米国時間の2016年2月18日、Facebook が Instant Articles を世界中のすべてのパブリッシャーに提供する旨アナウンスしましたのでご紹介します。
リンク:Opening Up Instant Articles to All Publishers
以下、Facebook のプロダクトマネージャーを務めるJosh Roberts氏のコメントです。
“We’re excited to announce that on April 12th at Facebook’s F8 conference, we will be opening up the Instant Articles program to all publishers?of any size, anywhere in the world. To date, we’ve been working with a few hundred publishers around the world to build an incredibly fast and immersive reading experience for people on Facebook. While we were getting feedback and making improvements to Instant Articles, in parallel we’ve been building the tools to open up Instant Articles more broadly.”
(我々は4月12日のF8カンファレンスで Instant Articles のプログラム提供を、国や規模に関わらず、全世界のあらゆるパブリッシャーに向けて発表できることに興奮しています。これまで我々は高速かつ没入型の読書体験を Facebook で構築すべく世界中のパブリッシャーと協力してきました。Instant Articles をより広く提供するため、フィードバックを得ながら改善し、専用のツールを開発したのです。)
日本でも朝日新聞、産経デジタル、東洋経済、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞がテスト導入に参加(※)しておりましたが、4月12日にアメリカで行われる開発者向けカンファレンスのF8で正式に発表されるようです。
※参考:Facebook最高製品責任者クリス・コックスが来日 2016年の製品展望、および新機能を発表
● そもそも、Instant Articles とは
2015年5月に BuzzFeed、The New York Times、The Guardian など9社をパートナーに迎え米国で提供開始された機能です。
これまでの Facebook のニュースフィードで表示されていた記事はネイティブアプリ内のブラウザが立ち上がり、ニュースサイトにアクセスしてテキストや画像、動画などの情報を読み込んでいました。それに対し Instant Articles は Facebook のサーバーにHTML5で書かれた記事をあらかじめアップロードしておき、ユーザーがネイティブアプリ内でタップすると高速で読み込ませることができます。ユーザーとしてはアップロード済みのデータを開くだけになりますので、極端な話オフライン状態でも記事の閲覧が可能です。
写真や音声キャプションの埋め込み、動画の自動再生、地図の表示なども柔軟に対応し、ユーザーは読み込み時間短縮と利便性の向上、企業側はブランド価値の提供と収益化、Facebook はユーザーの滞在時間の伸長と3者にとってメリットのある機能になっています。
また、Instant Articles には広告を掲載することができ、直販売するのであれば広告収益の100%がパブリッシャーに入ります(Facebook のオーディエンスネットワークを介して販売することも可能です)。
Facebook の機能にはなりますが、サードパーティー製のWebベースの分析ツールも実装可能で、記事のトラフィック等々も確認できます。
● 関連リンク集
Instant Articles 専用のドメインで情報が公開されていますので、ご興味がある方は正式発表F8の前にご参照頂ければと思います。
また、Facebook for Developer で概要やデザインガイド、トラブルシューティングなどがドキュメントになっていますので参考にして下さい。