はあまり出せませんが、年々成長はしています。日本の売上は前期からパーセンテージで公開しており、全体の売上の10%以上を日本が占めています。

清水:なるほど、その中でCPAという視点から見て、Twitter広告のパフォーマンスをすごく発揮するのはスマートフォンゲームなどのアプリインストール数を増加させることが強そうなイメージがあって、広告の売上を占める割合も大きそうですが、それ以外はどうなのでしょうか。

田邊:実際にアプリ系ジャンルは強いと思います。
それ以外ですと、映画などのエンタメ系は親和性が高いです。最近では口コミでどれだけ広がるかが重視されると思います。『君の名は。』や『シン・ゴジラ』など、ツイート分析をするとやはりTwitter上で長期的に話題になっていることがわかり、ヒットに貢献できているのではないかと思います。

清水:ツイート分析とはどのような分析ですか?

田邊:どのくらいツイート量が出ているかを調べることができ、最初の公開日からツイート量がどう遷移しているかを調べると、意外と面白いことが分かります。
最近だとピコ太郎さんの『PPAP』も調べてみると、どこでバズが起こり、そのバズがあったからどうジャスティン・ビーバーさんに繋がったのか、ということが分かったりします。

清水:それをTwitter広告にどう活かし、運用におけるPDCAサイクルを作ればいいのでしょうか?

田邊:Twitter広告はツイートのクリエイティブと、それをどこに誰に当てるかが重要になってきています。中にはターゲットが分かりきっているものもありますよね。
ゲームだったら、ゲーム好きに当てればそれなりのCPAで獲得できることが分かっていますが、そこを取りきったらすぐに枯れてしまうところを、ツイート分析データなども活かしながら、Twitter上で潜在層を掘り起こし、獲得を増やしていくような提案をします。

Twitter Japan株式会社の田邊慧子


Twitter Japan株式会社 田邊 慧子氏

その中で私がお勧めするのは、ツイート分析もそうですが、「自分達のプロモーションや商品がどう評価されているかを一回Twitterで検索してみてください」ということです。
「そういう風に利用者からは面白がられているんだ」「そこがメリットとして感じてもらえているんだ」ということが分かります。
今まで気づかなかった気づきを得る意味でも、「Twitterで検索をしてみてください」とはお話しします。
そして、それをヒントにクリエイティブとターゲットをどう設定するか考えていきます。Twitterは140文字と限られています。その140文字に何を訴えるかを、雑に考えてしまい「とりあえず定型文で書いておけばいいや」というように作られている広告も実際には多いのですが、そこにどれだけこだわるかによって効果が変わってくるんです。中には1つのツイートに時間をかけているお客様もいますね。

清水:まずはTwitter上で分析された利用者や、インサイトを仮説立てし、ターゲットを決めること、Twitterならではのクリエイティブを決めることの2つが、Twitter広告を運用していく上で効果を最大化させていくポイントだということですね。

田邊:そうですね。そこをどういう方向に広げていくかが重要だと思います。

清水:ではTwitterならではのクリエイティブを構成する上で、どのように考えていけばよいのでしょうか?

田邊:テキストの他に、画像・動画・その他アプリインストールカードやウェブサイトカードなどを使ってツイートをリッチに見せることができます。何パターンか作成し、テストをしながら、進めることをお薦めします。

清水:まずは他のメディアで使っているような広告コピーをテキストで使ってみることはありなのでしょうか。

田邊:それもありだと思います。ただ、Twitter広告では、利用者がツイートに対して自由に返信できるので、利用者の反応まで意識して考えたほうがいいと思います。 大事なのは、利用者のことを一番に考えてどうしたら喜ぶか、それは私たちももちろん分析をして提案するのですが、一番その温度感を分かっているはずなのはお客様なので、一緒に話して決めていきますね。

清水:なるほど、アピールしたい商品やサービス自身がツイートしているだけだと、炎上することもあるし、商品目線というより本当に利用者が求めているものをツイート分析した上で決めた方がよいですね。

