※この記事は Quantum Leapの「【こう思う】GoogleがAPI管理プラットフォームのApigeeを買収」(2016年9月)を加筆し、再編集したものです。
GoogleがAPI管理プラットフォームの大手の一つであるApigeeを買収しました。
【リリース】Apigee Enters Definitive Agreement to be Acquired by Google
ニュースグーグル、API管理プラットフォームのApigeeを買収へ–6億2500万ドル
APIは企業にとっては大事な、というかもはや経営課題としてはかなりの上位にくる、と思っていますが、実際APIを保有しようとすると、かなり色々なことを考慮する必要があります。
- 設計
- ポリシー策定、コール数などの制限事項策定
- 開発/デプロイ/アップグレード
- テスト
- サンドボックス提供
- レファレンス、サンプルコード提供、それらの情報提供ポータルなど実装支援
- 日々のサポート
- 課金環境の提供(無料のものも多い)
- 分析環境
などが該当します。これらをすべて自社でまかなうのは大変なので、大部分を吸収してくれるプラットフォームがApigeeなどの管理プラットフォームです。
今回Googleはエンタープライズクラウドコンピューティング事業に組み込むための買収だったようです。Googleのクラウド上で開発するメニューは今や選択肢は多岐に渡るので、さまざまなアプリケーションを開発できますが、それらからAPIを実装する部分のメニューが乏しかったのでGoogleで開発するよりも既存のプラットフォームを買収しようということかと思います。と考えると、パズルのピースを埋めるかのごとく、至極妥当な買収だったと思えるわけです。IBMなど他の大手もこの分野には注力しているので、時間の問題だったという見方もありますね。
こういったプラットフォームの普及は利用者にもメリットがあります。弊社はGoogleの広告系APIを中心に多くのAPIを活用していますが、APIを基盤化するための考え方はGoogleは他の会社と比較しても一日の長があるので、GoogleのサービスはどのAPIでもとっつきやすいのです。こういう形で、ある程度共通化・標準化してくれると助かるのに、というのはAPI利用側のロジックです。なぜなら各社各様になると、それぞれを読み解き、開発、維持をするのに時間もリソースもかかるので。共通化・標準化してくれるにこしたことはありません。
APIエコノミーの台頭が言われてますが、APIの世界も次のステップにいくためには、このような共通化・標準化のような動きは必要と思われるので、今後のApigee+Googleの動きが楽しみです。