2016年10月17日(日本時間で10月18日)、Google はAdWordsのショッピング広告で一部eコマースプラットフォームとの連携が可能になったことを発表しました。
アップデート内容詳細
これまで、AdWordsのショッピング広告を開始するためには、eコマースプラットフォームに登録してある商品情報をGoogle Merchant Center(以下GMC)の仕様に合わせて加工し、商品フィードをアップロードする必要がありました。
今回のアップデートにより「BigCommerce」「Magento」「Prestashop」いずれかのeコマースプラットフォームを利用する広告主は、プラットフォーム上での情報更新を反映できる機能が加わったため、今後は商品データファイルを別途作成することなくGMCへ自動的に送信することができるようになります。
例えばBigCommerceの場合、おおまかに以下手順で簡単にショッピング広告を始めることが可能です。(手順詳細はヘルプページを参照ください)
・BigCommerce に Google ショッピング アプリをインストール
・GMCアカウントの作成
・GMCアカウントと BigCommerce アカウントをリンク
・フィードの登録(eコマースプラットフォームからのインポート)
・AdWordsアカウントでショッピングキャンペーンを設定
ショッピング広告で新規顧客を開拓
本アップデートをきっかけにショッピング広告を開始した広告主の事例も発表の中で紹介されています。
例えば、ベビー用品を取り扱うOrganic Munchkin社は、BigCommerceとの連携を利用してショッピング広告を開始し、新規顧客開拓に成功しました。創立者であり同社CEOであるPeter Baseioは次のように述べています。
ショッピング広告により我々の製品はビジュアルフォーマットで掲載され、収益だけでなくニッチな市場におけるブランド認知も向上することを可能にしています。我々の商品をこれまで知る機会のなかった顧客にアプローチ出来たことで、収益は3倍となっています。
また、男性向けギフトを扱うMan Crates社の共同創立者のSam Gongは次のように述べています。
ショッピング広告はロングテールの検索クエリから流入する新規顧客にリーチすることや、キャンペーンを通してMan Cratesを知った顧客の再訪を促すことにおいて非常にコスト効率に優れています。BigCommerceともうまく連携されており、セットアップが驚くほど簡単で、継続的に計測、管理することも容易です。
存在感の増すショッピング広告
カスタマーマッチの利用やショーケース型の広告表示など、アップデートが頻繁に行われているショッピング広告ですが、米広告代理店の Merkle が四半期ごとに出しているデジタルマーケティングレポートの現時点(2016年10月)での最新版である2016年の第二四半期(4−6月)のレポートによると、前年同期比でクリック数は73%増、広告費は43%増と順調に拡大を続けています。
また、米国の小売業においては、2016年の第二四半期には検索連動型広告全体のクリック数の46%(ブランド検索以外では71%)をショッピング広告が占めています。
日に日に存在感が増すショッピング広告と容易に連携が出来るeコマースプラットフォームは、広告主にとって魅力的なものであることは間違いないですし、今後ますます連携可能となるプラットフォームも増えてくるのではないでしょうか。ショッピング広告のアップデート、引き続き目が離せません!