田邊:その他のクリエイティブ成功事例として、Twitter上の重要な瞬間をうまく活用するという方法があります。利用者は、今起きていることを知るために、情報を得るためにTwitterを活用しています。Twitter広告も同じように、重要な瞬間に合わせた運用を行うことで、より高い効果を得ることができます。

TwitterとポケモンGO


※Twitter提供資料

例えば、ポケモンGOがローンチした際、Twitterのトレンド欄やタイムラインはポケモンGO一色になりました。ポケモンGOとTwitterの親和性が非常に高いことは、リサーチ結果でも証明されています。
このタイミングで、ポケモンGO文脈に寄り添った形でクリエイティブやターゲティングを展開したところ、通常時よりも効率よくCVを獲得することができた事例があります。
今起こっていること、流行っているものに、間接的にでも関連性を持たせて広告配信を行うことで、今まで興味さえ持ってくれなかった層にリーチできます。 ポケモンGOとTwitterの親和性が非常に高いことは、リサーチ結果でも証明されました。

TwitterとポケモンGO


※Twitter提供資料

清水:やはりクリエイティブの部分はTwitter広告を運用しているうえで、大事なファクターでもあると思いますが、こういうトレンドのリアルタイム性な部分も追いかけることがが大事なのですね。

次ページ:オーガニックツイートと広告品質について

 

オーガニックツイートと広告品質

清水:ところで、高さんにお聞きしたいのですが、ブランディング視点の活動においてもクリエイティブはかなり肝かと思うのですが、いかがですか?

高:もちろんクリエイティブが強い方が利用者の反応率は高いです。

清水:そもそもTwitter自体の広告品質の考え方の中で、クリエイティブシグナルデータの価値は重視されているのでしょうか?

高:そうですね。2つありまして、1つは入札の金額を高めに設定した方がよりオークション上に勝つので有利になります。もう1つは広告の品質を見ており、利用者のツイートに対するアクション率です。
配信した分に対してどれだけ利用者がクリックしているかが高ければ高いほど、そのツイートは利用者に評価を得ていると判断されます。そこにスコアを付与されて、それと金額の掛け合わせでオークションに乗っていく形になります。厳密には課金目的に応じて、どのアクションを重視するのかで変動します。

清水:クリック=CTRなのですね。リツイートなど、その後の利用者によるポジティブ・ネガティブ要素のツイートなども判断しているのでしょうか。

高:広告主が出している広告自体には、基本的に利用者がツイートしている内容は影響しないのですが、利用者のツイートしている内容に合わせて広告を出していくターゲティングの手法はあります。

清水:なるほど、その上でブランディング活動における、成功した事例はありますか?

高:僕が担当しているお客様は飲料や消費財などの業界で、基本的にTwitterを使う目的はブランディングを優先的にされるケースが多いですね。新しい商品が出てきたときに他の媒体も含めて、Twitterを使うことが多いですね。少し前に発表しましたが、Twitterは日本においてMAUが4千万人を突破しましたので、ソーシャルメディアというよりもマスメディア的な使い方で、テレビ広告と同様リーチを取るためにTwitterを使っていただけるというのがあります。

Twitter Japan株式会社の 高昊志さん


Twitter Japan株式会社 高 昊志氏

飲料業界ではよく新しい味が出るとテレビCMをよく打たれるのですが、Twitterでも同じく大量にリーチが取れるので、動画広告をTwitterで配信することはよくあります。ただ単純にCMを流すだけではなく、Twitterチックな施策を打たれることがあります。
Twitterに期待されることの一つに利用者の生の声が拾えるという点があり、お客様によっては商品に対してどういうことをツイートしているかなどを集めて、その声を元に商品を設計したり、次の施策を考えることがあります。
例えばあるお客様のキャンペーンでやっていたのは、当該商品が出るときに「何味が出るでしょう」とクイズを出し、投票機能を使ってまず利用者に話題を喚起しました。その当時一番投票を得た味を、利用者の声を元にして、約1年経った時に商品化して発売しました。「1年前のこういう施策で利用者から一番票が多かった味の商品を作らせていただきました」というストーリーを作り、大量の利用者にリーチをした施策です。

清水:それは確かにTwitterならではですね。ツイート内容によって新しいマーケティングの施策が出るわけですね。その中で広告だけではなくて、事業主さんのTwitterアカウントの最適化も大事かと思うのですが、その辺りはいかがですか?

