Facebookとエンタープライズ向けのデータ管理・分析事業を手掛けるアクシオムが共同プレスリリースを行い、日本でのパートナーカテゴリの提供開始を発表しました。
リンク: Facebook広告のターゲティング配信ソリューション「パートナーカテゴリ(Partner Categories)」において、アクシオムが日本でのデータ提供を開始
パートナーカテゴリは、アクシオムのようなサードパーティーのオフラインでの消費者行動データやライフスタイル属性データを使ったターゲティング機能で、本年9月にもCCC マーケティングが Facebook とのパートナーシップを発表しています。
Source: 実購買傾向データを?いた Facebook 広告ソリューションの提供を開始
アクシオムのデータを活用したパートナーカテゴリはパワーエディタや広告マネージャといったインターフェースで利用可能になっており、全ての広告主のアカウントにローンチされたようです。下図は筆者が運用するアカウントのスクリーンショットですが、実際に設定可能になっていました。
アクシオムは過去にアメリカ、オーストラリア、フランス、ドイツ、イギリスでパートナーカテゴリのサービスを展開してきたとのことで、データプロバイダーとしては Facebook 最大のパートナーと言えます。プレスリリースでは、提供開始前に実施したテストの結果を次のように述べています。
国内大手不動産ポータルのキャンペーンにおいて、コントロール群(ノンターゲティング)と比較して広告想起で顕著な上昇(+17%)が見られました。また、本サービスによる対象者の絞り込みを行ったところ、シェア・オブ・マインドが通常配信対象ユーザーと比較して高いことから、より見込みの高い顧客層へのリーチに有効であることが確認されました。
今回のパートナーシップによって、ご紹介した「ファイナンス」では「収入」のほか「保有資産額」や、「住宅」カテゴリの中に「住宅の市場価値」という小分類が増えており、資産価値のレンジによってセグメントを分けることが可能になっています。
今後もさらなるターゲティング機能の向上が期待できるプレスリリースですが、ターゲティングの精緻化に伴い「誰に」「何を」届けるのか、ということを意識したアカウント設計とクリエイティブがますます重要になっていくのではないかと思います。
Facebookは「誰に」についてはトップクラスの実力を持つプラットフォームですが、「いつ」、「どこで」などモーメントを捉えることは現段階だと性質上難しいため、ユーザー体験を重視したクリエイティブとそれを活かせるアカウント設計を今後も心がけたいところです。