正式なローンチ日が不明ですが、Facebook のカスタムオーディエンスで滞在時間によるオーディエンス作成が可能になりました。英語版のみですがドキュメントも公開されています。
リンク: How do I create a Custom Audience from my website with advanced features?
作成方法としては、ビジネスマネージャで [オーディエンス] 画面に進み、プルダウンになっている [オーディエンスを作成] から [ウェブサイトトラック] を選択します。トラフィックの種類を選択する項目がありますので、クリックしてオプションを表示させると「ウェブサイトに滞在した時間」という新しいメニューが追加されています。
※筆者が権限を持ついくつかのアカウントを調べると表示されていないアカウントもありましたので、順次アップデートが適用されているものと思われます。
「ウェブサイトに滞在した時間」を選択すると直下にプルダウンメニューが表示され、トラフィックが発生した全ユーザーのうち上位5、10、25%の3つから選択してオーディエンスを作成する仕様になっています。Googleアナリティクスのように時間を指定したオーディエンスの作成には対応していないようです。
なお、現在「カスタムコンビネーション」を使うことでアクセスした回数を最低/最大◯◯回というように任意の回数を指定できますが、フリークエンシーと滞在時間の併用は行えませんでした。ウェブサイトカスタムオーディエンスを使ってリターゲティング広告を出稿されている場合は、頻度で指定したものと滞在時間を設定したオーディンエスで広告セット(またはキャンペーン)を分けてテストするのがよいでしょう。
トラフィックが発生したデバイスも指定できるようになっていますので、過去のデバイス別の実績から広告セットを分けて予算/入札の調整やクリエイティブの最適化なども行っていきたいところです。
また、Facebookピクセルを全てのページに実装しており、かつ標準イベントコードをページごとに追加している場合は「平均購入額が◯◯円以上のユーザーでこのページにはまだ来ていないユーザー」なども柔軟に作成できます。
「特設のキャンペーンページを作ったものの、サイトの構造上の問題やプロモーションが理由でトラフィックが伸びておらず、これから伸ばしたいがアクセスするユーザーは厳選したい」などの細かいオーダーにもある程度は対応可能です。下図は例として「過去30日間日本円で10,000円以上の買い物を iOS 端末上で行ったが、https://www.atara.co.jp/unyoojp/ には訪問していない」というオーディエンスです。
この設定の場合、デバイスに関してはアクセスした端末ではなく “イベントをトリガーした端末” になりますのでご注意下さい。
ここまで解説した通り、「アクセスしたことのある全ユーザー」にリターゲティング広告を配信するのではなく、ユーザーの質にまで目を向けたオーディエンスが作成できればリターゲティングの幅も広がります。なお、このように作成したウェブサイトカスタムオーディエンスは類似オーディエンスとして拡張も可能ですので、これまで実施してきたターゲティングで手詰まりになっている場合は一度試して頂ければと思います。