高:おっしゃる通りで、広告を配信してフォロワーを獲得できても、その後フォロワーに対して特にアクションを行っていないとせっかく集めたフォロワーが離れていってしまうことはよくあります。そこをケアしていくことで広告だけでは得られないメリットが出てきます。まずはフォロワーを増やすことで継続的なリーチが確保できます。広告はやはりお金を払わないとリーチが出ません。でもフォロワーがいれば毎日オーガニックツイートすることでフォロワーに対してリーチの確保ができます。加えて、毎日ツイートが届くので、フォロワーからのブランドに対する興味度合い、好意度が、もちろんコンテンツにもよりますが全く配信されていない利用者よりは上がっていきます。
結果として、その利用者がツイートをリツイートしてくれたり、ブランド自体を広げてくれる、フォロワーがインフルエンサーになってくれることが期待されることは多いです。ツイート自体をリツイートするだけではなく、商品自体をツイートしてくれるなども期待されることが多いです。

清水:オーガニックツイートにおけるクリエイティブと、広告配信におけるクリエイティブは変えた方がいいんですか?

高:目的によりますが、新商品が出たことは誰に対しても同じなので、フォロワーだろうがノンフォロワーだろうが、基本的には同じだったりもします。広告は予算があるためプライオリティーを付けて一番訴求したい内容に絞られます。新しい味が出た、リニューアルしたなど、どちらかというと売りに繋がる、商品認知に繋がるところに重きを置いたクリエイティブが多いです。それプラス、オーガニックでは制限がないため、お客様の活動や、些細な内容のツイートも多いです。これが結構オーガニックツイートのポイントでもあるのですが、単純に企業が出したい情報だけを配信していると、利用者は飽きてしまうんですね。利用者が面白いと思うコンテンツを出していくと、「このハンドルフォローしていて面白い」ということが積み重なって少しずつ好きになってくれます。

清水:やはり使い分けたツイートを意識することが必要ですね。

高:例えばあるお客様のツイートクリエイティブの事例で、特にプロモーションをかけていないのですが、リツイート数が1万6千とかなり多いです。通常、オーガニックツイートで1万件を超えることはほとんどないです。内容は、ぱっと見商品が2つ並んでいるように見えるのですが、どちらかは絵というものです。単純な商品訴求ではなく、こうした利用者が楽しめるようなクリエイティブを訴求することで、実際に数字も付いてきています。どんどんリツイートされればフォロワーに広がり、利用者経由でそのお客様のアカウントを知って「こんな面白いものをツイートしているんだったらフォローしてみよう」とさらに広がっていきます。こういうことがオーガニックでは日々実施されています。

清水:このようなことを決めるうえで、企業側でツイート分析できるんですか?

高:できます。弊社で用意しているダッシュボードもありますし、あるメッセージに対してどれくらいインプレッションが出たのか、利用者の各エンゲージメントを細かく見られます。あるいは、ある企業によっては独自で外部のツイート分析のサービスを契約されていて、ブランドに対してどれくらいツイートが起きているか、誰がツイートしているかを分析されていたりします。

清水:そうなんですね。オーガニックのツイートと広告の連動性も大事ですし、オーガニックにおける色々なツイートの中で、打ち出したいものを広告として、さらにリーチを稼いでいくことを考えると、オーガニックの運用もすごく大事だと感じます。

高:そうですね。もちろん広告はリソースによるので、それを担保できない場合もあります。それは別に悪いわけではなくて、できる範囲で選んでやっていただければいいと思います。オーガニック運用ができるのであれば、獲得したフォロワーに対してよりファンレベルを上げることができるので、結果としてその商品に対してコアなファンを増やしていくことができます。

清水:オーガニックで反応が少なく、広告だけでやることもありかもしれませんが、オーガニックも積極的にツイートされた方がいいというのは、田邊さん側の視点からもお話されることはあるんですか?

