Facebook広告で動画のシェアがさらに増加 ─2016年Q1のレポートから

Facebook広告で動画のシェアがさらに増加 ─2016年Q1のレポートから

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Facebookの 2016年第一四半期(1−3月:以下「Q1」) ベンチマークレポート が米Nanigansから発表されましたのでご紹介します。

リンク:Benchmark Report: Q1 2016 Delivers Higher Return on Facebook Ad Spend for Retailers

ハイライト

● モバイルにおける動画広告のシェアが増加

何かと話題に上がることの多い動画広告ですが、北米で前期比 +26%、アジア太平洋地域で +46%とモバイル上で出稿額のシェアが増加しています。2015年10月にカルーセル広告(※1)、2016年3月にLead Ads(※2)にも動画を対応させるなど、既存プロダクトでも積極的に動画をサポートさせていますので、純粋な動画広告だけでなく、周辺のアップデートも関係しているのではないかと思います。

※1:Facebook、モバイル広告の最適化や効果測定など4つの新機能を発表
※2:FacebookがLead Adsの追加アップデートを発表

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特にゲーム関連の広告主による動きが活発で、前期比で +25%、前年同期比では +122% と最も伸びた業界だったようです。プレイ動画のデモをインストール前に見せるパターンを頻繁に目にしますが、やはり静止画よりも実際のプレイの様子を具体的にイメージできますし、より効果的なクリエイティブにできるのではと思います。

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● Eコマースがパフォーマンス全体を向上

同社のオートメーションソフトを導入しているEコマースの広告主は直近1年間で CPM が上昇し続けているにも関わらず、ROAS が +57%、購入率が +171%、平均購入単価が +17%(前年同期比)と全体的にパフォーマンスが改善しています。カルーセル形式のフォーマットや Dynamic Product Ads のインパクトが大きいようです。

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また、前期比でモバイルへの出稿比率を平均 15% 強化し、比率としては 60% がモバイルへの配信とデスクトップを上回っています。

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余談ですが、2016年4月20日に開催された「Mobile Moves People」で Facebook Japan 代表取締役の長谷川晋氏が発表(※3)した通り、日本の月間アクティブユーザーの 92% はモバイルからアクセスしています。同氏の「モバイル化する時代が来る来ると言われて何年も経っているが、モバイルのプラットフォームを運営している立場からすれば『もう来ている』。」というコメントの通り、日本に関しては既にモバイル化が進行していますので、ユーザー体験に良い影響を与えるモバイル戦略は業界を問わず必須になるでしょう。

※3:Facebookの国内アクティブユーザーは2500万人、92%がモバイル利用??10代ユーザーの割合は少ない? TechCrunch

Click-through rate (CTR)

グローバルの平均 CTR は 1.25% となり、前期比 +11%、前年同期比で +54% と大きく伸長しました。今回マークした 1.25% は、Nanigans が2013年の第三四半期に本調査を開始してから最高値だそうです。

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中でも全体を牽引したのがEコマース業界で、前期比 +24、前年同期比 +51% と伸びを見せ、平均CTRが 1.32% となっています。やはりカルーセル広告や Dynamic Product Ads で動画フォーマットがサポートされたことなどが挙げられるでしょう。

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Cost per 1,000 impressions (CPM)

グローバルの平均 CPM は $5.94 で着地しています。毎年第四四半期は高騰する傾向がありますので、前期比では -7% と微減していますが、前年同期比では +39% と昨年の $4.26 から4割近く上昇しています。ユーザー数も増加傾向ではありますが、広告主の数も年々伸び続けていますので、よりオークションが激化していることが想定されます。今後は Audience Network の強化や Instagram のユーザー数増加など、広告枠の数自体は増えていくことと思いますので、どう推移していくか要注目です。

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また、業種別の数値を見るとゲーム業界が平均値を引き下げており、配信先はモバイルが大半になるため、上述した Audience Network が以前より普及していることが要因になっていそうです。

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Cost per click (CPC)

前年同期比で +39% と上昇した CPM に比べ、前期比で -16%、前年同期比は -10% と低下しています。

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こちらも業種別の数値を見ると、Eコマースは年末の商戦期で高騰した分前期比が -35% と大きく数字を下げており、ゲーム業界が前期比 -13%、前年同期比 -33% と安定して低下しています。

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地域別の動向

これまでのレポート同様、(1)アメリカ、(2)欧州、中東、アフリカ、(3)アジア太平洋地域 に分けたデータも紹介されています。

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各地域の広告アカウント(Nanigans経由の出稿のみ)の数百万ドル分のキャンペーンを分析した結果、(3)アジア太平洋地域の CTR が 1.6% と前期比で +26% 伸びており、他の地域を上回っています。モバイルからのアクセスが最も多いのもアジア太平洋地域で、ユーザーの増加とともにモバイル比率も増加しています。

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毎四半期恒例のレポートになりましたが、売上を伸ばしながら CPC を下げている点はさすがだなと感じます。F8 で新しい製品が続々と発表された Facebook、今後の広告パフォーマンスの変化も注目していきたいと思います!

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