田邊:もちろんです。オーガニックの話のみのミーティングなんかもあるくらいです。
オーガニックの内容がきちんとしていないと離脱していってしまうので、「プロモアカウント」というフォロワーを獲得する広告を出しながらも、いかに離脱をさせないかというディスカッションをします。

次ページ:Twitterとしての動画戦略とは?

 

ライブ動画としてのTwitter

清水:先ほども少し動画という言葉が出ていて、色々なメディアにおいても動画のクリエイティブがかなり主流になってきていると思うのですが、Twitterとしてはオーガニックでも広告でも動画をどう使われているのでしょうか。例えば現在動画を配信されているクライアントさんはどのような素材ですか?

高:新しくCMが出た際にテレビCMと同じようにマスメディア的にTwitterを使い、CMがそのまま流されることもあります。そこで期待されているのは、テレビCMで取れないリーチ層にそのCMを届けたいであるとか、CMを見た利用者にツイートを重複して当てることで好意度や認知が上がるのではないかという2つがあります。CM以外ですと、ウェブ限定動画で長いバージョンであるとか、テレビでは配信できないけれどウェブだとできる動画を配信されることもよくあります。弊社で今後注力していくところでもあるのですが、ライブ性を持った動画の配信が最近増えてきています。

清水:ライブ動画として、こうしたらいいというのはあるんですか?

高:はい。そもそもTwitterはライブにかなり強いと当社では考えており、どこよりも最初に情報がアップされる場所だと思っています。例えば世の中で何か事件があったときや地震があったときなど、一番にニュースが載るのは大体Twitterだと思います。

清水:先ほどのリアルタイム性ですよね。

高:僕自身の経験でいうと、サッカーが好きなんですが、例えば試合中継があるけれど外にいてテレビが見られないときに、得点シーンがあったとします。それを見るにはテレビがあるか、ニュースを待つか、他社の動画プラットフォームにサマリー的にアップされるのを待つくらいしかないのですが、Twitterだと得点シーン直後に動画をアップしている利用者が結構いるんですね。リアルタイムに動画を探せる場所でもあるかなと思っています。

清水:田邊さんは動画についてどのようなアドバイスをされていますか?

田邊:先ほどの話にあった通り、ライブ性はすごく重視しています。弊社が持っているライブ配信ができるPeriscope(ペリスコープ)というサービスがあるのですが、そのサービスがTwitterと連携していて、Twitterアプリ上からだれでもライブ配信が可能です。また、生中継された動画はTwitterのタイムライン上で自動再生される形で流れてきますので視認性も高く、活用をお薦めしています。

 

運用スピードを上げるためのAPI活用

清水:動画も含め、クリエイティブの最適化スピードあげることは大事なのは理解できましたが、入稿?配信までのスピード感を人的に実行するのは結構大変ではないかな、と思います。ただリアルタイム性のあるクリエイティブ品質と、入稿スピードを上げていくうえで、人的リソースの緩和をしていく為にTwitter Ads APIを活かしたインフラを御社ではお持ちなのでしょうか。

田邊:弊社自体が持っているというよりは、代理店さんやパートナーさんにTwitter Ads APIを開放して、独自のツールを開発していただいています。それは各代理店さんの強みにも繋がっていると思います。入稿スピードやクリエイティブのリフレッシュを加速させるといった取り組みを行っています。

Twitter Japan株式会社 アタラ合同会社 対談

清水:なるほど、ツイートのデータも含め、成果を高めていくなかでAPI活用は大事ですね。
先日DMPベンダーとのパートナーシップのテーラードオーディエンスのニュースリリースがありましたが、その辺りはどうですか。今後DMPの部分におけるデータをどう捉えていくのでしょうか。

Twitter Japan:DMPのデータ活用をしている代理店さんやパートナーさんが日本で増えてきていて、Twitterともぜひ連携したいというお声をいただくことが多く、今回のリリースに至りました。弊社としてもこの分野には非常に期待しています。

清水:データの座組は広げて頂きつつも、Twitterとしては、オーガニックの運用と広告の運用のどちらも大事ですし、そこで共通する視点はクリエイティブの最適化ですが、それはツイート分析をしながらTwitterに集まってくる利用者が、どんな思いでどんな気持ちで発言しているか、を汲み取っていくのが大事ということですね。

最後にTwitterさんが広告主や代理店に対して期待したいことはありますか?

高:僕が向き合っている皆様は、Twitterをすごく理解してくれているのですが、その先の予算を持っているブランド担当の方々にもTwitterの良さをお伝えできればと思いますし、間違った先入観を一度置いていただいて、フラットな目で見ていただくといいかなとは思います。例えば、「Twitterに何かコンテンツを上げると炎上してしまうのでは」とか「同じ利用者がたくさんいるのでは?」といったことはよく言われますね。でも炎上するケースは、やはり何かしら問題があるからそうなるので、コンテンツを配信したからといって必ず炎上するわけでは全くないですし、それはもう昔の話かなと思います。

田邊:私も少し似ているところがありますが、最近ではTwitterの検索を多くの方に使っていただいています。ツイートすることがないという利用者は結構いて、ツイートしなくてもTwitterの検索だったり、地震が起きたり電車が遅延したときなどは情報収集に使っていただいているかなと思います。さらに、トレンド欄を見ると、今起きている事件や話題になっていることを知ることができるので
、特に運用者の方はここら辺を日々見ておくことで、自分の情報の感度を高めることに使っていただくといいのかなと思いますね。

清水:先ほどのまさにポケモンGOではないですけど、Twitterで起きているトレンドの渦を捕まえるのは大事ですね。

高:4千万MAUと規模でいうと、一つのソーシャルメディアというよりもマス的な視点でTwitterを見ていただくことを期待しているというか、啓蒙していきたいというのはあります。これだけのMAUで、たくさんのリーチが取れるので、他の媒体さんでは取れない、CMでは届かない利用者にもTwitterでは届いたりすることもできます。細かい視点だけでなく、マスメディア的な視点で使っていただくことは推していきたいですね。

清水:ブランディングの視点ではそれはいいことですよね。

田邊:マスという意味で、テレビCMを打つのであれば、他のバナー広告などを打つよりも、プラスTwitterで打った方が会話を生ませることができますし、フォロワーも獲得できます。ファンも獲得できる、ブランド認知も上がるなど、プラスの要素が多い広告だと思っています。

高:先ほどライブ性というお話をしましたが、そこはTwitterが今後もさらに力を入れていこうとしているところです。Twitterはリアルタイムで情報が出てくるところなので、ライブというのはまさにぴったりだと思っています。
もう一つ商品があり、まだ日本では展開しておらず名称も決まっていないのですが、ライブ動画に関するものです。

Twitter ライブ配信


ライブの様子とそれに関連するツイートが一目で把握できる

上に流れているのはNFLの試合の映像ですが、これをTwitter上でライブ配信しています。NFL側からライブストリーミング権をTwitterが買っています。それを見た利用者が次々ツイートするとツイートがリアルタイムで映像の下に出てくるというものです。このツイート内に広告を途中や前に入れるという、プレミアムなコンテンツの中に広告を出す商品は今後力を入れていこうとしています。
面白いデータもありまして、ライブ映像を見ながら一番会話が起きている場所を調査したところ、Twitterの特性と合っているのか、会話が起きている場所としてTwitterが一番多かったです。

Twitter ライブ配信 調査


※Twitter提供資料(ライブ映像との親和性調査)
上記調査データを考えると、やはりライブコンテンツはTwitterにとっては強い分野になるのかなと思っています。

清水:リアルタイムの特性を活かし、Twitterをマスメディアという視点のパワーを鑑みた広告運用、そしてオーガニックの運用の捉え方はすごく大事ですね。
貴重なお話、どうもありがとうございました!

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